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都内からサクッとソロキャンプ@滝沢園(※ほぼNEMO tani2Pの話)

シルバーウィーク、自粛民たちがついに全国に爆発。立山の雷鳥沢や上高地の涸沢はめちゃくちゃなにぎわいだったらしい。みんなシルバーウィークを狙ってたんだな。

さて僕はというと、先週の奥穂高が良すぎて余韻に浸っており、気持ち的には登山はお休みモードになっている。しかし、涸沢カールのテン泊がとても快適だったので、無性にキャンプがしたくなり、天気が良くなるのを狙って連休中日に突撃ソロキャンプをしてきた。場所はキャンパーにお馴染みの滝沢園。

新宿からわずか2時間弱、フリーサイトは予約不要

滝沢園は都内からサクッと行けて大自然を満喫できる格好のキャンプ場。新宿からロマンスカーで1時間、小田急線渋沢駅からバスで15分、大倉下車。そこから戸川公園の吊り橋を越えたところにある。バス停から徒歩10分。
ロマンスカーだと秦野で小田急線に乗り換える必要があるが、それでも新宿から2時間ぐらいで到着でき、フリーサイトは予約不要で当日受付のみなので、ある意味思いつきの突撃でもなんとかなる無計画キャンパーにはありがたいキャンプ場だ。
この日もオートキャンプは駐車場の空き待ちで大渋滞だったが、徒歩のバックパックフリーサイトは渋滞する車の列を横目に通り過ぎ、13:00受付でサクッとサイトに入れた。一泊1100円(フリーサイト)という価格も嬉しい。

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さすがにサイトは若干混んでいたが、デイキャンプ利用の団体も多く、17:00を過ぎるといい感じの場所にも空きが見られた。いい場所がない時は、焦って変な場所にテントを貼らずに、デイキャンプっぽい家族(装備品を見ればだいたいわかる)の近くで虎視眈々と帰りを待つのがよい。

虎視眈々とファミリーの帰りを待つ!!!

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いい天気!場所が空くまでビールでも飲む。最高!
あ、言い忘れたがトイレ・水道(飲用可)はフリーサイトに近くとても綺麗で、最高なことにトイレのすぐ近くにビールの自販機がある(アサヒスーパードライ)。これでいつでも好きなだけビールが飲めるのだ。
アルコールを飲み、トイレに行きたくなって帰りにまたビールを買う。つまり利尿⇄放尿無限ループがここに誕生するのである。

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よっしゃ。くだらないことを言ってる間にファミリーは帰った。ここからは大人の時間だ。
いざ設営開始!テントはNEMOのtani2P。taniはNEMOが日本の山岳環境を想定して開発した日本オリジナルのシリーズで、2Pでも1.2kgとめちゃ軽量かつコンパクトなテントだ。スタッフサック、フットプリントとペグを含めた総重量でも1.7kg程度。1Pと迷ったのだが、重さが100gぐらいしか変わらないので、狭いテントが苦手な僕は2Pを選んだ。1Pで寝たことがないのでわからないが、個人的には2Pでちょうどいい広さ(もうちょっと広くてもいいと思うぐらい)なので、これに2人寝るのは想像できない。というか嫌だ。

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NEMO taniのいいところ① コーナーアンカーがめちゃくちゃよい

通常、テントポールとシートを連結する部分は金属製のグロメット(輪っかパーツ)にポールを通す形式がほとんどだが、ポールを曲げた瞬間に反対方向が抜けてしまい、スポーンとなってしまうトラブルが起こりやすい。

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しかしこのtaniは、DAC製の樹脂のアンカーパーツを採用しており、確実にポールとシートを連結できる。それどころか、写真のようにグランドシートとインナーテントの四隅をあらかじめ連結させておくこともできるため、設営の時間を大幅に短縮できるのだ。

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今日みたいな晴天の中余裕を持って設営できるゆったりキャンプならグロメットでも問題ないが、雨だったり、日が暮れかけてたりで急いでテントを貼る必要があるときにはこのわずかな時間短縮でもとてもありがたく感じる。

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ポールが抜ける心配もなく、サクッと張れる。

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樹脂製のアンカーパーツにフライシートも連結できるので、フライシートの設営で手間取ることもない。

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そしてペグダウンすれば設営完了。所要時間10分ぐらい。

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前室のテンションもかけやすく、テントに慣れてなくてもピンと美しく張れる。
何度見ても美しいフォルムだ。

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taniのいいところ② 前後を張り出して広くできる

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このギミックは設営の際に忘れがちなのだが、とても効果的なのでぜひ使っていただきたい。インナーテントの前後にフックパーツが付いているのだが、これをフライシートの張り綱に連結してペグダウンすると、インナーテントの前後がググっと張り出して内部の空間が広くなるのだ。

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これをやることで、頭と足が外壁に触れることがなくなるので、かなり室内が広く感じる。めちゃくちゃ気に入っているギミックだ。

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そらトンボも止まるわ。

taniのいいところ③ 入り口が広く、コットが入る

「テントにコットが入らない問題」がある。これは、コット泊にこだわる人なら誰もがぶつかる悩ましい問題だ。床で寝るよりコットの方が格段に寝心地がいいのだが、コットが入る山岳テントは、探してみると意外と少ないのだ。しかも室内のサイズだけ見たら当然入ってしまうので、何も気にすることなくテントを買ってしまうのだが、やってみると入口が狭くて入らない。

「中で組み立てればいいじゃないか」と思うのだが、これもできない。というのも、コットはだいたい裏返して土台を組み立て、完成してからひっくり返すのだが、テント内が狭すぎてひっくり返せないのだ!僕はこの現象を「コットの罠」と呼んでいる。

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taniを買う際にMSRのハバハバやエリクサーと悩んだのだが、MSRは入口が狭く、コットが入らなかったために断念した経緯がある。モンベルのステラリッジやアライテントのエアライズ、ビッグアグネスのフライクリークのような短辺側が入口のタイプならもちろん入るのだが、出入りのしやすさや前室の利便性から長辺側に入口があるタイプが望ましく、それを叶えるのがtaniだった。試してないが、NEMOのatomも同じタイプなので、多分コットが入ると思われる。taniかatomで迷ってるコット派キャンパーは、面倒だが自分のコットを店頭に持ち込んで、コットが入るか試させてもらった方がいい。

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ご覧の通り、サーマレストのウルトラライトコットがすっぽり入る大きな出入り口。当然通常の出入りもしやすい。素晴らしい!好き!

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非常に細かい点なのだが、taniがもうひとついいところは、左側の前室をちょっと捲れるところ。右側の前室はペグでガッチリ止めているが、左側は出入りする際にジップを緩めるため、下部が地面に触れてしまって濡れたり汚れたりしてしまうのだが、この「ちょっとめくり」でそれを防止できる。なんとも痒いところに手が届く心にくい仕様だ!

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設営が完了したらあとは美しいテントと景色を見ながら飯食って飲むだけ!最高だ!!

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日が暮れる前に「炎の缶詰」で焚き火開始。ゴミや煙が出ず、缶の蓋をすればすぐ消火でき、中身がなくなるまで何回も使えるスグレモノだ。

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すぐに日が暮れました。

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炎の缶詰は4時間ぐらい持つので、2、3回使える。

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寒くなってきたので室内に入り隙間から星空を眺めてゴロゴロと過ごしつつ、21時ぐらいに寝る。ちょっと秦野を舐めてて寝袋を持ってこなかったのだが、2時ぐらいから急激に寒くなった。9月といえど油断は禁物。寝袋は必要だった。

一般のキャンプ場あるあるに悩まされる

しばらく山でテン泊が続いたので忘れていたのだが、山のテン場だとみんな縦走したり疲れを癒したりしてるので、お酒で盛り上がってどんなに遅くなっても21:00には消灯されて静寂が訪れるのだが、一般のキャンプ場はそもそもみんな騒ぎに来ているし翌日の心配がないので、団体客の飲みが終わらない。この日も隣の団体客が夜中の24:00ぐらいまでドンチャン騒ぎをしていて何度か起きてしまった。まあ、これはお隣さんの運が悪かったと我慢するしかない。

あと、焚き火OKのキャンプ場も山にはないので忘れていたのだが、風下に張ってしまうとめちゃくちゃ隣の煙が来る。フライシートにも灰が飛んできて、下手したら穴が開いてしまう。taniは軽量重視でフライが15Dとゲキうすのため、火の粉を食らったら秒で穴が開いてしまう。これも隣と風向きの運次第だ。今回は幸い灰で汚れただけで穴は開かなかったが、ソロキャンプ用にはもう少しフライが厚くて丈夫なテントを買おうかと思った。

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2日目も快晴!
テントを早々に撤収し、帰り際に隣の戸川公園に立ち寄り、ウッドデッキに寝そべってボーッと空を眺めながら日向ぼっこをした。

最高に贅沢な時間が流れた。






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