自分にできること

時間がない人には、時間を。

知識がない人には、知識を。

その人にとって、自分がいてよかったと思ってもらうこと。

これが、自分にできることであり、自分にしかできないことなのだと思う。

きっと、他にも色々な人が、色々な形でそれを達成することができると思うけれど、時間と場所がうまく一致した時に、それをなし得るのは自分だけだという瞬間がやってくる。

だから、同じことを別の人がやったら、その時の仕事の精度は高いとか低いとか、信用度が高いとか低いとか、そういうことはあまり関係がないのだろう。

重要なことは、必要を感じている人のそばに、たまたま自分がいて、その必要を埋めることができている、という事実。


70億人を超える人で溢れた世界の中に、能力の高い人がたくさんいるのは当たり前だ。

それに、その人たちが自分よりも優れていることなんてザラにあって、それは考えなくても、感じることができる。

「だから、僕じゃなくて、他の人に頼むといい」

「もっとすごい人がいるから、その人を訪ねるといい」

そうやって、必要の本質を逃して、自分ができることから離れてしまう。

これは、すごく勿体無い。

場合によっては、必要を叫んでいる人にとって、とても失礼なことで、残念なことになる。


本当に必要に応えるのなら、

「他にすごい人を知っているから、紹介しよう」

「僕はこれだけのことを知っている。でも、それ以上はわからない」

という言い方になると思う。


劣等感を謙遜で表現するのは、傲慢だ。

できる限りのことを、無理なくできるだけ、相手に提供する。


「やってあげる」ではなくて、提供する。

そうして僕らは社会に生きている。


生かされているんだと思う。

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