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寺田ヒロオはさいとう・たかをに説教の手紙を書いていた

寺田ヒロオさんで「手紙」といえば、

藤子不二雄さんがトキワ荘に入居するに

あたってのものが有名です。

若き藤子不二雄のふたりが、

藤子不二雄Aさんお親戚の家から

「トキワ荘」に引っ越すときに送りました。

アパート暮らしに必要な鍋の種類や数から、

おなじ階の住人への挨拶にタオルを持っていけ、

などなど、こんなに親切な人はいない!

という内容です。

これはもらって嬉しい手紙です。

藤子不二雄A先生は60年前にもらった

この手紙を、いまでも大事にもっています。

では、あまり「嬉しくない」手紙のほうです。

それは、寺田ヒロオさんが、「ゴルゴ13」の

さいとう・たかをさんに送ったものです。

「藤子不二雄A監修 まんが道大解剖」に書いてあります。

インタビュアーがさいとう・たかをさんに、

寺田ヒロオさんとの想い出についてききました。

「会ったことはないんですけど、

あの人にはビックリさせられたことが

あったんです。

私が国分寺にいた頃だから、

20代半ば頃ですかね、

突然手紙がきましてね、

そういう低俗なものを描くなって。」

大阪から東京の国分寺に出て、

劇画工房が解散したころでしょうか。

つづきます。

「もう延々と説教が書いてありました。

5枚ぐらいの便箋で。

ほいで後で自分の本を送ってきましてね、

これ見ろいう感じ。

一面識もないのに、

けったいな人だな~って思いましたね。」

寺田ヒロオさんの断筆につながる、

劇画への考えが書かれていたのでしょう。

さいとう・たかをさんだけでなく、

もしかしたら劇画工房の他のメンバーの

辰巳ヨシヒロさんや佐藤まさあきさんらにも

手紙が送られていたかもしれません。

断筆についてはこちらのブログもどうぞ。




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