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【遊戯王Advent Calendar 2023 13日目】ガチ/カジュアルの線引き、見直すべきでは?

※ファンガチ論争です


初手予防線から入るという驚異的なスタートを切った本記事を執筆している、カカト(@uchhyt_)と申します。
本記事はキャベツ様主催の「遊戯王Advent Calendar」の企画記事となります。詳細は以下のリンクからご覧ください。


本記事は「ガチデッキとファンデッキの境界線を自分なりに解釈した意見を巻き散らかす」といったものではなく、「時代の変化に合わせて我々の認識も変えるべきなのではないか」といった内容のものとなります。


自分の記事の閲覧を勧めるようで恐縮なのですが、2年前に書いた記事と通ずるところがあるかもしれません。そちらも読んでいただけたら幸いです。

さて、唐突な質問になりますが、皆様の中で「ガチデッキ」「ファンデッキ」とは何を指しますか?

勝利を貪欲に追い求めるのがガチデッキ、キャラクターのデッキを再現したり独特なコンボの実現を狙うのがファンデッキ……こんなところでしょうか。

(話の都合上「ファンデッキ」と呼称していますが、これは「カジュアルデッキ」と読み替えてもらっても構いません。話の中で用いている表現も「ファン」だったり「カジュアル」だったりと表記揺れしていますが、大体同じ意味です。要は大会用デッキではないということです)

遊戯王は11期以降新規アニメの更新が打ち切られたことで、既存テーマの強化が主な産業となっています。無論、烙印やヴィサスのようなオリジナルストーリーテーマ、完全新規テーマのみを詰めたデッキビルドパックも出てはいますが、既存デッキの強化に比べると規模が小さいと言わざるを得ないのが現状です。

その新規テーマ枠も完全な新規というよりはローガーディアンやハングリーバーガーのような昔懐かしのカードをリメイクする方向に走ることが多く、言ってしまえばややネタ切れ感が否めないと私は感じています。


話が逸れたのでカジュアルデッキ云々の話に戻りましょう。

直近で強化された既存デッキといえば、ジェネクスや氷結界、RRやアロマージでしょうか。インフェルノイドや魔術師のように大会に進出したデッキもありますね。

それらのデッキに対して、少し思うところがあるのです。


……流石に強すぎないか? と。


RRであれば先攻で罠を置いたり強力な耐性持ちエースを出したり、果てにはラウンチによって相手ターンカリユガまで。

ジェネクスは多彩な汎用シンクロを用いた連続展開。というかシンクロなら基本何でもできると思います。クェーサーとかは出せないくらいでしょうか。


どれもこれも強力なデッキですが、環境入りには一歩及ばずに中堅デッキの座で燻ぶっているのが現状です。

そう、中堅デッキなのです。

このレベルが、今の遊戯王では中堅レベルに位置しているということです。


しつこいくらいに繰り返しましたが、大事なことです。流石にファンデッキ・キャラデッキの中でも強い方なので、「これが中央値である」とは主張しませんが、現代パワーでファンデッキというとこのくらいのパワーの存在も許容しなければならないのです。


アニメテーマであるギャラクシーやレッドデーモンなどもそれなりのパワーを振りかざしてきますし、そこらの野良新規テーマですら平気で先攻2~3妨害程度を簡単に飛ばしてきます。


さて、ここで最初の質問に戻ります。「あなたにとってのファンデッキ(カジュアルデッキ)とは?」


人によって意見は分かれると思いますが、もしかすると、こういった人もいるかもしれません。


「先攻4妨害!? 強すぎる! こんなものはファンデッキではない!」




時代に取り残されているー!


勿論、妨害無しでわちゃわちゃやる遊戯王が楽しいのも分かりますし、それを否定する気もありませんが……


テーマ強化として妨害持ちモンスターや妨害カウンター罠がデフォルトで付与されるようになった現代にて、そのような古風な思考を持ち続けるのはいささか厳しいのではないか……と思わざるを得ません。



さらに言えば、こういった傾向はここ数年で始まったものではないのです。具体的に言えば9期あたりからこういった方向性の強化は続いているのです。


勿論全テーマがこういった強化をされているとは言えず、11期に強化を受けたのにろくな妨害も無いテーマもいますが……

妨害があると逆に解釈違いまである


9期ももうすぐ10年前に入ろうとしています。


10年続いているものを受け入れられずに癇癪を起こすのは流石に……と思ってしまいます。


カジュアル/ガチの線引きが必要であることは大前提とした上で、妨害をある程度許容し、ガチとカジュアルを分けるパワーラインを少し引き上げてもいいのではないか? と思ってしまいます。この記事はそういった啓発?記事です。

少なくとも妨害があるからカジュアルではない! といった主張は近代遊戯王では厳しいのではないでしょうか。


そもそも、何故妨害を行うデッキがファンデッキとは隔絶したものとして扱われていたのか。

それは、メインギミックから繰り出す妨害が数の限られた優秀なデッキの特権であり、多くのデッキは素引きの罠を生命線としていた時代の名残なのではないでしょうか。


とはいえ、時代が変わり、今では多くのデッキに妨害効果持ちのエースモンスターが標準搭載されています。


このような時代でフリーマッチから妨害を完全に排斥してしまえば、「ガチ対戦では(誘発の脆さやギミックのパワー不足で)満足に活躍できず、カジュアル環境では妨害を持っているため使えない」というような現象が多発してしまいます。


その上、現代でも未だに根強く残る「カジュアル環境で妨害をするな」という思想により、環境入りを果たせなかった中堅デッキの多くがデッキケースで眠ったまま余生を過ごすことになっているような場面も多く見受けられます。


そのようなデッキをストレージから引っ張り出す機会を作るためにも、そろそろカジュアルとガチの線引きを見直してもいいのではないか、と思った次第です。


その線引きは個々のプレイヤーに任せますが、少なくとも妨害を0ではなく、ある程度……2から3程度は許容してもいい時代になっているのではないか、とそう思うのです。


しかしながら、カジュアル環境で楽しく遊びたいのに妨害ばかりだとつまらないという意見も分かるので、「カジュアル環境ならではのデッキの組み方」を思考してもいいのではないでしょうか。


例えば、リンク値を乱雑にばら撒けるテーマに於いて、普通はアポロウーサやマスカレーナで堅実に盤面を固めるところを、4素材スカルデットでギミック外カードを引き込むプランに変えてみたり。

シンクロデッキに於いてバロネスやサベージを出せるところを、敢えてテーマエースを前面に押し出してテーマサポートを駆使する方向性にしてみたり。


妨害に少し寛容になった上で、大会では活躍できないテーマの持ち味を生かせるような場が増えるといいですね。



なんとも曖昧な結論になってしまいましたが、今回の話はこれで以上となります。一人でも多くの人のデッキケースから、普段使わないデッキが取り出されるようになるといいですね。









あっスキドレはうんこなので使わないでください。ここは不寛容で行きましょう


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