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財産の種類の多い方は、、、

財産の種類や取引金融機関が多い方が亡くなった時の相続手続きは、大変です。

亡くなったお客様の遺産整理手続きの相談やサポートを通じて、身に染みて感じております。

故人の方が生前、事業を営まれていたり、資産運用に積極的な方だった場合は特にその傾向が顕著であります。

事業を営まれていた方の場合、経営会社がある程度の規模であれば、自然と取引のある銀行は数行になるケースが大半です。すると銀行の担当者は「社長、専務そして部長の個人取引の口座も弊社にお付き合いで開設お願いします!!」と
個人の銀行取引も派生していくことが多いでしょう。

また経営者の個人預金等の資産が増えてくると、そこには証券会社から株式取引等のお誘いが出てきます。元来、リスクを取って行動する傾向の強い経営者と株式取引は相性バッチリ。自然と証券会社も2,3社に増えていきます。

またお勤め人だった方でも、資産運用に興味があり取引をされていた方も同様です。大手証券会社に加え、最近は銀行系の証券会社(地銀が多い)やネット証券、仮想通貨など取引機関は増える傾向にありますね。また今、終活をする世代の方にとって忘れがたいのは、25年程度前に経験したいわゆる金融危機です。あの時は、銀行等の破綻を目の当たりにし、ペイオフ対策として預金取引を分散させた方も多いと思います(定期預金を1000万円ずつ数行に預けるなど)

もちろん、金融機関を複数取引することは致し方ないでしょうし、また金融機関ごとの商品や各営業担当者にも差があり、金融機関を分散する魅力はありますね。

しかしながら、相続手続きでは各金融機関ごとに解約手続きをして回るのがとても骨が折れるのです。(ご本人にとっては亡くなったあとの見えない手続き部分なので想像できないと思いますが、、、)

召し上がる時はプレートの多い方が豪華で見栄えがしますが、皿が多いと片付けは大変💦


ただし、口座開設やその後の取引の便利さや快適さや金融機関の歓迎感に比べて、相続の手続きをするときの不便さは反比例するように、苦労することが多いのです。

現役の時の資産運用取引などは、休日窓口や24時間のネット取引等以前に比べれば、比較にならないほど便利快適です。
ところが相続手続きは、基本平日の営業時間のみの受付。ネットで相続手続きができるところは、現段階では少ないと言わざるを得ません。しかも各金融機関の窓口で完結する手続きも少なく、それぞれのコールセンターや事務センターへ実務は移されています。そういった部署とは対面で相談することは少なく、また郵送などで書類をやり取りすることも多く、実態が見えづらいのが現状でしょう。また今日解約手続きを提出して、当日中に換金できることは殆どないと言えます。

金融資産に加え、不動産も数か所、所有されている方などは、さらに手続きが増えてしまいます。

ご本人様が元気のうちは、ある程度の年齢になり終活を意識して、前向きに望まれる方は、取引金融機関を集約することも一手です。(株式運用等お好きな方は、手じまいすることに心理的な抵抗があり、なかなか気乗りしない気持ちはよくわかりますが)

またご本人がそういった対策をとらずに亡くなってしまい、どのように手を付けていいか不安な相続人の方は信託銀行の遺産整理業務等の商品を検討するのも良いでしょう。大半の相続手続きを代行、お手続きをしてくれます。

信託銀行等や弁護士、税理士などの士業が業務としているところが多いようです。

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