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ご自分の健康のためにセルフメディケーションのおすすめ

薬局の仕事についてご存じですか?

いま薬局では医療機関が発行した「処方せん」を受け取り、処方せんの記載に従いお薬を準備します。次に薬を正しく服用いただけるように指導を行いながら渡します。これを調剤と言います。
よく薬局が「調剤薬局」と呼ばれるのは、この業務が現在薬局の中心に見えているからだと思います。

あまり目立ちませんが、薬局はもう一つ大切な仕事を担っています。セルフメディケーションをお手伝いする仕事です。
健康作り、体調の維持管理などはご自分で努力することが大切です。でも体調変化に対応すること、健康づくりに努めるには医療の知識が必要になります。医師に相談する前のセルフメディケーションに薬剤師の知識が役立ちます。

セルフメディケーションにより、病気になることを予防できます。健康な体を維持することができます。あなたに合うセルフメディケーションについて薬局で薬剤師に相談してみましょう。

セルフメディケーションの定義
自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることです
世界保健機関(WHO)は、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義しています。

セルフメディケーションのために何をしたらいいの?

適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠・休息を心がけ、体調管理(体温・体重・血圧等の測定、健康診断受診等)を継続するなど、日頃から健康を意識することです。

健康の維持、生活習慣病等の予防や改善・重症化予防、ひいては健康寿命の延伸を目指すこととなります。結果的に、医療費の節約につながります

軽度な身体の不調を手当するためには、市販薬を使用したり、症状の改善が思わしくない場合には医療機関等を受診したり、適宜判断しましょう

薬剤師がセルフメディケーションをお手伝いします。
セルフメディケーションは、自ら取り組むものですが、薬剤師はそのサポートをします
薬局には健康づくりに役立つ商品が揃っています。頭が痛い、おなかが痛い、熱があるなどは日常によく起こる症状ですが、多くの場合薬局の商品で対応できます。しかし、それらの症状のかげに重大な病気が潜んでいることもあります。特に、突然生じた症状や今までに経験のない症状には注意が必要です。ここでも薬剤師の病気への知識が役立つことが多いです。医師への紹介も行います。

「市販薬を使用するか?」「それとも医療機関を受診すべきか?」判断に迷うときには、薬剤師にご相談ください。

薬剤師に相談する際には、次の事項をお伝えください
1.どのような症状
2.どの程度の強さ(ちょっと気になる、仕事に支障はない、仕事がするのが辛い)
3.いつから
4.突然なのか、徐々になのか
5.その症状は時間の経過に伴って良くなってきた。ひどくなってきた。
6.主症状の他にも症状があるか など

軽い症状の場合には、市販薬を使用して様子を見ましょう。

薬を上手に使う3つのポイントを紹介します。
1.症状に合う薬を服用する:症状が1つなのか、または複数あるのか確認しましょう
2.生活に合う薬を選ぶ:例えば薬には眠くなる成分もあるので、車の運転、機械の操作をする場合には、服用できません!要注意です!
3.体質や服薬状況に応じた薬を選ぶ:お薬手帳を活用して、ご自身の持病や服用中の薬をすべて記載し、理解しておきましょう。
以上のことを踏まえて、薬の添付文書に記載された作用や副作用、使用方法などをよく読んで、正しく使いましょう!

薬を購入するときのポイント
1.効能・効果:ご自身が必要としているものか
2.用法・用量:ご自身の生活環境などにあっているか
3.成分・分量:1回量は何錠(カプセル)なのか
以前に使用して副作用などの症状が起こった成分が入っていないかなどを確認
パッケージの「注意」で「次の方は服用しない」に該当するかを確認 等
その他、どのような副作用があるのか、ご自身が使用することは安全かどうか(持病、妊娠中、授乳中等)など

セルフメディケーションの効果

・毎日の健康管理の習慣が身につく
・医療や薬の知識が身につく
・疾患により、医療機関で受診する手間と時間が省かれる
・通院が減ることで、国民医療費の増加を防ぐ

セルフメディケーションの取組み方法

 健康に過ごすためには、自分の健康は自分で守ることを意識し、積極的に健康管理にかかわることが大切です。そのためには、病気やくすりについての正しい知識を身につけることが必要です。正しい知識があれば、軽い症状を自分で改善したり、生活習慣病の予防や健康維持に役立てることができます。

まずは普段から適度な運動と栄養バランスのよい食事、十分な睡眠時間を確保し、もとから備わっている自然治癒力を高めることです。しかし、天候不順や仕事の忙しさなどからかぜや腹痛、軽いけがなどの体調不良を起こすこともあります。そんなときは、OTC医薬品を上手に利用し、自分で手当てするセルフメディケーションが役立ちます。
具体的には、かぜをひいたときにかぜ薬をのむ、小さな傷にバンソウコウを貼る、疲れたときにビタミン剤をのむ、といったことです。
これからはセルフメディケーションの考え方が浸透し、ニーズもより多様化していくことと思われます。

セルフメディケーションを上手に行うポイント

1.自分の健康状態と生活習慣をチェックする
セルフメディケーションの基本として、自分のからだの状態を知っておくことが重要です。健康診断の結果に注目し、かかりつけ医に相談しながら生活習慣を見直します。家庭で体重や体脂肪、血圧などをチェックする機器を使い、自分の健康状態を確認し、健康管理の意識を高めていきましょう。

2.かかりつけの薬剤師を持つ
自分の体質や状態、症状に合ったくすりを適切に使用するために、薬剤師のアドバイスを受けましょう。かかりつけの薬局や薬剤師を決めておけば、自分の体質に合ったアドバイスを受けられます。また、医師から処方されるくすりとの重複利用による悪影響や、のみ合わせによる副作用なども防ぐことができます。
自分ののんでいるくすりを正確に知り、副作用などの問題を防ぐためには、くすりの記録をつけるのもおすすめです。この記録は、医師や薬剤師にくすりの情報を伝えるときにも役立ちます。

3.正しい情報を入手し、正しい知識を身につける
わからないときは自己判断をせず、薬局の薬剤師など専門家の指導を受けながら行いましょう。

4.OTC医薬品とサプリメントの違いを理解する
サプリメントなどの健康食品は医薬品とは異なり病気の治療を目的とするものではありません。病気のときは薬剤師やかかりつけ医に相談し、正しく対処しましょう。

5.正しい用法、用量を守る
OTC医薬品を使用する際は、必ず説明書を読んで、正しい用法、用量を守りましょう。誤った使用法は症状を悪化させることもあります。


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