大阪市をウォッチしよう!! 18 「見えてきた夢洲IRカジノ」
「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域整備関連協定」が9月28日に締結された。実施協定などが全面公開されないので、その骨子を何度も読んできたが分からないことも多い。正式に締結したのに、なぜ全面公開しないのか。
10月24日の夢洲懇談会の大阪市との「団体協議」に参加して、IR推進局などとの質疑を通じて、夢洲IRカジノの方向性がすこし見えてきた。協議で質問した点について、IR推進局の担当者の回答を紹介する。
夢洲のIR用地の液状化対策工事は、秋ごろから実施とされているが、まだ始まっていない。建物周辺の地盤に5メートルほど対策。工事はIR事業者が業者に委託して行い、土地引渡し以降に支払う。IR事業者が撤退する「解除権」を行使した時は、工事費は支払わない。液状化対策は大阪市が実施するので、環境アセスメントの対象ではない。
横山市長は「一定地盤の方向性もめどがついた」と記者会見で述べたが、大阪市が地盤沈下対策の負担をするのでないかと問うと、実施協定にも記載してあるが、IR事業者が責任をもってする。咲洲・舞洲の実績からも、夢洲でも想定外の沈下はないものと想定。新たに実施協定に明記された特定地中埋設物撤去は、地中障害物で把握できないものへの対応である。
来年2024年夏ごろからの準備工事は、主にインフラ工事だが、25年春ごろからのIR建設工事と明確な違いはない。事業者の解除権は土地引渡しの関係から、準備工事から失効する。そこで事業前提条件が充足されたと判断。なお環境アセスメント「評価書」が公告されないと、IR建設工事は始められない。基本協定は実施協定の締結時点で失効する。実施協定などの全面公開は、事業者との関係もあり検討中である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?