考える力を養うための読解力が問われている
2021年、入試改革が行われてからの初めての大学入学共通テストが終わりました。
色々とすったもんだがあった今回のテスト。記述式がないとはいえ、問題において思考力を問う問題が多く問われ、まさに暗記だけでは対応しにくく、全体として難化したと言われています。
暗記だけでは対応できない。
つまり、覚えているだけでは対応できないということです。
知識として知っているだけではなく、「知識×思考力」を活かして問題に答えなければならないわけです。
選択式でこうした問題設計をされた関係者はすごいの一言です。
これで一つのメッセージが発せられたといえます。
つまり、
「これからは暗記だけではなく思考力も重視する。」
ということです。
考える力も必要ということです。
誤解してはならないのは、暗記、覚える知識が不要になったというわけではないです。
公式や用語などはやはり暗記で覚える必要があると思います。
ただ、考えられる力、文章や資料から情報を読み取る力が必要である、ということです。
用語を覚えているだけと、文章で用語の意味を理解しているのでは異なります。
会計でもそうですよね。
用語の意味を暗記しているのではなく、理論と合わせて用語を理解している方が効率的です。
時に暗記も必要
そう思うと同時に、文章で用語の意味や位置づけを理解しておく、ということが必要な気がします。
正直これは、スマホ時代の学生たちには大変ですし、差が出る形式でしょう。
つまり、スマホ世代は、情報の流し読み能力には長けていても、文章を読んで意味を読み取っていく能力が長けているとは言い難いです。
PISA調査の解釈については見解が分かれていますね。
パソコンでの受験だったからこそ、読解力の低下という結果が出たという推察もあれば、課題解決や考える能力に対応した講義になっていないという話も。
この辺りは私は調査結果の詳細を追っていないので言及は避けたいとは思いますが、紙であれデータ媒体であれ、データを流し読むのではなく、しっかり考えて読む、ということを習慣づけていかないと対応するのは難しそうです。
要するに読解力を鍛えなければ、考える力を培うことは難しいと言えます。
読解力をどうつけていくのか。これが鍵になりそうですね。