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テック導入、迷う現実

僕が今マーケターとして勤めているところは立ち上げ3年くらいのスタートアップ。出口の見えないカオスをひたすらに走り抜けてきた、そんなイメージがピッタリの会社だ。

主にネットを活用し通販事業でそれなりの業績を持っている。それに伴い物流やCSなど適宜整備してきたところがある。そして各部署はそれぞれの努力によって今のところそれなりに順調に稼働している。

いよいよ次のステージに向かうとき、進化を迎えるにあたりお声がけいただいた。本当にありがたいことだ。

僕の仕事は拡めること。
これまで同様いまの事業や商品、サービスを世の中に知ってもらうことだ。

現実問題として社内にその役割を専門で担う部署はなく、人材も限られている。その中でより良いパフォーマンスを発揮するためにとあるツールの導入を検討している。

今やサブスクリプションモデルが浸透し、以前に比べ相当格安でサービスを受けられるようになった。それでいて新しく人を雇う人件費よりも安い月額料金で、数十人分のコスパを発揮することだって可能だ。今それぞれが抱えている作業による時間拘束を緩和し本来やるべきことに集中できる、そんな現状にはもってこいだ。

しかし、いざ導入の申請を議題にあげると、社長や役員をはじめ、幹部たちがざわついた。迷っているのだ。これまで多くの困難を人海戦術で乗り越えてきた乗組員たちは自分たちがこれまで出会ったことのないテクノロジーに戸惑いを隠しきれない模様。もちろん誰だって知らない世界や新しい領域に踏み入るにはそれなりの覚悟と勇気が必要だ。僕自身もはじめから今のような職に就いたわけではないので気持ちは非常に理解できる。

コンサルやアドバイザーのポジションで一緒に仕事しているなら説得も考えただろうが、社員として組織の一員である立場上、この件についてはじっくり行こうと心に決めた。これからまだまだ未来の明るいスタートアップなのでスピード感が重要であることも理解しているつもりだ。だからこその自動化、システム化なのだが心の理解が遅れている状態で強引に突き動かすのも今後のためにならないのではとしばらく静観することにした。

ただひとつだけ引っかかったことがある。

数字出るならやってもいいよ。
そう言われたことだ。

本人たちは意識していないかもしれないが、もしかすると少し守りに入ろうとしているのかもしれないと危惧された。それではいずれ既存のうまくいっていない企業と何も変わらなくなってしまうからだ。

スタートアップはスピリッツを忘れてしまった途端に価値を失う。少なくとももうしばらくはエンジン全開フルスロットルで動き続けなければならないだろう。

僕の乗り込んだ船はこれからどこへ向かいどんな景色を見せてくれるのか。楽しみながら毎日変革していきたいと思っている。

ありがとうございます✨デザイナー目指している娘にiPad買ってあげたいと思います✨