見出し画像

#5 乳タンパクと栄養と飼養環境

乳タンパクについて考えてみます。

その前に、私が、飼料設計時に最も大事と考えていることは環境要因(乾物摂取量が変わるからです)であります。
環境がもう一つ=乾物摂取量が低い時は、NFC(でんぷん)↓脂肪↑パイパス蛋白↑ビタミン、ミネラル↑となり、環境が良いときはこの逆です。

言わんとしていることは乳蛋白の改善にはこの見極めが大切で、環境要因により何に重きを置くかが異なります。

夏場の乳蛋白の低下はこの環境要因が悪いことになりますから、まずパイパスタンパクに重きをおきます。
アミノ酸製剤でもよいかと思います。
環境要因が良い時ではNFC(でんぷん)に重きをおきます。

これは経検したことですが、サイレージの品質が変化したときも乳蛋白が変わります。これは乾物摂取量がほぼ変わらない状況でも起こった現象でした。
あとは飼料添加剤(生菌材)でも乳蛋白の増減が起こります。


夏場は暑熱で環境要因がもう一つ=乾物摂取量が下がったことが発端で乳タンパクも下がります。
牛の栄養の特性に立ち返ると、乾物で8kg程度の草を原料に微生物を作り、それを筋肉に変化します。
やっぱり健康にしっかり粗飼料を食いこむことが重要です。

乳タンパクに限らず、暑熱ストレスの軽減が飼料設計よりも重要で、効果があると考えます。


牛の健康と笑顔溢れる牧場を共に…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?