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1年記念のフレンチとSMプレイ

【18歳未満閲覧禁止の特殊な大人の日記です】

犬と出会ったのは、今からおよそ1年前だった。当初、月に1度会ってプレイできればいいかなくらいの気持ちだったのだけど、気づけば2〜3回、下手したら毎週会うような時もある。小さなすれ違いもあったけど、ほぼ毎日コミュニケーションを取り、今ではそのすれ違いも記憶から消えかけてくるくらい小さなことで、楽しい時間ばかりで脳のメモリーが埋まっている。そろそろギガ数を増やさないといけない。

1年を迎えるにあたって何か特別なことをしたいと思った。といっても、派手なことができるわけではないのだけれど。会うたびに、ある意味特殊なプレイをしているわけで、常に特別と言えば特別なのだが、この節目をスルッと抜けてしまうのは勿体ない気がした。少ないアイデアの中から悩んで、ちょっと良い食事をしよう、そんな感じで落ち着いた。

俺が住む街の中心地。予約したのはフレンチレストランで、ミシュランの星も獲得している店だ。ドレスコードがあるような店は行かないので緊張したのだけど、ランチのコースなら俺でも入れそう。外観は落ち着いていて、店内はラグジュアリーすぎず、かといってカジュアルすぎない。「小さなフレンチレストラン」といった感じだ。美味しいラーメン屋くらいしか知らない俺は、「ミシュランの星獲得店」というレアリティに、特別な日を託すことにした。

二人とも、いつもより少しだけおしゃれに。犬は大人っぽいワンピースで、俺は古着のチャイナジャケットとネクタイ。緊張してたけれど、隣の席のカップルが短パンだったので一気に気持ちが和らいだ。

前菜にはじまり、メインの魚と肉、デザート。一品一品目の前に運ばれてくる料理に目を輝かせながら、美味しい美味しいと二人でキャッキャしながらフレンチを楽しんだ。カップルシートのような形で厨房を覗けたのだけど、次はあれかな?あれは何を焼いてるんだろう?あの調理器具かわいいね!などと、いい歳した男女が子供のようにはしゃいでいた。もちろん大人だから。声のトーンは少し抑えめに。両サイドのカップルは何かの記念日を祝っていて、ケーキのようなものを食べていた。さすがに「SM主従関係1年記念」などとチョコレートで書いてもらうわけにもいかず、ミントがのったチョコレートとマカロン、ビターなコーヒーをいただいた。

食事の後は特に予定を決めていたわけではなかったけど、せっかくなら、それも少し特別なところへ行こうとSMホテルに向かった。このSMホテルは珍しくて、県外からも足を運ぶカップルもいるそう。SMを嗜好してるとはいえ、実はSMルームは利用したことがなかった。ぶっちゃけキレイな部屋でコトをいたしたいタイプなので。

年季の入った佇まいに「おぉ…」とビビっていたが、中に入るとさらに年季が入っていて「おぉ…」とやっぱりビビっていた。ベッドの四隅には拘束できるよう手枷と足枷がセットされており、顔を横に向けると鏡ばり。向かい合わせにセットされた椅子はスイッチを押すと前後に動き、つながりながら自動でピストンできる仕様のようだ。ぶら下がり健康器のような什器の下には、筋トレで使うベンチのような台が。手枷がぶら下がっていて、これも、拘束して色々遊べるようになっているらしい。

シャワーを浴びたら、すこしジメッとしたベッドに横たわって、キツイ日差して疲れた体を癒す。せっかくだから道具を使ってみよう。犬の手足をベッドに拘束すると、大の字になって動けなくなる。「自由を奪われている女」というのは良いもので、これから何をしようが俺の自由というのがたまらない。乳首を責め、体をなぞる。顔を跨いでしゃぶらせる。命令しなくても目の前にぶら下がれば自然としゃぶるのもこの犬の可愛いところだ。

せっかく拘束しているのだから、いつもはやらないことをしてみよう。電マをクリトリスに押し付けて、ももにテープでくくりつける。そして俺はその場を離れる。ドリンクを飲み、手を洗い。蠢く犬を放置して、次のプレイで何をしようか考える。

よく見るプレイなのだけど、実はこれも、普段はあまりやらない。というのも、うまく固定できても動いているうちに緩んで電マが股間から離れていきそうだなと。AVのようにうまくはいかんやろう…と思ってる節があった。案の定、すこし離れてしまったらしく、「実は自分で動かして股間に当てていた」と白状していた。

しばらく遊んだ後は、お仕置きタイム。命じていたいくつかの報告を失念していたことを理由に、スパンキングすると伝えていたのだ。久しぶりに持参したケインを取り出して、突き出させた尻に振り下ろす。

10発、20発叩く。ワンちゃんの骨みたいな口枷を咥えさせているので言葉は発せない。叩くたびに言葉にならない呻き声が漏れ、垂れる涎を気にするそぶりを見せるたび「気にするな、動くな」と命じてキツく叩く。痛みに耐えられずに背中が丸くなるので、その度に首輪の鎖を引っ張り、腰を反らさせ、また、さっきより強めに打つ。

犬が痛みで気持ち良くなるとか興奮するとかは関係なくて、俺がやりたいからやっている。俺がやりたいから、犬は従っている。そういう状況。久しぶりのケインが楽しくて、ついつい打ちすぎてしまった。結局、左右50発、合計100発のケインを与えた。ボコボコとミミズ腫れになっていて、真っ赤に熱を帯びている尻を撫でる。首輪をとってラクにさせ、二人でベッドに沈んだ。

1年という時間はあっという間だったけど、同時にとても長い。というのも、正直、俺は飽き性で、1年かかさず連絡を取り合うとか、会い続けるとか、そいうのができないタイプなのだけど、この犬は懐いてくれてるし俺も一緒にいて楽しい。とても良いバランスだと思う。それがSM、主従関係の理想的な形なのかと言えば、正直わからない。もっと「モノ扱い」されたい人もいるだろうし、「理不尽に振り回してこそSだ!」みたいな人もいるだろうし。けれど、俺と犬の関係は今の形がベストなのだと思う。

これからもよろしく。

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