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おすすめの本|ザリガニの鳴くところ


✏︎ ザリガニの鳴くところ
✏︎ ディーリア・オーエンズ|著
✏︎ 友廣純|訳

※作品を過剰に評価する、または、作品の価値を毀損するものではありません。


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稀有な作品だ。


読み終えた後、淡い水彩画のような装画が全くの別物に見える。
そのような読後体験に見舞われる。

ジャンルの分類が全くの無意味だということに、これほど相応しい作品は、他に、そう、ない。



_この少女を、生きてください。



帯に書かれた一文が、それを、良く表している。


広大で美しい自然描写を読むな否や、私の心は物理の法則を飛び越え、ノースカロライナの湿地帯へと降り立つ。

そして、この作品を読み終えるまで、私は、
彼の地で、この少女と共に、生きることになる。


瞳を閉じると、瞼の裏に、有り有りと描き出されるのは、まだ一度も訪れたことのない、ノースカロライナの、美しい湿地帯の風景だ。

この惑星が、悠久の年を掛けて作り上げた荘厳なる自然美を、守らなければいけない。

この少女と共に。



浅はかだと思われようが、そんな決意を秘めずには居られない。

沈む夕陽の美しさに心を奪われたことがある者ならば、一読に値する。



_この結末は、墓場まで持って行く。



その意味を、あなたにも、追体験して欲しい。
そして、語らい合いたいのだ、あの、少女のことを。

物理の法則を飛び越えた、ノースカロライナの、あの湿地帯で。


✎__________心理カウンセラーU


ザリガニの鳴くところは、こちらから↓

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