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今、外資系サラリーマンの私が考える日本(に住むこと)のメリット5点

こんにちは。外資系サラリーマン鮭です。Twitterやビジネス系の記事を読むと「日本悲観論」をかなり多く目にします。一番多く目にするのが「日本の所得水準(給与)が過去30年ほど上がっていない」というものです。この事、それ自体は事実だと思うのですが、一方で「物価もこの30年ほどほとんど変わっていない」というのも事実のような気がするのです。私は外資系企業で働いていたり、アメリカの大学や大学院に留学していますので、海外諸国の成長(特にシンガポール、アメリカ、中国)の成長を目の当たりしており、うらやましいと思う反面、日本に住むことのメリットもあるのではないかと感じています。このnoteでは私が考える日本(に住むこと)のメリットについて考察してみたいと思います。

(前提)日本の物価も変わっていない

日本の給与水準は1990年から比べると実際には若干下がっていることは事は実のようです。

このサイトにまとめられていますが、国税庁『民間給与実態統計調査』によると会社員の平均年収は1997年の467万円をピークに減少傾向になり2019年には436万円になっています。過去30年にゆっくり日本国民の所得は下がっているのです。

一方で物価は過去30年ほどほとんど変わっていません。

こちらのサイトにまとめられていますが、1995年と2018年の日本の物価はほぼ同じです。つまり、日本においては所得も物価もほとんど変わらない(所得は若干減少傾向)ということになります。所得は何らかのモノやサービスを購入するために基本的には使うわけですから、ここで大事なポイントは、「所得が変わらなくても、買えるものが少なくなっているわけではない」ということです。(iPhoneなどのグローバル基準で値段設定されているものを高いと思うのは所得が変わらないのに値段が上がっているからです)

(日本生活をハックする方法)

ちょっと話が逸れるかもしれませんが、そんな所得も物価も変わらない日本での生活(日本に住むこと)をハック(有効活用する、有利にする)方法があります。それは、「外資系企業」や「成長率が高い業種、企業」で給与をもらうことです。外資系企業では、物価水準の伸び率も考慮して、毎年の昇給率が決まることが多いと考えています。つまり物価が上がればベース給与もそれなりに上がる可能性が高いのです。(もちろん評価が悪ければ下がる可能性もありますし、評価がよければ物価上昇率以上に上がります)外資系サラリーマンが以前に働いていた日本の大企業では昇格しなければ年間のベースアップなどはあって年間3万円ほどででしたが、外資系企業は多くの場合ベース給与の1%-3%であがるので、ベースが1000万円あれば10万円から30万円ほど上がることになってこれだけでも大きな違いです。また、IT企業など成長率の高い業種、企業などで働く事もおすすめです。前述の「所得が伸びていない」はあくまでも日本全体の平均の話で、「伸びているところに行く」というのがハックする一番の近道だと思うのです。(そういう意味では、戦後の、年功序列、終身雇用、護送船団的な発想ではハックできないということになります^^)

日本に住むメリットその1~安く美味しい食べ物がある

さて改めて日本に住むことのメリットを挙げてみましょう。一つ目はそのままずばり「物価が安い」というという点です。コンビニおにぎり150円、牛丼380円、回転ずし一皿110円というのは世界的に安すぎると感じる水準です。それに品質もかなり高い。

 くら寿司は現在、台湾に39店舗、アメリカに32店舗を展開しています。台湾では一皿40台湾ドル(約140円)、アメリカではお店によって違いがありますが、一皿2・6~3・0ドルと300円前後で提供しています。(引用

回転ずしで仮に10皿食べた場合、日本では1100円ですが、アメリカでは3000円を超える水準になります(追加で、アメリカでは外食でチップ20%を支払う事が一般的です)

安く美味しいものを食べられるのが一番のメリットかもしれません。

日本に住むメリットその2~住宅と住宅ローンが安い

物価が変わらない日本では、住宅ローンの金利も安く抑えられています。現在の住宅ローン金利は0.3%程度から1%未満のものが大半だと思います。コロナで同様に苦しむアメリカにおいても住宅ローン金利は(下がっても)3%程度の水準ですのでその差は歴然です。さらに(2021年で大幅制度変更が予想されている)住宅ローン控除もかなりおいしい制度だと考えられます。(例えば住宅ローン金利0.5%でかりると10年の間1%分の金利が返ってくるというのは、住宅ローンを借りると逆に儲けられてしまうことになります)

住宅そのものも、東京や地方都市の都心部を除けば、土地価格自体もそれほど上がっていません。

これもハックかもしれませんが、東京などの給与水準で、地方で暮らすというのもいいかと思います。これまで東京や首都圏で暮らすというのは、やはり「仕事(通勤)」に紐づけた考え方であったかと思います。もちろん、東京の住みやすさ、便利さというものはあるかと思いますが、そこにこだわらないのであれば、「東京(首都圏)勤務と同水準の給与をもらいながら地方都市で働く」というのはありかと思います。(私も首都圏から仙台に移住してフローの住宅関連費用が約半分になりました)

日本に住むメリットその3~安全で清潔

アメリカや海外と比べてやはり圧倒的に差があるのが、安全への対価です。アメリカなどの諸外国では、安全な地域に住む、安全な地域で買い物(食事する)する、安全な学校で教育を受ける、安全な職場で働く、など日本で考えられている当たり前な安全を享受するためには一定の対価を払わないといけません。全国一律でどこに行っても安全というのはやはり日本に住むメリットであると思います。例えば、救急車を無料で呼べるなんていうのも、日本にいると当たり前に提供されているサービスですが、海外では有料です。インターネットも日本全国、津々浦々整備されているし、携帯の電波も基本的には全国どこでもつながります。

さらに日本はどこに行っても清潔です。サンフランシスコのダウンタウンなどホームレスが一定数いて、いろんなところにう〇〇が散乱して、特定の地域では悪臭が漂っているなんていうのも、映画の近未来社会ではなく、現実世界で起きています。日本の道路も施設も基本的にきれいですよね。。オリンピックでは本来こんな日本の日常を多くの外国人観光客の皆さんに知ってもらいたかったなぁと思います。

日本に住むメリットその4~自然(観光資源)がいっぱい

日本に住むことのメリットその4は、観光資源がいっぱいあるという点です。

日本には25もの世界遺産があり、島国でありながら、その数は世界11位のレベルです。登録されている世界遺産も日本全国に分布しており、世界遺産レベルでない観光資源も数多くあります。またユニバーサルスタジオやディズニーランドなどのグローバルテーマパークから新幹線、東京スカイツリー(東京タワー)、大相撲、プロ野球、Jリーグなどのエンターテインメントも充実しています。(個人的にはカジノやIR施設が追加でほしいです)。美味しい食事が食べられて、安全で清潔で、自然環境やエンターテインメントも充実している、、これで日本終わってるっていうのは少しおかしいのではないでしょうか?

日本に住むメリットその5~それでも世界第3位の経済大国

2011年ころに中国にはあっと今に抜き去られてしまって、いまやトリプルスコアを付けれれてしまっていますが、それでも日本は世界第3位の経済大国であることには変わりはありません。

日本企業が内向き志向になってしまう(とりあえず日本で頑張ればいい、海外は考えなくていいと考えてしまう)という意味では、ちょっと、中途半端な位置にいるのかもしれませんが、それでも日本市場はかなり大きな市場です。尻すぼみ市場だよねと悲観になる前に、この市場でできることはまだまだあるはずです。携帯電話サービスも最近のPayPayのようなサービスも、日本だからこそ今のような形で発展して、消費者も一定程度の恩恵を受けているのです。各種ポイントサービスも同様です。各運営企業の努力ももちろんあるのですが、市場規模が一定数ないと思い切ったプロモーションもできません。発展著しい市場のようなダイナミックさはないかもしれませんが、このような新しいサービスが生まれる、企業が投資したいと思う市場に住むメリットはまだまだあると考えています。

まとめ

Twitterや新聞記事(特にビジネス系)を読むと日本悲観論があふれているように感じます。確かに給与水準は過去30年上がっていません(むしろ若干下がっている)。ただ給与を使う先の物価もほとんど変わっていませんので、実質的な影響を感じるのは限定的なような気もします。一方で日本に住むメリットはまだまあるように感じています。物価の安さもそうですが、住宅関連費用の安さ、制度の充実、安全で清潔な社会、観光施設、観光資源の充実、市場規模の大きさなど、住むメリットはまだまだ(他の国に比べても)多い気がします。

余談として、さらにこれらのメリットを享受するには、「外資系企業や成長業種、企業から給与をもらう」「東京の給与水準で地方に住む」を紹介してきました。おそらく多くの人が「日本っていいよね」って思っているのかと思います。一方で「このままでいいのかな?」という漠然とした不安もあるのかと思います。特に他の国の成長(率)と比べてしまうとそう感じてしまうのも無理はないかと感じますが、まだまだ日本も捨てたものではないかなと思っているのです。

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