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看護師国家試験 看護ケア項目 5

精神疾患の看護ケア

1.意識障害の看護ケア

意識障害のある患者では肺炎予防のため体位変換と背部マッサージ、スクイージングなどによる排痰を心がける。
頭蓋内異常の有無の観察と水分バランスのくずれによる高温や発熱などの変化をみるために、血圧、脈拍を適時測定する。
体温の上昇は、酸素消耗を起こし、意識レベルの悪化をきたすので正常範囲に保つ。
血圧が安定したら、ファウラー位から徐々に起座位、立位へと進め、車いす移動を可能にしていく。

2.記憶障害の看護ケア

日付や時間などの記憶を補う工夫として、大きなカレンダーに予定などをすぐに書き込んだり、見やすい時計を用意し時間を一緒に確認するのが有効である。
覚えておくべきことを患者にノートにメモしてもらうなどして、記憶を強化する。
本人のセルフケア能力を観察、評価し、自ら行うように行動を促しながら必要な援助を行う。
ありのままの本人を受け止め共感的態度で接し、あいづちをうったり、うなずきながら傾聴したり、本人が「なじみ」があると感じる関係性を構築することが重要である。

3.認知症の看護ケア

認知症患者へのかかわりは、不安や混乱を少しでも軽減するようにかかわることが重要である。
会話は簡潔な表現を用いてゆっくりと話し、一度に多くのことを言わないよう心がけ、話しかけるときにはその内容に応じた表情や動作をする。
援助の際には必ず声をかけることが大切である。
徘徊や攻撃的言動、焦燥などが生じている場合は患者の安全を確保し、看護者や周囲は患者をおびやかさないよう、動作や発言をゆっくりとするよう心がける。

4.アルツハイマー型認知症の看護ケア

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