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「つくる」をわかるプロジェクト

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京都工芸繊維大学/櫛研究室とUCI Lab.の産学共同プロジェクト
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2020年6月の記事一覧

第11回.(最終回)「つくる」のわかりかた

UCI Lab. 所長 渡辺隆史 アイデア創造の現場を参与観察して何がわかったのか? 最終回はここまで書き進めてきた大石から渡辺が執筆のバトンを引き継いで、過去10回の考察を振り返り、その意義について検討する。そして、それらを統合して見えてくる点についても書き進めていきたい。 つくるを緻密にわかろうとした意義私たちUCI Lab.は、2019年度に京都工芸繊維大学の櫛勝彦教授の研究室と「アイデア創造における精度アップのプロセスの可視化の研究」と題した共同研究を行った。そ

第10回.参加者が主体的であるということ

1.参加者はどうプロジェクトに臨むべきか「参加者の心構え」もプロジェクト成功の重要ポイント これまでの連載では、アイデア創造におけるプロセスの詳細や場を整えることの重要性について触れてきました。しかし当然のことながら、プロジェクトの成功に大きく影響するのは「参加者」の存在です。そこで、私(大石)のパートの最後は「参加者」にフォーカスを当てたいと思います。 さて、今回のアイデア創造プロジェクトでは、京都工芸繊維大学 櫛研究室の学生及び、大学院生に参加してもらいました。 もし

第9回.動画を用いるということ

1.動画を使ってみて考えたこと なぜアイデア創造のプロセスで動画を使うのか 私たちUCI Lab.がアイデア創造を行う場合、最終的な成果物(アウトプット)として『コンセプトシート』や『UXストーリー』といったものを制作し ます。 ●コンセプトシート例 ●UXストーリー例 そして被験者の方にアイデアを評価してもらう際は、『コンセプトシート』や試作品を用いて評価いただきます(こちらが用意した調査会場に被験者に来てもらって実施します)。 もちろん、試作品がある場合は実物を触っ