見出し画像

大阪市をウォッチしよう!! 11 「夢洲の地盤沈下とIRカジノ事業者」

 夢洲IR差し止め住民訴訟の原告団・弁護団は今年1月13日大阪市役所で会見を行い、多くの記者が参加しました。とりわけ夢洲の軟弱地盤について関心が高く、質問が相次ぎました。
 住民訴訟の最大の争点は、IR予定地の地盤沈下にあります。地盤沈下対策は大阪市が負担する788億円に含まれていません。巨額の地盤沈下対策が大阪市の財政負担となれば、債務負担行為がさらに膨らみます。IRカジノ事業に伴う大阪市の底なしの財政負担は、地盤沈下対策の行方に左右されることになります。
 1月15日に地盤工学が専門の芝浦工業大学の稲積真哉教授とズームで懇談しました。夢洲は液状化だけでなく、地盤沈下のリスクも高く、高層建築物の建設には巨額のコストがかかる。前例のない困難な事業になるであろうなどと。質疑を通じて、画像の「夢洲の地盤課題」という図を確定させました。この図は夢洲リスクの資料として広く活用されています。

夢洲の地盤課題

 大阪府市はIR事業者の要請により、基本協定の解除期限(開業するかどうかの判断)を9月末まで延長することにしました。IR事業者は事業実施の前提条件がまだ成就していないので、まだ開業の判断ができないとしています。
 7つの前提条件のなかで、私たちは夢洲特有の土地課題がカギだと考えています。大阪市が悪影響の発生防止を確実とする対策が実施されることを前提条件としていますが、IR事業者はまだ成就されていないと指摘しています。土地課題のなかで液状化などは、大阪市が788億円を負担することが決まっています。地盤沈下だけは決まっていなく、事業者はその見極めをしているようです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?