「会計学研究の問題意識」を今一度考えてみる(1)
*先日行ったポーランド料理屋さん、絶品でした。
前回のnoteでは明確に会計学研究の問題意識について考えてなかったように感じましたので、ここで今一度考えてみたいと思います。
会計学研究のスタンスとしては、共通しているのは、会計に関連する何がしのことを研究するという事だと思います。もちろん、「会計に関連する」という事が何か、という事が異なります。
Accounting review の論文タイトルでもあったように、ここで一つ気になるのは会計学研究の範囲です。会計学の研究は大別すると、
会計を数値、すなわち財務情報に関連するものに限定するのか(狭義の会計学)*監査も含む、
それとも、それ以外の情報にも広げて考えるのか(広義の会計学)。
に分かれます。
最近、会計と直接関連しないテーマでの研究も多くなってきています。以前、見てみたAccounting Reviewの論文を見て、狭義か、広義の会計学かを見てみましょう。
Managers Disclose or Withhold Bad News? Evidence from Short Interest?
→広義の会計学
Decreasing Operational Distortion and Surrogation Through Narrative Reporting?→広義の会計学
Managers' Cultural Background and Disclosure Attributes.→広義の会計学
Financial Reporting Quality, Investment Horizon, and Institutional Investor Trading Strategies→狭義の会計学
Audit Quality and Specialist Tenure→狭義の会計学
Does Reporting Transparency Affect Industry Coordination? Evidence from the Duration of International Cartels?→狭義の会計学
Executive Extraversion: Career and Firm Outcomes→狭義の会計学
というように、会計数値の話だけでなく、情報開示にまで広がる傾向にあることがよくわかります。
企業の情報開示も会計学に含むことは正当化されるのでしょうか?そのことをもう少し考えていきたいと思います。*今日は短めの更新でした。