大人のための文章教室 第29回
ライター・編集者
松本 正行
「という」の多くは必要ありません
「文は簡潔に」――それを意識するだけで文章力は格段に高まります。無意識で使いがちな「こと」や「とき」、あるいは言葉の重複などを避けるだけで、スッキリかつ締まった文章になり、読みやすくなります。
例文にある「という」も同様です。削ることで冗長さが解消されるのがわかるはずです。
先日、ある人の文章をチェックしていたら、200字程度の分量で7回も「という」が出てきて驚きました。実際、あまり意識せずに使ってしまう人は多いようです。自分の文に「という」があれば、試しに削ってみましょう。たいていは、なくても意味が通じます。
なお、先に修正した文章はさらに短くすることが可能です。「会議の時間の変更を私は知りませんでした」。例文は29文字(句点含む)、修正文は26文字、最後は20文字で3分の2まで圧縮できました。と同時に、スマートさ(スリム&賢く)が増したこともわかってもらえるでしょう。
筆者紹介:上町台地上にある高津高校出身。新聞社・出版社勤務を経て、現在、WEBや雑誌等で活躍中。NPO法人「まち・すまいづくり」会員。
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