介護⑧〜中高年男3人で過ごす〜特養から一泊だけ外泊許可〜父の一時帰宅(続編)
続編です。
実家に着いたあと、いつもと様子が違うことを察したのか、父は開口一番「お母さんは、どうした?」とポツリ。
ここは心を鬼にして「もうお母さんは、お父さんの世話をするのは難しい。お母さんがいない前提で今日は、俺たち兄弟で世話をする。お母さんがいつまでもいるとは限らないからと」ピシャリ。
父は泣きそうな顔で「楽しみにしていたのに。」と声を絞りだしました。
いやいや何年も会っていないのではなく、つい先日も母とは面会したばかりなのに。
それにしても。母は、父の入院、退院、施設への入居後、少し鬱状態にはなったものの、それまでは父がいつも自宅にいたため、遊びに来るのを遠慮していた友達との交流が何十年ぶりに復活しました。
母は、まるで女学生時代やパートで働いていた時代、夫を中心とした家族の時間を優先せざるを得なかったため、友人と過ごす事が出来なかった年月を取り返すように、現在は貪るよう友人とお出かけする日々を得た昨今。
まるで亭主元気で留守が良いを体現している母とは対照的な父。
一方で父は、どこまで母に依存しているのかと、改めて途方にくれました。
さてさて。自宅で誰の介護も無しに父は過ごせる状態なのか?
まずは、玄関までの道のり。盆栽が好きだったため、庭いっぱいに整然と陳列されていた鉢を片付け、コンクリートで門から玄関まで歩きやすいように舗装しました。
そこを千鳥足、もとい、よちよちと歩きなんとか、玄関へ到着。
父が有り金を盆栽など自分の趣味に突っ込んだため、これ以上リフォームするお金はありません。
玄関と家の段差は15㌢以上あり、やっとこさ、リビングへ辿り着きました。
今晩、お風呂はどうするのか、聞くと昨晩施設で入ってきたので、家では入らなくて大丈夫との回答。
そうでしょう、この状態で一人で入浴することは極めて難しいでしょう。
先程、施設で昼食を食べてきたにも関わらず、コンビニのおにぎりを1個半食べて(半分残したのは、梅干しが酸っぱいとのわがままでした)
さらに、味の濃い味噌ラーメンが食べたいと!
「施設の食事の味付けが薄いんだよ。濃い味のものを思いっきり食べたい!」と宣う。
今度は先程、コンビニに行ったにも関わらず、スーパーへ少し高めのカップ麺を慌てて買いに行きました。
(さすがに買って来てすぐには食べず、夕食時に出しましたが、半分以上残しました笑)
夕食も終わり、この後、長い長い夜と朝を男3人で迎えるのです。
(特養は、何と18時消灯なんだそうです。)
長くなりました。
することのない長い夜と朝、読者の方は余り聞きたくないと思いますが、最終編までお付き合いください。🤭
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