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S1シティ2位:最強人形ルカメタ

序説 

 はじめまして、ポケカプレイヤーのうどん(Twitter:@evebursterrorR)と申します。元々は徳島県の桃屋というカードショップの辺りでポケモンカードをやっていて、ポケカの剣盾環境は2020/9月から始めました。私が始めてからずっと使ってきたルカメタザシアンで、先日ババロコ高田馬場で行われたシティリーグ(53人)で準優勝という結果を出せたので、その構築について記事にしようと思います。ルカメタというデッキタイプは使う側も使われる側も知識と経験が必要なデッキタイプなので、どちらの立場にとっても有用な記事になったと感じています。

 ルカメタと言えば、直近の大型大会であるCL横浜でタカマツゲン選手が準優勝したことで知名度が上がり、その時に彼が使っていたレシピがメジャーな構築との認識が恐らく一般的かと思います。ですが、今回の記事で紹介する構築はそのレシピとは様々な点で異なっており、その違いについても有料部分で触れています。

 ちなみに、この構築は私が一から作ったものではなく、チームちょうみゅうみゅうの一員で、ルカメタ使いの実力者であるライアンさん(Twitter:@394ryanTAGGX)のレシピを原案としています。私一人の力によるものでは無く、原案となったレシピもかなり個性的な構築となっていて安売りできるものではないため、申し訳ありませんがそのレシピも有料とさせて頂きます(本人より掲載許可取得済み)。ちなみにこの記事に乗っているライアンさんのレシピは、彼がnoteなどの媒体で一般に出しているものから更に進化した、最新の全く異なるレシピになっています。

 それではこれ以降の有料部分で
・デッキレシピ
・原案となったレシピ
・各カード解説
・他のレシピとの差
・対面のデッキタイプ毎の戦い方

について述べていこうと思います。有料部分を含めると14000字越えの内容となっており、構築やプレイの上で自分が考えている事を大体言語化できたと思っています。

 対面のデッキタイプの項では三神・ムゲンダイナ・ズガドーン・セキタンザン・ドラパルト・マッドパーティ・レシリザと対面した際の詳細なプラン・想定するべき負け筋・注意する事項などについて、1つの対面あたり1000字程度記述してあるので参考にして頂ければと思います。

2020/11/30:追記
 ポケモンカード公式からシティ入賞者のデッキレシピが公開されましたので、無料部分に掲載します。

2021/3/6:追記

環境も多く変わったため、全文無料にしました。

デッキレシピ

⇓の画像がシティリーグで使用した構築になります。

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 以下の有料部分で、原案となったデッキレシピ及び、このデッキの使い方・各マッチアップでの戦い方について書いています。



そして、⇓の画像が、⇑のデッキの原案となった、ライアンさん(Twitter:@394ryanTAGGX)の構築です。

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 構築の違いとしては、ガラルマッギョとアカギ♦の採用・エネの配分・ドロサポとマオスイレンの枚数になります。ライアンさんのレシピについてはぶっちゃけ僕も全部は理解できていません。分からない所は本人に直接聞いて下さい(丸投げ)
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2020/11/25:追記
ライアンさんから構築の意図を聞いてきたので追記します

シロナ2

超mm等ハンデスに対しての返しとして3枚採用。
シティではこの調整が光り勝利。

マオ&スイレン3

ルカメタザシアンの耐久コンセプトを最大限に活かすため3枚採用

マッギョv

マッドパーティーや小ズガに勝率を高めるため採用。
自主大会のかりす杯では小ズガ戦マッドパーティー戦で予想通りの大活躍。
勝手に相手のポケモンが気絶してます。

アカギ◇

サーチ手段がなかったり使いどきが難しいがLOやセキタンザンや超mmのイカ等ベンチポケモンをリセットさせるための手段として採用。
チラチーノやマグカルゴといったポケモンを戻せたり等プラン通りの動きが決まれば盤面をひっくり返せることができます。

エネルギー11枚は最低限のラインだと思います。

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 この構築を原案として、自分は「想定したプランをより安定して通す」事を重視して、マッチアップによっては使わなくなるようなカードを出来るだけ減らし、各カードを厚めに積むことでプランの再現性の高い(安定した)動きがしやすい構築を目指しました。

採用カード解説

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ルカリオ&メルメタルGX

 デッキ名になってるけど出さない試合も結構あるやつ

 追加効果ありGXワザで相手のエネリソースを削り落として、相手のアタッカーを止めることで不撓の剣を使うターンを稼ぐ&最終的なリソース枯らしに貢献する・味方の耐久ラインを上げることで、高火力ワザで味方がワンパンされなくなる&味方にマオスイレンを使う余裕を与えることで相手がサイドを取り切るまでの時間を長くしてこちらがダメージレースで優位に立つというのがメインの働きです。

 また、TagTeam相手には鋼鉄の拳+ブレイブキャリバー or ヘビーインパクト×2で280~300の打点を出す事が出来る点も非常に重要になってきます。ピカゼク・ライライ・レシリザ・ミュウミュウ・三神等を相手にする場合にはルカメタで攻撃をすることも重要です。

 しかし、VMAX相手ではフルメタルウォールをしたところでそれ以上の打点で殴られることも多く、後述するザマゼンタを2体押し付けるプランを優先する場合が多いのでルカメタは基本的には場に出しません(対ドラパルトは除く)。その場合はタッグコールで持ってきてシロナカトレアかマオスイレンのコストにして下さい。

 使わないマッチアップも多いカードなのですが、1枚にしてしまうとこいつがサイド落ちした時点で勝てなくなるマッチが多いので、その可能性を無視できないと考えたため2枚の採用です。基本的には1ゲーム中で0~1枚使用します(たまに2枚使う時もある)。

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ザシアンV

 
デッキのメインエンジン

 最大火力&ドローカードであり、このデッキで最も使用する頻度の高いポケモンです。ブレイブキャリバーで相手のエネが付いたアタッカーを倒して相手のエネリソースを削りながらサイドを進める&不撓の剣を何度も使用して手札を多く抱えるというのが主な働きです。

 このポケモンの不撓の剣を良いタイミングで如何に多く使えるかというのが、このデッキを動かすうえでとても大事になってきます。具体的には、後述するピッピ人形を壁にしてマリィを打ちながら不撓の剣で手札を蓄える事で、相手の展開を遅らせてこちらの被弾のリスクを抑えながら裏のポケモンを育てる時間を稼ぎ、マオスイレンやボスを引きこむことで殴り合いを優位に進める事が出来ます。
 逆に、不撓の剣を言う余裕が無いほどに早く攻めないと間に合わない状態になったり、ザシアンを1体しか置けないプランの時に序盤でこいつを倒されてしまうと手札が細くなっていってしまい、ジリ貧になってしまう事もあります。

 どのデッキを相手にする時でも、どのプランで行くときにも必ずゲーム中最低1枚は使用するカードであり、初手に必ず場に出しておきたいです。初手で置ける確率を上げるために4投です。スタートするポケモンに迷ったら取り敢えずザシアンを出してください。このカードはプランによってゲーム中1~2枚使用します。

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ザマゼンタV

 
対VMAX用最終兵器

 このデッキが今の環境で戦っていける理由の、大きな部分をこいつの存在が占めています。メインアタッカーがVMAXのデッキをこいつで黙らせます。もちろん相手はVMAX以外のサブアタッカーでザマゼンタを突破してこようと画策してくるので、そのサブアタッカーを(時にはザシアンVを使って)こちらが先に倒すか、ザマゼンタをマオスイレンで回復させてサブアタッカーとのダメージレースを優位に進めるかで対処します。

 アサルトタックルの特殊エネルギー破壊も地味に役立つ効果で、セキタンザンのストーン闘・ムゲンダイナのハイド悪を割ることで相手のエネルギーの要求を上げながら殴る事が出来ます。

 対VMAXデッキの際には基本的にザマゼンタ×2,ザシアン×1で戦うことで相手にザマゼンタ2体の突破を強要したいため2枚の採用。また、ザシアンと異なり技を連発出来てHPが10高いため、こちらが大きな火力を出す必要の無い非GX/非Vデッキを相手にする場合にはザシアンより寧ろザマゼンタで殴った方が有効な場合もあります(ズガドーンやグゾクムシャ等)。

 しかし、VMAX相手以外のマッチでは殆ど使うことは無いので、そういう時には手札コストにして下さい。

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リーリエのピッピ人形

 
恐らく、このカードの採用が一般的なルカメタと異なる点かと思います。このカードがあるお陰で、リスクを抑えて不撓の剣を使うことが出来、相手から殴らせるという状況を能動的に作る事が可能になります。

 倒されてもサイドを取られないため、こちらが押し付けたいサイドプランを崩さずに時間を稼ぐことが出来ます。相手がピッピを嫌ってボスでこちらの裏のポケモンを攻撃してきた場合は、そのターンは相手はマリィを使っていないはずなので不撓の剣で増やした手札が流されていない場合が多いため、抱えた手札でマオスイレンを使って回復してまたピッピを壁にして受け流すことが出来ます。また、相手がこちらの増えた手札を流そうとマリィを使ってきた場合であれば、そのターンは相手はボスを使っていないはずなので裏のポケモンの被弾を回避することができます。このように、どちらにしても次の相手のターンに一方的にこちらが攻め込まれるというリスクを回避することが出来、このカードを壁にして不撓の剣で手札を増やして裏のポケモンを育てるのがとても大事な動きになります。このデッキにはデデンネGXやクロバットV、博士の研究といった、一気にカードを大量に引くカードが入っておらず、ドロー速度・盤面の展開速度で遅れを取ります。それによる相手との速度の差を埋めるため、ピッピ人形+マリィ+不撓の剣で相手の展開を遅らせてこちらの展開を間に合わせる事が重要となります。

 また、前のターンにブレイブキャリバーを宣言したザシアンが返しで生き残っていた場合、ピッピ人形を使うことでそれをもう一度動かすための要求が入れ替え or マオスイレン1枚で済むのでザシアンを2連続で動かして相手の盤面を崩壊させるという動きがしやすくなります。

 他には、マオスイレンで回復したポケモンをすぐにもう一度バトル場に出して戦わせるのにも使用することが出来るなど、利用できる場面は非常に多く、常にベンチに待機させておきたいカードです。

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鋼鉄のフライパン
 
 
最強の道具

 鋼アタッカーの耐久力を上げる道具。張れる状況なら常に張っておきたいです。

 似た効果でメタルゴーグルを採用しているレシピも見られますが、そういったレシピでは弱点を消す部分をコーティング鋼エネルギーに頼っている事が多いと思われます。メタルゴーグルにしたところで、元々有利な対ムゲンダイナが更に盤石になる程度で他には対ドラパルトに強くなるくらいしか自分はメリットを感じませんでした。寧ろ、基本鋼エネルギーを減らすことによる、不撓の剣とメタルソーサーの使い勝手の悪化のデメリットの方が大きいと考えたため、道具はメタルゴーグルではなく鋼鉄のフライパンにしています。

 また、後述する理由によりこのデッキはグズマ&ハラを採用しておらず、基本的にカードを縦引き(デッキの上からドローする事)によって集める必要があるため、早く引き込めるようにフライパンは4投です。道具の現物を増やすことで、相手にツールスクラッパーを使われた返しに復帰しやすくなるというメリットもあります。

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ツールスクラッパー

 
使われると辛い

 剥がしたい最優先のカードは、相手の大きなお守りです。ザシアンに付けられるとブレイブキャリバーで倒せなくなり、TagTeamに付けられると鋼鉄の拳+ブレイブキャリバーで倒せなくなってしまうので、それらを割るカードが欲しいと感じたので採用しています。特に対三神でザシアンに張られたお守り又は朽ちた剣を剥がせるかどうかというのは勝敗に大きく直結する部分なので絶対に譲れない1枠です。2枚目が欲しくなる対面がほぼ無く、使わない相手には全く使わないため、1枚のみの採用です。

 ジラーチのエスケープボードを割って入れ替えの要求を上げるために使ったりする場合もありますが、最優先で使うのはお守り等の相手の耐久が上がる道具、または相手のザシアンの朽ちた剣なので優先順位を考えて使いましょう。

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シロナ&カトレア

 一般的な構築に比べてシロナカトレアを3枚と厚めの採用をしています。これは、他のカードを手札にキープしたままカードを縦引き出来るという点とサポートを再利用できるという点を高く評価しているためです。

 博士やシロナのような他のドロサポは手札を一気に全部入れ替える効果を持ったものが多いですが、このデッキは積極的に不撓の剣で手札の枚数を増やすことが多いため、その増やした手札全てをリセットするよりは、縦引きできるドロサポの方が相性が良いと感じました。
 また、サポート回収も非常に優秀で、ボスの指令かマオスイレンかを回収することで殴り合いのダメージレースを優位に進める事が出来ます。

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マリィ

 
相手の展開を遅れさせてこちらの展開を進めるために必要な、超大事なサポート

 基本的には不撓の剣を使うターンに使いたいサポートです。マリィ→ピッピ人形を壁にして不撓の剣 という流れで相手の攻めの展開を遅らせてこちらのペースに持って行くことが出来ます。相手の手札が多い状況なら確実に打ちたいカードなのでマックスの4投です。

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混沌のうねり
 
スタジアム枠は無人発電所か混沌のうねりになることが多いですが、今回は混沌のうねりにしています。

 ルカメタの無人発電所の主なターゲットは対ズガドーンのオドリドリGXだと考えています。このデッキにはグズマ&ハラが入っていないため、ピンポイントで欲しいタイミングでスタジアムを持ってくることが出来ず、無人発電所を上手いタイミング張れずにジラーチでスタジアムを持ってこられて上書きされてしまうケースが多いように感じました。

 また、ズガドーンデッキはヒートファクトリーや巨大なかまど等、絶対にすぐに割りたいスタジアムが多く、それらを割るために中途半端なタイミングで無人発電所を張らざるを得ない場面が見受けられたので、それならばいっそのこと対スタジアム性能として最低限の仕事はほぼ確実に出来る混沌のうねりにしよう、と考えました。

 また、後述する対セキタンザンの時にディアンシー♦20+格闘道場40+フォールスター200で、ネギガナイトVにフライパン付ザマゼンタが倒されるという事態を防ぐことが出来るため、こちら側がマグカルゴを倒してサイドを先行しても返しでザマゼンタが倒されにくくなります。

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基本鋼エネルギー×13
 鋼鉄のフライパンの項でも触れましたが、コーティング鋼エネルギーは不撓の剣とメタルソーサーの使い勝手を下げるため、対炎以外の対面の時のデッキパワーが下がることになるので、その事を懸念してエネルギーは全て基本エネルギーです。

 また、このデッキは毎ターン確実にエネを手張りしてポケモンを着実に育てる事がとても大事(手張り出来なかったら折角時間を稼いでも意味が無い)なため、常に手張り用のエネルギーを確保しておきたいので、最大級の枚数を投入しています。この枚数でも多すぎて邪魔になるという事は全く無かったと感じています。

・他のレシピとの差

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 一般的なルカメタの構築との大きな差はジラーチ・グズマ&ハラ・クロバットVの不採用という点だと思います。

 まずジラーチに関してですが、願い星でパーツを集めやすくなる代わりに以下のようなデメリットがあるようにも感じました。

①対三神でルカメタ+ジラーチでサイドを6枚取り切られる
②(三神以外の)ルカメタを出すマッチの際に、ルカメタ+ザシアン+ジラーチでサイドを6枚取り切られる
③ジラーチを下げるために入れ替えを消費するかエスケープボードに触らなくてはならない

①,②:フルメタルウォールGXを打って耐久を上げるのであれば、固いポケモン3体を取らせるようにして、相手にサイドを楽に取り切らせないようにしたいのですが、ジラーチがいるとサイド1枚をむざむざ謙譲してしまうことになり、盤面を固くするというコンセプトから外れると感じました。

③:このデッキはメタルソーサーが裏にしか付けられない点やブレイブキャリバーが連発出来ない点などの理由から、入れ替えソースをかなり大事にしないといけません。グズマ&ハラを採用していないのであれば、エスケープボードに簡単に触ることが難しいためジラーチを下げるためにその貴重な入れ替えを消費しなければならないので、動かすのが大変な印象がありました。また、エスケープボードの為に1枠デッキスロットを割かなければならないのも個人的には窮屈さを感じました。

 次にグズマ&ハラですが、これはエネルギーの項で述べたように特殊エネルギーを採用すること自体がそもそもデッキ全体のパワーを落としていると感じた事が不採用の大きな理由です。また、ジラーチを採用しないのであれば道具はフライパンのみになり、わざわざサーチせずともフライパンの現物を増やして縦引きを多くできるような構築にすることで解決出来ると考えました。

 次にクロバットVですが、これもジラーチとほぼ同じ理由で、サイドを簡単に取られて負け筋になるポケモンを置きたくないというのが主な理由です。無理に負け筋になるカードを置いてまでドロー速度を上げるメリットを感じられなかったので採用していません。

 以上の点から、
ジラーチ:カードを手札を増やせるけどサイドを楽に取られる
グズマ&ハラ:サーチせずとも縦引き出来れば集められる
クロバットV:縦引き出来るがサイドを楽に取られる
という理由で不採用としました。

・対面のデッキタイプ毎の戦い方

 このデッキは、「相手が誰であってもこの動きを通せれば勝てる」という必勝プラン(三神のオルタージェネシス→アルティメットレイみたいなの)があるわけではないです。寧ろ、相手のデッキタイプごとに使うポケモンが異なり、勝ちまでのルートも相手のデッキによって変わります。そのため、相手に応じたプラン立てが非常に重要になります。

 プレイする上での基本的な考え方としては、
「負け筋を増やさない = プラン上最低限必要なポケモン以外は場に出さない」
「相手の手札を少なくして、相手がその盤面を突破するために必要なカードの枚数を多くする(要求値を高める = 相手が突破できる確率を下げる)」
 この辺りを意識すれば良いかと思います。相手のリソース切れで勝つ事も多いため、残りの相手のエネルギー数などもよく確認しておいた方が良いです。

 参考までにいくつかの対面での、私が考えるプランを列挙したいと思います。

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vs.三神ザシアン
 
 使うポケモン:ルカメタ×1,ザシアン×2

意識すべき負け筋:
・オルタージェネシスGXとアルティメットレイを打たれる(メタルソーサーを温存された状態で相手のザシアンが育つ)
・ツールスクラッパーでこちらのフライパンが割られる
・朽ちた剣,ダンデでぶん殴られてザシアンやルカメタがワンパンされる
・ザマゼンタでスタートしてしまうorクチートで余計なポケモンを出されてしまってフライパンを全員に張るのが間に合わなくなり260ブレイブキャリバーを耐えられないポケモンを倒されて負け

 オルタージェネシスGX+アルティメットレイの両方を打たれるとほぼ負けなので、オルタージェネシスGXしてきた返しに三神にフルメタルウォールGXをしっかり打てるようにルカメタにエネを張っておくことを最優先に序盤は待つ。最終的にエネが付いた相手のザシアンを2体倒せば勝ち。

 オルタージェネシスGXではなく、アルティメットレイから入ってこられる場合があり得るのでルカメタは不用意に前に出さずにピッピを壁にして待ちたい(どうしてもルカメタを前に出さなければいけないのなら、アルティメットレイを被弾した後に回復できるようにマオスイレンを握っておく)。

 三神のエネルギーを剥がした後は、お互いにザシアンの育成速度・キープ出来ている手札枚数の差が大事になる(お互いにザシアンをボスで呼んでザシアンで先に倒したいから)ので、マリィで相手に多くの手札を抱えられないようにして先にボスで相手のザシアンを倒せるようにする(フルメタルウォール+フライパン付きのザシアンを倒すために相手はスクラッパーとボスを同時に引かないといけないので、それらを揃えられないようにマリィで相手の手札を細くしていって、こちらが先に動ける状態を目指す)。

 お守りをザシアンに張られたらこちらのザシアンのブレイブキャリバーで倒せなくなるのでとてもダルい。ザシアンで早めに殴っておいて後からでもスクラッパーを引き込みにいくか、ルカメタで先に鋼鉄の拳を入れておいてブレイブキャリバー圏内に入れておく。

 鋼鉄の拳+ブレイブキャリバーで三神を取れるが、最優先で考えるのは相手のザシアンを倒すことなので無理してまで狙う必要は無い(ザシアンさえ倒してしまえば三神が生き残っていようが、アルティメットレイではこちらがワンパンされないため)。

 ザシアンを如何に早く育てるか&最初のザシアン1体目を相手よりに先に取れるかが大事。

 クチートで余計なポケモンをベンチに出されてしまうと大きな負け筋になってしまうので注意したい。手札と山札に残っている余計なポケモンは早目に手札コストにして捨てておく。それでもクチートを通されてしまった場合は負け筋を減らすことよりも攻めることを考えた方が勝ちやすい。だとしても頑張ってフライパンを出来るだけ多くのポケモンに張って260ブレイブキャリバーから守ることはしておきたい。

 三神にフルメタ→マリィ+人形で妨害しながら不撓の剣でザシアンを育ててボスやらスクラッパーやらを引き込みにいく、という動きが基本

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vs.ムゲンダイナ

   使うポケモン:ザシアン×1,ザマゼンタ×2

 意識すべき負け筋:
・ザマゼンタを育てきる前にVmax以外のサブアタッカーにザマゼンタがタコ殴りにされてマオスイレンの回復が間に合わない状況を作られる
・ザシアンを早めに取られるorマタドガスによって不撓の剣を封じられて後続を育てきる事が出来ずに殴り負け(自分がそれでシティ決勝で負けた)
・ルカメタでスタートしてしまってザマゼンタ2体を押し付けるプランが取れずに殴り負ける(自分がそれでシティ準決勝で辛かった)

  ザマゼンタ2体 VS 相手のVmax以外のポケモン全員というマッチアップになる。マオスイレンでザマゼンタを回復させまくってボスで相手のサブアタッカーを先に狩り尽くせば勝ち。

  ザシアンはどうせドレッドエンドで落ちるのでフライパンはザマゼンタに確実に付ける(デンジャラスドリルの事は常に頭に入れておく)。

  序盤から徹底してザマゼンタを育てることに注力する。ザシアンはゲーム中で1体しか使えないのでザシアンが生きている内に不撓の剣を使いまくってパーツを集めてザマゼンタを育てまくる。

 どうせザマゼンタにダメージを与えられないムゲンダイナVmaxを急いで倒すメリットは低く、寧ろ相手のサブアタッカーと戦う準備のためにじっくり不撓の剣で手札を蓄えるのを意識する。

 ダメカンが4個になったザマゼンタはマオスイレンで回復させるか一旦後退させて相手にサイドを楽に取らせないようにする(デスカウントGXとマッドネイルでザマゼンタが飛ぶため)。

 

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vs.ズガドーン

 
使うポケモン:ザシアン×1~2,ザマゼンタ×0~1,ルカメタ×0~1

 意識すべき負け筋:
・バトルポケモンに鋼鉄のフライパンが張れずに軽いエネルギーでどんどんこちらのポケモンが倒されていってサイド差が間に合わなくなり負け
・レシリザに対してフルメタルウォールが間に合わず焼き殺される
・序盤のこちら側のエネ速度が遅くアタッカーの育成が間に合わない

 手札干渉とフライパンがとても大事なマッチアップ

 ザシアン+ザマゼンタ+ザシアンで戦う場合、それら全てにフライパンを付けていればズガドーン3体でそれらを倒しきるのに必要なエネルギー枚数が、3+5+3+6+3+5=25となり、ズガドーン側も結構大変な事が分かる。
 そのため、相手は2・3体目のアタッカーとしてレシリザを当ててくることが多い。レシリザに対してはフルメタルウォールを当てて、ルカメタの項で既述したように鋼鉄の拳+ブレイブキャリバー or ヘビーインパクト×2で倒すというのが最もよく取るプランになる。他にはアサルトタックル+ブレイブキャリバーでレシリザを倒すプランもある。

 相手側にベンチを呼ぶカードとこちらの手札を流すカードが多くないため、序盤からピッピ人形をひたすら壁にして不撓の剣を連打して裏のポケモンを育てて手札をたくさん蓄える。無理してこちらから先に動いて相手の前のポケモン(ジラーチとか)を倒しに行く意味は薄い。徹底的に待って、相手にピッピ人形を倒さざるを得ない状況を押し付け、エネルギーが付いたアタッカーを前に出させて、裏で育てておいたポケモンでそれらのアタッカーを倒していく。そうすると相手のエネルギーと溶接工のリソースが削れていくので相手はだんだんと動きづらくなってくる。そこにマリィやスタンプなどの手札干渉を合わせて要求枚数を上げていき、殴られないターンを1ターンでも作りに行きたい。

 リセットスタンプはとても大事なカードで、終盤に他の妨害カードと合わせて使うことで相手の動きを止める事を狙う。ボスの指令と同時に使ってオドリドリGXを倒したり、ツールスクラッパーと同時に使ってジラーチの入れ替えを要求したり、混沌のうねりと同時に使ってヒートファクトリーやかまどを妨害したりする。

 フライパン前提で考えた時に、ザシアンは火の玉サーカス5エネで落ちるのに対してザマゼンタVは6エネを要求できるため1体目のアタッカーはザマゼンタを使えるのが理想的。そうするとザマゼンタが生き残った場合に前述したようにアサルトタックル→ブレイブキャリバーでレシリザを倒すプランに移ることも出来るようになる。

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vs.ピカゼク

使うポケモン:ザシアン×2,ルカメタ×1

意識すべき負け筋:
・タッグボルトGX or ライトニングライドGX+エレキパワー複数枚でこちらのポケモンが一撃で倒される
・タンデムショック後に入れ替えソースを引けずにライライにこちらのポケモンが2パンで倒される

 エレキパワー込みGXワザの高火力とタンデムショックによる2パンを警戒する必要があるマッチアップ。手札干渉を多用してエレキパワーを複数枚使われないように常に警戒したい。鋼抵抗を持っているため、ライライが鋼鉄の拳+ブレイブキャリバーで倒せないので、ブレイブキャリバー×2かヘビーインパクト×2で倒すことが多い。

 よく取るプランは以下の三つ

①フルドライブをピッピ人形かフライパン付きのポケモンで受けた後、前のピカゼクにフルメタルウォールを打つ。その後に2体目のアタッカーとして出てくるライライかピカゼクと殴り合う。(最初にフライパン付きのポケモンが被弾していた場合はマオスイレンで回復させておく。)

②フルドライブをピッピ人形かフライパン付きのポケモンで受けた後または相手がフルドライブする前に、前のピカゼクに対しブレイブキャリバーを当てる。その後、削れたピカゼクをルカメタが鋼鉄の拳で倒す。次にアタッカーとして出てくるライライかピカゼクに対してフルメタルウォールを打ってエネリソースを枯らして動きを止める。(最初にフライパン付きのポケモンが被弾していた場合はマオスイレンで回復させておく。)

③相手がパルスワンの送電から入ってきた場合、ザシアンを育てて前のパルスワンを倒しに行く。その後に2体目のアタッカーとして出てくるライライかピカゼクにフルメタを打って、3体目のアタッカーと殴り合う。

 ①が多分一番多いプランだと思う。この場合、ライライと殴りあう事が多くなるので、タンデムショックで止まらないように山にマオスイレン・タッグコール・ポケモン入れ替えを多く残しておくことを意識しておく。マリィ or リセットスタンプ + タンデムショックで動きを止めてくるので入れ替え手段を引けるようにお祈り。

 ②は不撓の剣でエネが付くなどして序盤のこちらのザシアンの育成速度が速かった場合に狙いやすいプラン。この時に前に出すザシアンは、タッグボルトGX+エレキパワー1枚で倒されないように鋼鉄のフライパンを付けておきたい。このプランで進めるとライライに対してフルメタルウォールを打てる可能性が出てくるため、タンデムショックされるリスクを抑えられる。シティリーグ予選で自分はこのプランで勝利した。

③は相手がパルスワンで送電してきた場合のプラン。パルスワンVは放っておくとベンチにエネをめちゃくちゃ付けられてライトニングストームの打点がえらいことになるので早めにザシアンで倒しに行く。その後、エネがたくさんついているTagTeamに対してフルメタルウォールを打ってリソースを削っておく。後はルカメタとザシアンで殴りあう。こちらがサイドを5枚取らされた時点でスタンプ+タンデムショックされると厳しそう。

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vs.セキタンザン

使うポケモン:ザシアン×1,ザマゼンタ×2

意識すべき負け筋:
・ルカメタでスタートしてしまってザマゼンタ2体を押し付けるプランが取れずに殴り負ける
・スクラッパー+格闘道場10+ディアンシー or 格闘道場40+ディアンシーを揃えられてネギガナイトVにザマゼンタがワンパンされる
・序盤にザシアンが倒されて、ドローが細くなった状態でネギガナイトVにザマゼンタを先殴りされて、マオスイレンで回復されながらザマゼンタを倒される
・プテラGXが突然出てきて、ネギガナイトVと合わせてザマゼンタが殴り切られる

 対ムゲンダイナと同様に、ネギガナイトを警戒しながら序盤からザマゼンタを早く育てる事を目指す。相手のマオスイレン・格闘道場・ディアンシーを想定して、こちらのザマゼンタ2体が相手のネギガナイトに殴り負けしないことを最優先で考える。ネギガナイトV1体を倒せたらほぼ勝ち。

 下手にマグカルゴを先に倒してサイドを先行してしまうと、上で書いたように格闘道場が40になってしまいフォールスターでザマゼンタが倒される可能性が出てくるので焦らずに前のセキタンザンを削っていった方が良い。混沌のうねりを置けていれば格闘道場40をケア出来るのである程度強気にいけるようになる。また、ザシアンを先に取られていた場合は格闘道場40が発動しないので、積極的に裏のマグカルゴを倒しにいって大丈夫。

 マグカルゴが生きているなら、いくら手札干渉をして要求を上げても必ず解決されてしまうので、ピッピ人形壁+不撓の剣で待つというのはあまり有効とはならない。ゆっくり待つよりは、ザマゼンタ2体をガンガン育てて殴りまくった方が多分結果的に勝ちやすい。

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vs.ドラパルト

 
使うポケモン:ザシアン×1,ルカメタ×1~2,ザマゼンタ×0~1

 意識すべき負け筋:
・いやしジャマーのミミッキュが採用されている事が多く、マオスイレンで回復できずに中打点で削られて負ける
・ザマゼンタで戦おうとした際に、ドラパルトVMAXの引き裂くやドラパルトVのアサルトジェットで削られて殴り負ける
・エネを破壊されてアタッカーが止まってしまって殴り負ける

 VMAXがメインアタッカーなのに、ザマゼンタがそれほど有効ではない中々難しいマッチアップ。ルカメタを2体使ってガンガン殴っていきたい。ただし、ルカメタ2枚目がサイド落ちの場合はザマゼンタを使って殴っていくことになる。

 ダイファントムのばらまき・引き裂く・アサルトジェットなどでザマゼンタが容易に突破されるので、メインアタッカーはルカメタとザシアンになりる。ルカメタは超抵抗があるため、フルメタルウォールとフライパン込みでドラパルトのどの攻撃でも最大60までに抑える事ができ、マオスイレンが使えない状態でも十分に耐久力を発揮することが出来る。また、鋼鉄の拳でエネを付ける事が出来るのでエネ破壊に対して若干のケアを自力ですることが出来る。

 最速で2エネフルメタルウォールを当てると、ほぼ確実に1ターン時間が貰えるのでその間に後続を育成しながら鋼鉄の拳の拳でルカメタを育てていく。このマッチアップでは、ピッピを壁にして不撓の剣で待ったとしても、ダイファントムでベンチが被弾してしまい、ミミッキュがいればマオスイレンが使えないため、時間を稼ぐことが有利に繋がりにくい。そのため、vs.セキタンザン同様にエネをガンガンつけて殴り負けしないように頑張る。

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vs.マッドパーティ

 
使うポケモン:ザシアン×2,ルカメタ×1

 意識すべき負け筋:
・ルカメタを早くに使ってしまい、ジラーチ♦のコンボでザシアンと合わせて2体倒されてサイドを6枚取り切られる
・ピッピ人形を壁に出来ない or こちらのポケモンがワンパンされ続けて1-2交換になってしまい、サイド差で追いつけなくなり殴り負け

 普通に殴り合っていれば確実にサイド1-2交換になってしまうので、相手のボスが多くないこともあって基本的にはvs.ズガドーンと同じく、ピッピ人形を壁にして、相手に先に動かせる状態を作りたい。もし序盤でピッピ人形を壁に出来ないのであればフルメタルウォールでツインエネルギーを破壊してリソースを削って時間を稼ぎにいく。ルカメタは超抵抗があるのでポットデスからの攻撃なら耐えやすい。ただ、ジラーチ♦の存在を考慮すると、基本的にはルカメタは序盤には置かずに、ザシアン2体を取らせてから動かした方が負け筋を作りにくい。

 また、このマッチアップでは殴り切るプラン以外にもエネリソース切れを狙ってLOさせるプランがある。回収ネット以外の入れ替えをソースを多く入れていない事が多いため、相手のベンチのデデンネGXやオドリドリGX、クロバットVのような、回収ネットで拾えないポケモンをボスの指令で呼んで縛ることで、その逃げエネにツインエネルギーを消費させて最終的にリソース切れでLOを狙うという勝ち筋がある(というか自分はこちらのプランを狙う事の方が多い)。この場合、ツインエネルギーを付けたポケモンを積極的に攻撃して倒していき、ポットデスがトリプル加速エネルギーで攻撃してきたターンの返しにボスの指令で後ろを縛ってやることで相手の攻撃の手を止めやすくなる。ピッピ人形を壁にしながらシロナカトレアでボスを拾いまくって縛り続ける事でLOを狙いにいける場合がある。

 今回のレシピではマッドパーティを重く見ていなかったこともあり、採用していなかったが、ライアンさんのレシピのようにガラルマッギョVを採用すると、このマッチアップはかなり楽になる。トラップバイト連打でサイドを4枚取る事が出来るので、殴り切るルートが非常に取りやすくなる。また、今回のデッキでは完全に切っている、ジュナイパーやタチフサグマを相手にする際にも活躍するポケモンなので、サブポケモンとして採用するなら一番優先度が高いと自分は思っている。

画像23

vs.レシリザ(ブルーの探索型)

使うポケモン:ザシアン×2,ルカメタ×1

 意識すべき負け筋:
・ブルー→ツールスクラッパーでフライパンを割られて弱点むき出しの状態で焼き滅ぼされる
・というかかなりキツい

 恐らく一番の不利マッチアップ。ブルーの探索でツールスクラッパーに好きなタイミングで触れるため、こちらのフライパンが簡単に剥がされてしまう。スクラッパーでフライパンを2枚消費することを嫌って前にしか張らないでいたら、カスタムキャッチャーで裏のポケモンを倒される。とても厳しい。フライパンを剥がされたらボルケニオンにザシアンを取られてしまうためサイドレースも厳しい。

 まず、前にいるボルケニオン倒さないと始まらないためザシアンで倒す。その後、マリィで手札を流しながらレシリザにフルメタルウォールを打って止まってもらうお祈り。この時にルカメタに3エネが付いていれば次のターンにヘビーインパクトを打つことが出来るのでお守りが付いていてもレシリザを2パン出来るようになる。ルカメタが取られたらスタンプを使って手札を1枚に絞って頑張ってラストのレシリザを殴って倒す。厳しい...

最後に

 最後までお読みいただきありがとうございます。質問・ご意見などありましたらTwitter(@evebursterrorR)のDMかリプライまで是非お願いします。毎試合、頭を抱えて唸りながら対戦するのが好きな方は是非ルカメタを使ってやって下さい(僕は大好きです)。

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