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21. リソースについて

可愛い町としても有名なこの町。
中くらいサイズのお城と、良い意味で時代を感じる町並み。
夜には広場で音楽を演奏する人。
多くのものがある訳じゃない。
だけど、限られたものを大切にする方が、多くを手にするよりも豊かなことがある。
@チェコ、チェスキー・クルムロフ



26歳から28歳までの1年7ヶ月、僕は世界一周の旅をしていた。
*その背景などを話すと長くなるのでここでは割愛

このnoteに残したいこと

それは、自分の中以外にも大切なリソースってあるよな、ということ。
それは、過去の経験や考えであったり、自分にとって近い存在からの自分の見え方であったり。
コーチングを通してあれこれ自分の内側に尋ねてみてももちろん良いんだけど、そういった外部のリソースが、「本当に大切にしたいこと」に気付くための助けになることがある。


ずっと文章を書き続けていた

自分の考えを書き出すという作業は、大学生の頃からある程度頻繁に行っていて、ある意味このnoteもその一環と言えるかもしれない。

特に世界一周というのは、何度も経験できるものでは無いない人生のスペシャルイベントとして捉えていた。
だから、行って終わり、という風にはしたくなかった。

そういう気持ちもあったので、考えや経験の書き出しは世界一周中ももちろん行っていた。(当時のブログはこちら。)
ブログを書く目的として、その時に感じたこと、考えたことを誰かにも共有するという点もあった。
でもそれよりもむしろ将来の自分が実感を持って当時を振り返れるように、という意味合いの方が強かった。


当時の僕が、今の僕に気付きを与えてくれる

実は、僕は本を1冊作った。
といってもそれは大それたものではなく、文章と写真を交えた僕だけのための世界一周フォトブック。
この本を作るに当たって、世界一周中に書いたブログやtwitterから、「大切にしたい経験・考え方」をずらっとリスト化していた。

それを、数年振りに読み返した。

本当はこんなこと書きたくないけど、正直に言って今悩んでいる。
コーチングを受け、行動し、前に進んでいる感覚がある。自惚れている訳でないし、他の人と比べたら全然大したことないんだけど、僕は結構頑張ってると思う。

でも、理想を描き、あれもこれもそれもどれも、求めてしまっている感覚がある。
ちょっと無理させ過ぎているかもしれない。
僕が優先順位の上位に位置させたいものをしっかり優先させれば、即ち満足のいく日々・人生を送ることができるのだろうか。

正直に言って、それを十分に納得できていない。
だから、過去の自分の考えに触れたかったのかもしれない。

久しぶりに触れた多くの考え方は、自分の中にスッと落ちてくる。
「やっぱりこれが大切にすべきものだ」
そういう実感が心の根っこの方から湧いてくる。
その文章は、自分が書いたようでありながら、誰か信頼している人が語りかけてくるようにも感じられる。


過去の自分は、自分か別の人か

自慢するような気持ちは一切ないんだけど、今の僕は当時の自分を「すごい奴」だと感じている。
自分がすごい、ではなく、当時そこにいた彼を見て、「すごいね」と思う。

実際には過去の自分なんだけど、その彼と今の自分は別の人として自分の中に同時に存在している。そんな感覚がある。
だから、自分を褒めるというような感覚ではなく、当時の自分をある意味他人として「すごいね」と声がかけられる。

2015年に世界一周を終えてから、僕はある程度の歳を取り、ある程度の経験も重ねてきた。
人は変わっていくものだから、彼の言葉が完全にフィットする訳ではないんだけど、それでもその辺の自己啓発本に書いてあるような言葉よりはずっと僕の中に自然と取り入れられる。


自分だけじゃない

こういう存在があってとても良かったと思う。
誰しもがこんな風に考えを書き溜めている訳ではないと思うけど、多分こういう自分の外側にあるリソースというのは、誰にでも持ち得るものなんじゃないかな。

仲の良かった地元の友達と話す時、親と話す時、懐かしいあの場所を訪れる時、思い出の曲を聴くとき。
忘れていた何かを思い出すことはありませんか?

今の自分の内側だけを探っても、もしかしたら十分な「何か」に出会うことができないかもしれない。
だけど、リソースは今の自分だけじゃない。

あなたが積み重ねてきた人生は、いくつもの層になっているし、思うよりもずっと豊かなもの。(だって、今すぐに全てを思い出すなんて不可能だしね。)
そういう存在と、共に生きていこう。
きっとあなたの力になってくれる。

そして、きっとあなたも、誰かにとっての支えになっているのでしょう。

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