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春がきたので再開する

この家に転がりこんで四年がすぎた。こんな生活が永遠に続くはずないと思っていたが、そこそこの年数続いてしまった。四年である。もちろん永遠ではないが、当初の予定では二ヶ月で出ていくはずだったのだから、とんでもないことだ。真顔日記を最後に更新してからも二年がすぎているし、全体的に時が流れすぎだ。本当に、だらしないくらいに流れていく。

私の生活はこの四年で何ひとつ変わっていないし、近況らしきものもないが(「呼吸、食事、排泄、睡眠」で説明できる暮らしをしている)、更新していない二年のうちに飼っていたネコが病気で死んだ。これにひどくショックを受けた。同居人は泣いてばかりいた。壁に在りし日の写真を貼り、小さな仏壇を作り、好きだった刺身を供え、毎日水を替えていた。

数ヶ月後、みぞれが降った夜、路上で寒そうにしていた別の子猫を拾ってきた。同居人は「今夜だけ泊めてあげる」と言ったが、一匹目を拾ってきたときも同じことを言っていた。さらに数ヶ月後、三重まで行って、捨てネコの保護団体から生まれたばかりの子猫をもらってきた。現在この二匹を飼っている。まとめてしまうと唖然とするほど短いが、少しずつ詳しいところを書いていくつもりだ。

同居人はあいかわらず同じ会社で働いている。ネコたちに快適な暮らしをさせるべく、たくさんの銭金を稼いでいる。二匹目のネコは初音、三匹目のネコは影千代という。ちなみに一匹目は毛玉といった。そして私が上田で、これは何匹目でもないが、同居人はたまに私を一匹目として数えることもある。これには若干の抵抗を示している(身ぶりや表情で)。

春の雰囲気にのっかって再開した。うまく更新を続けていきたい。

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初出:2014年 - 2017年

ネコたち(と同居人)が登場する回をまとめたもの

めしを食うか本を買います