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堀内たかおの府議会ウォッチ 17「公共の場を管理する意義と意味」

民間団体が管理し、様変わりした公共の場

 今、パレスチナ問題、イスラエルのガザ侵攻に対して停戦を呼び掛けるスタンディングを行わせていただいています。11月下旬、そのスタンディングを難波で行った際、新しく高島屋前の「なんば広場」がオープンし、数日後でしたが、ガードマンに囲まれて、その場から排除されるということが起こりました。地下鉄の出入口で以前は歩道だった場所で、通行にはじゃまにならない場所で、スタンディングを行っていてたけれども、突然ガードマンが来て、ここではダメだと言う、立つな、と。
 どういうことでそういうことを言うのかと聞くと、マニュアルを見せられて、排除することになっている、と。ゾーンが描かれた地図を見せられて、「ここのゾーンではできないことになっている」と。やりたいなら許可がいる、許可を得ていないものはすべて排除する、というわけです。
 以前だったら、僕がスタンディングをしている横で、路上ライブをやっていたり、他にもパフォーマンスをしたりしていた人がいるけれども、すべて排除。snsで投稿したら、「天安門広場みたいだな」というコメントもありました。赤の広場とか、天安門広場なら、何かしようとすると、排除されるのかなと思います。
 外国の広場のように、いろいろなことをやっていたり、路上ライブをやっていたり、比較的自由なことができるのかなと期待していたら、違っていた。

なんば広場マネジメント法人設立準備委員会

 ここを借りようとすると、なんば広場マネジメント準備会というところが設定した料金表があって、平日で1日80万~120万円、らしい。市民が気軽に借りられるような価格設定ではない。歩行者空間と入っているが、歩行者に開放されている空間ではない。そして、この協議会が考える企画でないと借りなれないらしい。
 それに1日100万円かけられるという人は限られている。
 大阪からも路上ライブからプロになった人など、いろいろな人が育っていると思いますが、最初から80万円とか、100万円とか使えるようなプレイヤーがそこでやるか、やれるか、というわけではない。

「表現」勧誘行為とする意図の先

 気になったのは、政治的用途、というのが禁止条項で入っていて、公職選挙法で定める期間中以外の、一切の政治的活動が禁止されている。大阪で一番勢力の強い政党が、選挙期間中に使う以外は使えなくしてほしい、というニュアンスがあるのではないかと思わせる。何かを表現しようと思った時のパフォーマンス自体がダメだと。そういう行為を抑え込もうとしているようだ。
 対応したガードマンに、マニュアルの禁止事項の項目を見せてもらったら、その中に、掲示物を掲げることが勧誘行為になる、と書いてある。政治的な意思を表現するのが「勧誘行為」に当たるという、表現の自由を奪うことにつながる。今後、いろいろな広場のようなところで、自分たちの意思表示が禁止されることになると、たいへんなことになるなぁ、と思いました。

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