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chatGPTの企業での使い方

chatGPTが大変な状況を引き起こしている。実際、技術的に一気に10ステップくらい飛び越えた感じがある。
少し日本語処理をかじっていた身からすると、以下の3点がそのすごい理由だ。
1)日本語文法を学習だけで完全に学習
 日本語文法は「てにをは」などとても難しいと言われる。それを大量のデータのみから獲得した。つまり世界中のどの言語でも学習で獲得できるということ。
2)遠くの話題を扱える
 過去に会話した内容を記憶して、それに対して反応ができる。これは会話の基本だが、今までは対応するのが難しかった。これが難しいと話題に沿って会話を続けることが難しい。今回これが克服されて、自然な会話が継続できるようになった。
3)豊富な知識を学習した
大量のデータを学習し、とてつもない知識を持つようになった。「使えない」という論評はほとんどこの部分で、自分の分野での問いかけはほとんどが間違いだった、というもの。これは知識が揃うとどんどん改善する。
要は時間の問題でよくなる。

企業での使い方
では上記を踏まえて企業ではどう使うべきか?
まずは使った時のリスクを列挙しよう。
1)情報漏洩リスク
chatGPTに入力した文章は、学習に使われる可能性がある。秘密に属することを入力するとOpen AI社に活用される可能性がある。
2)真偽不明リスク
chatGPTは日本語が流暢なので、息を吐くように間違いをスラスラ答える。真偽がわからないがもっともらしい答えが返ってくる。つまり鵜呑みにするの痛い目に遭う。並行してchatGPT頼りで自ら考えなくなる、というリスクもある。
3)他人の権利侵害リスク
1)の裏返しで他人の権利(著作権など)を犯す可能性がある。つまり利用には他人の権利を配慮する必要がある。倫理的に問題ないかという観点からのチェックも必要になる。

それらのリスクがあるから使わない、という手はない。これはGoogleの検索と似ている。Google検索も上記のリスクが多かれ少なかれあるが、それでも検索を禁止する会社は少なくだろう。

では活用に際してはどういう配慮が必要だろう?
これはリスクに対応して3点の留意点がある。
1)秘密漏洩
 当然chatGPTに秘密保持義務があるもの、新規性・進歩性があるものを入力しない。
2)真偽不明
 chatGPTの出力をしっかりと検証する。入力者が正しいと判断できることだけを利用し、必要に応じて自分の見解に基づき修正を行う。
3)他人の権利
 他人の権利侵害の可能性があるものは活用しない。社内向けはもちろん社外向けに利用するときは、より慎重な対応が必要。

つまり、とても優秀だが時々ポカをする、少し口が軽い部下がやってきた、という感じになっている。企業としては早く使いこなすほうがお得なので、上記のリスクの配慮をしながら積極的に活用することを推奨するのがいい。

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