動画の台本を信じろ①

ここは動画の台本の墓場......ゆっくり解説動画の台本を供養します。試合を見たり動画見たりするの面が倒くさい人はここで文字を見て何となく試合内容を想像してみてください。

【リーズ対レスターの台本】

皆さんこんにちは、上原力也を信じろです。

今日はプレミアリーグ第七節、リーズユナイテッド対レスタ―シティーの試合後レビューをしようかと思います。
信じろ的注目ポイントは、
バンフォードとジェイミーヴァ―ディーとのストライカー対決と、
特徴的な守備戦術をするリーズがどう戦うか、
という部分でございました。

それではまずフォーメーションから見ていきましょう。

リーズは4、1、4、1でボール保持時は、サイドバックの片方が上がりスリーバックに変形していました。
レスターは3、4、2、1で5、4、1のブロックを敷いてリトリートをしていました。

陣形からも察せられるように、この試合はリーズが保持し、レスターがカウンターを狙う、という流れで一貫していました。


事前情報はここまでにして、試合の内容について触れていきます。

ここからは、

・最速の戦術のぶつかり
・リーズの戦術
・レスターの戦術
・まとめ

の四つを話していこうと思います。


この試合はリーズの攻撃から始まりました。ボールを保持しゆさぶり、1分40秒あたりからウイングバック裏を狙ったリーズ。
リーズの攻撃はボール保持者を追い越す動きをすることでディフェンダーをつりさげ、スペースを作って前進するというものなのですが、
開始一分で「理想形」を見せてくれました。興奮させてくれるね。好きだよそういうフットボール。

そして二分、攻撃を防いだレスターがゴールキーパーシュマイケルのスローを受け取ったフクスが、走り出したバーンズにロングパスを出し、
そこで競り合ったディフェンダー、コッホの判断ミスでキーパーにバックパス、走りこんだ狐に狩り取られ、最後はバーンズ!

ハイラインの隙を突くレスター。スペースを突くリーズ。開始数分で火花が散る攻防が繰り広げられましたが先制したのはレスターでした。


先制点をとられてしまったリーズがどのような戦術だったのか? についてですが、
攻撃面では先ほど言った追い越す動きというのを絶えず行い、理想形を繰り返し再現していました。
37分のシュートシーンなども、シュマイケルのビッグセーブがありましたが、
ルークアイリングのインナーラップが起点となりレスターのブロックは崩されてしまっていました。

守備面では前半はマンツーマン、後半からはゾーンディフェンスといった様子でした。
オールコートマンツーマンで相手に保持させない、自由にさせない、というのはリーズの守備戦術の特徴といえます。
前半10分30秒にデスマルケをしてカバーをしようとするメンディーにきっちりついていっているあたりからも、
円滑なビルドアップを阻止しようと得意の形で守っていることがうかがえます。

後半戦術が変わった理由は後ほど改めて述べますが、このマンツーマンがレスターには通用せず、かえって隙を生んでしまったので、
ある程度保持を許し、縦につけてきたところを回収するゾーンディフェンスに変わりました。これがうまくいき、
レスターはほとんど保持できず、カウンターもできず、という時間を作ることに成功し、攻撃の理想形を繰り返して得たセットプレーが起点となって、
ゴールすることができました。これは完全にごらっそでしたね。


そんなリーズに大勝したレスターの戦術とはどのようなものだったのでしょうか?

攻撃面では基本的にカウンター、スペースがあればどんどんボールを出すというものでした。ヴァ―ディーの狩人としての嗅覚はすさまじいものがあり、
何度もディフェンスラインの裏をとられてしまったリーズは、ヴァ―ディーを自由にさせないためにラインを下げざるを得なくなり、
マンツーマンで前からボールを狩ろうとする前線や中盤との間に広大なスペースをつくることになりました。
レスターは試合中何度もこのスペースを突き、後半リーズに戦術の変更を余儀なくさせました。

なんとも恐ろしい、狡猾な狩人の攻撃が非常にリーズを苦しめていました。


また、守備戦術でも特徴がみられました。
基本的にはリトリートに重きをおいているのですが、後半63分の守備のように、
前線に人数がいるときに球際に厳しくいって遅らせて、ボールが落ち着いたら早い段階で撤退しブロックを形成する。というものでした。
球際ではトラップした瞬間を狙ってボールを狩り、狩れなくとも遅らせ、気づけば541のリトリートが完成している。
ボールが狩れたら一気にゴールに向かう。トランジションの高さと運動量でリーズを圧倒していたように思います。

試合は1対4とレスターの圧勝に終わりました。
しかし内容は結果ほど一方的なものではなく、戦術的に拮抗し、インテンシティーの高い素晴らしいものだったなと信じろはおもいます。
この試合では、リーズの奪われた時の、思考が止まる瞬間、というものが数多く見られ、チームとしての若さを感じました。
また、オールコートマンツーマンをしてくる相手に対して重要なのは、1対1を恐れないこと、だとレスターの勇敢なディフェンダー陣から教えられました。

レフェリーのフィジカルコンタクトへの基準に若干の疑問はありましたが、そういったものも含めてプレミアリーグだなと、信じろは思います。

ご視聴、ありがとうございました。


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