ツアーガイドの思い出　第七話

ー入園一ヶ月前　午前9時ー
「っっっっしゃあああああもらったあああああああーーーーー！！」



ー入園一ヶ月前　午前10時ー
「うおおおおおおりゃあああーーーとったあぁぁああああーーー！！」



ー入園29日前　午前9時ー
「だらっしゃあああぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーい！！」



ー入園29日前　午前10時ー
「なあああぁぁーーーーーーーーすぺんにゃーーーーーーーーー！！」



2日分のレストラン及びショーレストラン枠を事前予約開始日に無事に勝ち取ったぼくの心の叫びからお送りしている第七話、始まります。



各日の入園時間、昼食時間、ショー・パレード鑑賞時間が確定したところで、ご旅行日程最終案が下記の通り固まった。





【1日目/ ディズニーランド】
▼11：00〜11：30　ご到着予定、合流
・ご希望アトラクションの各種パス取得
・時間を見てアトラクション搭乗もしくはグリーティング予定

▼12：30〜13：45　昼食(クリスタルパレスレストラン / ビュッフェ)
▼14：00〜17：40
アトラクション搭乗
グリーティング(午前中できなかった場合)
ショー鑑賞(当選した場合のみ)
ー予備候補アトラクションー
ミッキーのフィルハーマジック
カントリーベアシアター
ウエスタンリバー鉄道

▼17：45〜19：10　夕食(ミッキーのレインボールアウ / ショーレストラン)
▼19：15〜20：00　エレクトリカルパレード鑑賞場所取り・待機
※ご入園時にパレードのプレミアアクセスを取得できた場合、定刻までアトラクション搭乗、もしくはグッズ購入時間にする予定
※鑑賞位置が定まり次第我々のみ退園、ホテルへ

▼20：00〜20：45　エレクトリカルパレード鑑賞
▼21：00　退園、シャトルバスでホテルへ



【2日目/ ディズニーシー】
▼4：30〜　ホテル出発、ディズニーシー入園待ち
※ご家族さまは6時から運営しているシャトルバスで出発、シー入園ゲートで7時頃までに合流

▼8：15〜　入園開始、各種パス取得
-各種パス取得-
アトラクションのパスにおける取得時間帯：13時〜18時頃までの間にて
［アトラクション］
・アナとエルサのフローズンジャーニー
DPAもしくはスタンバイパス
・ラプンツェルのランタンフェスティバル
スタンバイパスもしくはDPA
・トイストーリーマニア
DPA
［ショー］
・ビリーヴ　DPA

▼8：30〜10：20　アトラクション搭乗、もしくはグリーティング
▼10：30〜11：45　昼食(ダッフィー＆フレンズのワンダフルフレンドシップ / ショーレストラン)

▼12：00〜17：00
取得したアトラクション搭乗、もしくはグリーティング、グッズ購入予定
ー予備候補アトラクションー
ニモ＆フレンズシーライダー
マジックランプシアター
海底2万マイル
ー予備散策プランー
マーメイドラグーン

▼18：00〜　夕食(レストラン櫻 / 注文制)
※当日のモバイルオーダー及び各種パス取得状況によってはキャンセルする場合あり
→キャンセルとなった場合は代替店舗にて食事をとるように予定組み

▼19：30〜　ビリーヴ鑑賞位置へ
▼20：15〜　ビリーヴ鑑賞
※我々は別行動、ショー終了次第合流
▼21：00　退園、ホテルへ





今回、1日目は合流時間が11時以降となったため、ぼくと娘は前泊し、午前中を娘の時間として使うことにした。
ぼくたちだけズルい話だがハッピーエントリーを利用して、とにかく娘所望の絶叫系を乗りまくってご機嫌をお伺いさせていただく。

ご家族さまとの合流予定は11時。空港から3〜40分というが、夏休み期間中の道路状況は読めない部分が多い。最悪遅延しても問題がないよう、昼食予約時間は少しずらした。
仮に予定通り到着したらおよそ90分の余裕がある。着いていきなりアトラクションは並ぶのが酷だし身体がびっくりしてしまうからグリーティングに当てたい、という算段だ。
入園後すぐと昼食中にプライオリティパスの発券状況を確認し、ちょうどいい感じの時間帯の分を取得すればよろしい。

2日目は超早朝からの行動開始となる。
社長はご快諾してくださったが、ぼくはもう本当に申し訳ないという気持ちでいっぱいだった。全てはお子さんの笑顔のため。舞浜でこんなに前向きに身体を張ろうとするパパさんを、ぼくはあまり知らない。
とにかく朝並んだ位置でほぼ全てが決まると言っていい。そしてなんとかしてフローズンジャーニーのDPAを”夕方枠”で取得したかった。

なぜ一般入園である我々はフローズンジャーニーをDPAかつ夕方に取得した方が良いのか。
答えは単純明快で、「システム調整はこれまでの傾向を見る限り、午前中に起こり、16時頃までには復旧している可能性が高い。仮に搭乗時間に運営を中止していても、他のアトラクションに搭乗ができる「マルチエクスペリエンスパス発行」の措置が”取られる可能性がある”」からである。

公式HPに記載がある通り、スタンバイパスではこの対応がなされない。
せっかく朝早くに並んで取得したのに、目当てのアトラクションに乗れない上に代替対応がなされないのは最大の悲劇だ。

どの時間帯であってもDPAを取れたら御の字。最悪取得ができなくてもスタンバイパスなら確実に取得はできる。時間帯を選択できないと想定すれば、リロードで目当ての時間帯になったら取得をすればOKで、その時間帯が訪れるまでにビリーヴとラプンツェルのDPA、予備候補として挙げているアトラクションのプライオリティパスを取ればよろしい。トイストーリーマニアはラプンツェルのDPAを取得した1時間後でも間違いなく各時間帯枠に余裕はあるはず。とにかく、新エリアに入れない、という結末は絶対に避けなくてはならない。

また、新エリアのアトラクションは時間をやや近づけて取得する。そうすれば続けてアトラクションに搭乗できる上、滞在可能時間が自ずと長くなる。空いた時間にモバイルオーダーを当て込めれば最高だ。

ただ、うまくいく保証はない。だからこそ18時のレストラン櫻を押さえておく必要があった。ここなら多少長居をしてもビリーヴ鑑賞エリアからは近いため、早歩きをする必要はない。ザンビーニやニューヨークデリのモバイルオーダーでも結構だが、当日取れる保証がないし、席確保の時間も惜しい。
確実に、涼しい場所でゆっくり座ってご飯を食べることが確約されているということは、この猛暑の中ご家族でのインパークにおいては必須事項である。
朝に全てがほぼ決まるため、仮に必要がなくなればキャンセルをすればよいだけの話だ。

足りない部分、改善すべき部分はあるとは百も承知だが、一旦これでいこう。あとは当日の状況を見ながら変えてゆけばいい。
大丈夫。なんとかする。自分に言い聞かせた。

ぼくは社長に最終ご旅行日程を連絡した。

「かしこまりました！もうわくわくが止まりません！！」

社長はすぐに返信してくださった。

「KAZさん、ぼくたち大人も楽しみましょうね！！当日から、よろしくお願いします！！」

なんて優しいお人柄だろう。プランに思考を巡らせているぼくを気遣っての発言であることに間違いない。
ぼくはこの方と知り合えてよかったな。
LINEの返信を見てそう思った。



それから瞬く間に日は過ぎてゆき、遂に入園前日を迎えた夜、社長から驚きの連絡が入った。



ーつづくー