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大阪市をウォッチしよう!! 21 「どうなる?どうする!大阪・関西万博」

 大阪・関西万博開催まで500日余りとなったが、本当に開催できるのか、中止や延期を求める声も急速に高まっている。2005年の愛知万博について質問されることも多くなった。愛知万博には誘致決定前から開催後まで、名古屋に住んでいたので、現場に足を運んでウォッチしてきた。

 愛知万博のような国家プロジェクトが、これほど迷走を続けたのも珍しい。会場予定地は、名古屋の中心から東へ20キロの瀬戸市南東部、「海上の森」という里山。近くの女性たちが反対の声を挙げ、それが国内外の環境団体まで届き、BIE(博覧会国際事務局)を動かすことになる。

 愛知県が万博予定地を「海上の森」にしたのは、新住宅市街地開発事業(新住事業)によりニュータウン開発を進めるためだ。私は地元紙に「万博は新住事業と心中するのか」と投書したことがある。BIEはこの開発計画は「博覧会の理念とは対極にある」と警告を発した。それにより新住事業は中止され、メイン会場が「愛知青少年公園」に変更され、なんとか開催にこぎつけた。

 大阪・関西万博も会場計画では共通点がある。大阪湾の人工島・夢洲にIRカジノを誘致するためのインフラ整備のために、万博を利用しようとした。万博とカジノは一体のものとして構想・計画されてきた。その矛盾が可視化されてきた。BIEは大阪府市に警告を発しないのか。国や大阪府市は、万博開催のためにIRカジノ事業を中止させないのか。

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