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PERFECT DAYS 2回目

有休消化に
ちょっと違った散歩感覚で出歩くのも悪くないなーと別の映画館で2回目行ってきました。

自分にとってはかなりの贅沢で、
同じ映画を2回観るのは多分初めて。やや迷った。
植物好きが主人公の作品は出会う率が低いと思う。
そして独身、中年の人の話。どう展開する普通。
世界とどう折り合っていくのか知りたい。

あらすじを知っているため、
動きの細部と映像に集中したかった。

再び入館が遅れましたが(遅れたのは電車)
無事開始前に座席は確保。

1回目の鑑賞後、自身の日常を広げ俯瞰しようと
先週は展望ロビーのある役所に行ってみたり
街の周囲の人々の行動をただ追ってみたりと
心の動きにうっすらと影響を受けた様に感じます。

樹木など自然物に当たる日光と影のゆらめき、
目にしたものや思い出の残像が夢に混ざる場面が多い。
日々自分の隣にある光、影、風の動きを敏感に捉え
私の様なおしゃべりが大部分を占める日常からすると
黙々とした作業が占める生活上
大きな存在になっているのかもしれない。
窓から見た樹木、あの公園で出会った雑木の苗、
植物好きにとっては全部が違い
場所を繋ぐ存在にもなると思う。
それら大事な存在に必要な光、雨、風、
主人公もそれを慕っている様に感じた。

けっこう強めな雨の中、銭湯に行った後でも
レインコートのフードを被らず自転車で移動したり
流れる街並みの風景を味わってる様に思える。

自身も街風景を写真に撮る事が好きで
雨に濡れ光る路面も水溜りも雨粒も好きだ。
額に雨が当たるのも豪快な気分になる。
ただビショビショにならない程度で帽子は欲しい。
目潰しはダメージが大きい。

物に溢れ片付き切らない自身からすると
必要最低限に持ち物を纏めた生活も新鮮に映った。
本、カセット、植物、好きな世界は多いが
極力身軽に過ごして見える。

街行く人から空気の様に見過ごされる仕事作業を
完全に割り切り過ごしている様に受け取った。

直接の人間関係に淡白なのかと思いきや、
無口ながら人嫌いでも全くなく好意的で優しい。
植物や日光や風に向ける笑顔と同様に
相手の表情や受け答えに細やかに反応し微笑んだりする。
選択できる余地があれば自分のペースは譲れないが
他人の痛みには寄り添う。
結婚されてたのでは、と感じる。

相手に迷惑をかけない、または自身が傷つかない適度な距離感なのか無理な交流は求めない。
風にそよぐ樹木の様に暮らす印象を改めて持つ。

あまり夢を見なくて見ても覚えていない身としては
少し羨ましさを感じた。
世界はどう動いていても、肩身の狭い遠慮が必要な年齢になっても自分をもう少し中心に置いていい。

自身も、人との関係性は育児経験などが無い分
世代の一般的な話題から浮いてしまいがち。
樹々や街風景、いつもの店の人々、
そんな繋がりを日常に組み入れ
日々をにこやかに熟していく幸せもわかる気がする。
ささやかなものを味わう確かな足取りが
幸せの中心になって来そうだと思う。

ふだん面倒くさがりがちだった
地味で些細なことを、少し大事にしてみたい。

踊るホームレスさんは正直今回も未消化だった。

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