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数で決まっていく議会

そこまでの言質をとられても進むのか

 滑川町‐大塚町長が公約を実現するためと議会で説明し、町の中心部である役場周辺に建設計画を進めている2つの施設、新コミュニティーセンターと新福祉センター。2つも施設を町の中心部に建てたら、東武東上線-森林公園駅周辺の人口が多い地区に、公共施設の新設はありません。
 小学校もなく、公共施設もないという事は、避難所もないということ。
2施設建設が、裏で意味することは「羽尾/みなみ野/都 」に避難所はない・将来的にも無い、ということ。
 この点を問い質したところ、現時点で「羽尾/みなみ野/都 」は避難計画から取り残されていると思うという発言がありました。それでも、「公約だから」「施設は町の中心部に集中させる」との説明で、建設計画は進められてしまっています。

 2023年(令和4年)9月議会、上野の一般質問からの書き起こしです。


33:03 〈再質問〉
羽尾みなみ野都というところの住民が避難計画で取り残されている状態であると思うんですけれども、取り残しているという自覚はありますでしょうか?
〈答弁〉
上野議員がおっしゃる通り、確かに川で寸断されれば、羽尾/みなみ野/都 地区の住民の方々が取り残されると思いますし、これにつきましては、森林ホテルにですね、避難所として要請をお願いいたします。
34:09〈再質問〉
災害時にホテル従業員がいるのか、どう利用させてもらえるのかというのもわかりません。民間の施設提携だけをもって、ここがあるからというのは、行政としてあまりに無責任だと思います。
では この地域、市野川以南の地域を取り残しているという認識はお有りというところで承ります。
(残り時間が少なくなっていて、もっと追及したかったのだけれど次の質問へ・・)

滑川町議会音声配信

令和5年第238回滑川町議会定例会09月07日 本会議
33分くらいが、このやりとりの部分ですので、この後含めぜひお聞きください。
滑川町の一般質問は、再質問からはガチの出たとこ勝負です。33分時点では再質問に入っています。一般質問の制限時間は本来、50分です。
6月議会で「公約だから」「町の中心部に作る」この言葉しか出てこなかったので、それ以上の説明を求めるため、予め釘を刺してから答弁を求めています。

https://smart.discussvision.net/smart/tenant/namegawa/WebView/rd/schedule.html?year=2023&council_id=17&schedule_id=3


議論がしたい

 一般質問とは別の審議、この施設計画を進めるための予算項目が計上された補正予算に私は反対しました。いくつかのポイントから、適切ではない点を指摘しました。その審議の賛成討論ではS議員が「当初予算でも、補正予算でも全職員が財源確保に真剣に取り組んでいる」から進めていくことが肝要、と述べていました。いっしょうけんめいやっているから、どういうやり方でも正しい、という意味かと思います。

 議論になりません。

川が氾濫する水害時には避難施設がない
人口の25%が「取り残されている」
この問題を解決するためには町の中心部への施設集中整備はやめるべき、という主張。
これだけ住民に影響のある計画なのだから、補正予算で早急に決めることではなく住民意見を聞く機会を作り、その後に当初予算で決めるべきだという主張。
これに対し、
職員がいっしょうけんめいやっているから進めるんだという理由が述べられ、14人中11人の議員はそれに賛成し、町長と執行部は住民を「取り残した」まま計画を進めていく。

 これが、滑川町の議会の現状です。
水害時、河川氾濫時の避難計画で人口の25%を取り残したまま、1本の川(市野川)を隔て、さらにもう1本の川(滑川)の隣接地に2施設を建てようと計画が進んでいきます。

*役場職員には、強引な計画への反感、自分たちが積み上げてきた計画書を無視する施策への無力感、理詰めで考える人たちが持つ不安感、など持つ方がいると思っています。だから、私は「全職員」がこの案を肯定しているとは捉えていません。

自民党県議団による県虐待禁止条例改正案

「STOP埼玉県 子どもだけの登下校禁止条例!!」
“埼玉県虐待禁止条例改正案”に対して立ち上がったインターネット署名の見出しです。最終的に10万筆以上の署名が集まり、埼玉県自民党議員団に『子育て施策10の提言』とともに、提出されました。
 あまりに無関心で政治を放っておくと、危ない。
”さすがにここまでは許さない” という気持ちが社会的な動きとなり、無所属&野党系県議も半ばあきらめていた改正案を止めることができました。

 テレビの報道等で自民党県議の発言を聞き、気になった方も多いと思いますが、議論になっていない・説明になっていない。それでも、今の政治は自民党&公明党は、数の力で多数決をとり、審議を通せてしまう。

 とても似た状況が滑川町議会にはあります。

『県虐待禁止条例改正案』の委員会での提案者は滑川町を選挙区とする小久保憲一議員(自民党・世襲・無投票当選)。それを支える滑川町の自民党系議員11人(今回、補正予算に賛成している11人はすべて自民党系です。11月1日発行の滑川町議会だよりをチェックしてみてください)。
 つながっています。

 議会はこんな状況なので、議論しても、理詰めでいっても、残念ながら繰り返しの短い言葉で盾を作られ、必要な説明もなされないまま、多数決で決められ進んでいきます。
 大きく言えば、民主主義の危機だと感じています。こうやって「新しい戦前」へ進んでいく。

 2施設計画を止められるのは、町民の方の声です。動きです。
 私は、調べてお伝えすることはできます。建設が始まって反対運動も起こせない、というタイミングになる前に、せめて情報提供をしていきます。

「おかしい」と感じた方は、滑川町の町長・大塚氏にメール、電話等で「今進めている新コミセンと福祉センターの計画はおかしいんじゃないか」と伝えてみてください。数が多ければ、計画変更があるかもしれません。

 皆さん、関心をもってください。
 お願いします。

「生活基盤が脅かされていると気付いた市民が目覚めた」所沢市長選 子育て世代の怒りを買った制度と条例案とは:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)


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