【化合獣】もとい【デュアル】についてのあれこれ

こんにちは。好きなテーマはベアルクティ、嫌いな科目は数学のカカトです。


皆さんは「デュアル」というものをご存知でしょうか。


種族? テーマ? ははっそんな甘っちょろいもんじゃないですよ。


「デュアル」とは遊戯王の「カードの分類」の一つに数えられるほどの一大勢力。「リバース」や「スピリット」と同格です

ちなみにスピリット+ユニオン+デュアル+リバースの合計数ですらリンクモンスターの合計数を遥かに下回ります


まあニューロンを使っている人の中には見たことがある人もいるでしょうし、名前くらいは聞いたことがある人もいるでしょう。

「おじいさんがアナザーネオス?とかいうよくわからんカード擦ってるのみたことある」
「おばあちゃん家の押し入れから出てきた」
「ブックオフのストレージにありがち」

などといった罵詈雑言が飛んできそうなものですが、それもそのはず。「デュアルモンスター」が最後に追加されたのは2021年。なんと3年間も新規カードを漬物石にされています。

ちなみに、その3年前の新規カードすらその前の新規デュアルモンスターの追加から2年開いています。その前もさらに2年開いているので、2年に1枚のペースでしかカードプールが増えません。五輪かよ。

そんなデュアル。もはや最近遊戯王を始めた人は知らない可能性がかなり高い太古のギミックですが、これがかなり面白い。

まずデュアルモンスターとは。

場に出た段階ではただの通常モンスターですが、そのモンスターを再度召喚することでデュアルモンスターとしての"超強力な"効果を得ることができます。

あなたは今十二獣やピュアリィのように1体のモンスターから進化するような様子をイメージしましたね?そのイメージで合っています。

ただし、その"超強力な"効果の代償として莫大なデメリットを背負っています。それがこの「再度召喚」という文字列。

これはただのデメリットではありません。ド級のデメリットです。

なんと、この「再度召喚」という概念。召喚権を消費します。

つまり、単純に考えた場合……ただのバニラにしかならないデュアルモンスターを召喚し、1ターン待ち、次のターンに再度召喚することでようやく本領を発揮できます。遅い。遅すぎる。あまりの遅さにゲートボールプレイヤーも涙を流すレベルです。

とはいえ、人は弱さに惹かれるもの。特に日本人は判官贔屓と言って弱かったり立場が弱いながらに頑張っているものを応援したくなる生き物らしいです。じゃあやってやろうじゃないですか。デュアルを。

しかもですよ。1体のモンスターをそのまま強化するという方向性は他TCGではよくあることですが、遊戯王ではあまり見ないもの。他のサポートカードで補助するエルドや閃刀姫のような戦闘スタイルをこいつらは単騎で行えるわけです。

単体で進化するという方向性から、もはや遊戯王における超次元ゾーンと呼んでも差し支えないかもしれません(筆者はデュエマエアプです)

というわけで、全45種のデュアルモンスターと豊富なサポートカードの中から辛うじて使えそうなものだけを選び取って優秀なカードを選抜してデッキを組み上げようと思います。



【デュアル】サポートについて

一先ず、デッキの主軸となるモンスターについて。

デュアルはカードの分類そのものを指すものですが、一応それ専用のカテゴリが存在します。

それが、【化合獣】。

その他のデュアルモンスターとは比べ物にならない常軌を逸した効果を持っており、かつデュアルサポートの中にはこのテーマと関連した効果を持つカードも多いため、これを主軸に組みたいところ。

というわけで、まずはデッキのメインエンジンになる(なりそうな)化合獣カードから。


化合獣カーボン・クラブ

すみません。最初に言わせてください。こいつがこのデッキで一番強いです。

まずステータス。
スプライト関連のサポートを受けられるレベル2(餅カエルも作れる)
最近何かと熱いサポートを受けている炎属性

それら二つを併せ持った上で、こいつのデュアル効果(再度召喚成功時に獲得する効果。長いので今後デュアル効果と略します)

「デッキからデュアルモンスターを墓地へ送り、デュアルモンスターを手札に加える」

強すぎる。デッキ内のあらゆるカードにアクセスできます。まず先攻はこいつを出すところから展開を組み立てたい。

ところで、このテキストを見て何かを思いついた方もいるのではないでしょうか。

そう。「斬機サーキュラー」です。こいつは昭和のサーキュラーです。ちなみに平成のサーキュラーは「宵星の騎士 ギルス」です。


化合獣オキシン・オックス
化合獣ハイドロン・ホーク

手札・墓地からデュアルを展開できるやつらです。

再度召喚が必要という手間を考えなければ優秀な展開要因で、出す先もデュアルならなんでもいいという大盤振る舞い。

ハイドロンホークに関しては①再度召喚した上で、②手札コストを捨てて、③守備表示で蘇生という赤子が考えたような舐め腐ったテキストをしていますが、こんなんでも貴重なデュアルの展開要因なので1枚は採用せざるを得ません。しょーがねーだろ赤ちゃんなんだから。45枚しか無いんだぞ

ちなみにオキシンオックスのレベル変更で気付いた人もいるかもしれませんが、化合獣というテーマは本来エクシーズテーマです。

一応エースとしてエクシーズモンスターが存在し、それがこの


超化合獣メタン・ハイド

同パック・同レアリティに餅カエルがいた事実

デュアルレベル8×2という、親を殺されていなければそんな厳しい素材条件をつけないだろうという素材条件をしています。

その上除去効果は相手依存で、一応ハンデスと着地時の展開ができる以外は劣化ディンギルスです。

ちなみに出た当時もギャラクシーアイズセットでいいと言われていました。ですが当時のギャラクシーアイズエクシーズはどれもクソ高かったので、身内に頼み込んでこいつをどうにかFAフォトンとして扱うことでこいつは活躍していました。こいつの全盛期かもしれない。

更に言えば、こいつは素材にデュアルを使用する割にこいつ自体がデュアルなわけではないので、豊富なデュアルサポートを一切受けられません。舐めてんのか

一応擁護しておくと、咎姫の制約下でも出せる炎属性という点だけは偉いです。ガルドニクスエタニティのことは忘れました。

とはいえ、デュアルが全員対象にならなくなるのは強いと言わざるを得ないかもしれません。デュアルモンスターにそこまで優先的に処理するほどの価値があるかと言われれば怪しいですが

まあ1枚入れて出す時に出せたらいいねくらいの感じで。

さて、ランク8がいるということはレベル8もいます。それがこいつら。


新化合獣ダイオーキシン
新化合獣ヒュードラゴン

ダイオーキシンはデュアル効果によってデュアルの召喚が無効にならなくなり、実質的にデュアルが全員神になります。

……という効果はおまけとして、本命はその下の効果。見て分かる通り、ダムドです。ダムドは強いので、こいつも強いです。

ヒュードラゴンはあんまり使わないです。イラストがパズドラのガチャ回す時のアレみたいでかわいいので1枚入れるかどうかですね。


さて、メインの化合獣モンスターは以上。ここからは化合獣をサポートする優秀なサポートカードたちについて。


化合電界

生贄の軽減+召喚権の追加+破壊効果という全部盛りハイパーアルティメットカードです。

例えると、クシャトリラバース+パライゾスみたいなもんです。そりゃ強い。

このカードの存在により、出してから1ターン待たなければいけないデュアル効果をそのターンに即座に使えるようになります。優秀な展開カードですね。こんなカードがサーチできたらさぞ強いやろなあ……


二量合成

バカのカードです。

展開の要となる電界のサーチor化合獣のサーチを選択することができます。

墓地効果も意外と便利で使い道があったりなかったりします。優秀。10期に出たカードだからこれくらい強くないと困る


完全燃焼

二量合成のサーチ先です。

フィールドが増えるので弱いことは書いてないですが、基本的にデュアルは相手ターンに場にいてもバニラなので、バニラからバニラ2体を生み出すだけです。

それでも弱いことは書いてないので、二量合成のサーチ用に採用は必須でしょう。素引きすると微妙に困った顔をせざるを得ません。


さて、これで化合獣カードの紹介は終わり、次にデュアルをサポートする豊富なサポートカードを紹介します。


重起士道─ゴルドナイト

このデッキでカーボンクラブと同等クラスの性能を誇るデュアルモンスターです。なんと出ただけであらゆる「デュアル」関連カードをサーチできます。

さっきの化合電界や二量合成もサーチできますし、その他にもこれ以降に挙げるサポートカードのほぼ全てがサーチ対象です。

なお、テキストの最後の1行はエラーカードなので即刻修正を求めます。この1行がどれだけノイズかはあとで多分わかります。


スーペルヴィス
デュアル・アブレーション

デュアルを支えるキーカードたちです。

スーペルヴィスはこれを装備するだけで一部(※)を除いたデュアル効果が使えるようになります。よく勘違いされますが、「スペールヴィス」ではなく「スーペルヴィス」です。英語で監督・管理を表す「Supervise」が元らしい。

(※ゴルドナイトのような「召喚成功時」に発動するデュアル効果はスーペルヴィスを付けても発動できません)

とはいえ、初動のカーボンクラブやオキシンオックスへの装備によるアドバンテージ獲得、リンク素材にすると何故かリンク値が増えるなど、強い点も多くあるので採用必須です。3積みします。

アブレーションは継続的にアドが取れるカードとして、ゴルドナイトからサーチすることが多いです。一応妨害もできますし。


エヴォルテクター・エヴェック

デュアル効果で墓地のデュアルor炎戦士を蘇生できます。

ハイドロンホークと違ってコストも要らないし表示形式も自由だと言いそうになりましたが、ハイドロンホーク過激派に怒られそうなのでやめておきます。

戦士なのもこのデッキだと強さの一部になり得ます。


超合魔獣ラプテノス

はい。ここまでデュアルモンスターをこき下ろしてきた皆さん。謝罪をお願いします。

ただの謝罪ではありません。地に、頭を擦り付けてください。

こいつがいるだけでデュアルモンスターのふざけた制約が全て解消されます。社会問題も解決しますし、多分SDGsも100個くらい達成されます。

最近出たカードと思われがちですが、結構初期の方に出たカードです。登場初期にこんなん出さないといけないデュアルが限界すぎる

紛れもないこのデッキのキーパーソンなので、こいつを出しつつデュアルのギミックを回す方法を考えたい。

というわけで、①ラプテノスの召喚 ②デュアルモンスターによるアドバンテージ獲得(大体カーボンクラブ) ③なんやかんやあって ④勝ち

これをデュアルデッキの基本戦術とし、デッキレシピを考えてきました。



【デュアル】デッキ

EXとかいじりたいところもありますが、一先ずこれで

デッキレシピをペタッと貼り付けたところで、このデッキの主軸となる展開ルートを紹介します。

初動条件は「捕食植物オフリス・スコーピオ+モンスター」。オフリスの枠はロンファでも構いません。

ぜひ皆さんも手元でカードを手に取って再現してみてください。意味不明なデュアルモンスターが手元にないという人は「スプライト・ブルー」でも使ってください。

①オフリス召喚。コスト切ってダーリングコブラ特殊召喚
②コブラ効果でブリリアントフュージョンサーチ
③オフリスコブラでインヴォーカーをエクシーズ召喚。効果でゴルドナイト特殊召喚
④ブリリアントフュージョン発動。デッキからラズリーと光属性のデュアルを墓地へ送ってセラフィを融合
⑤ラズリー効果で光デュアル回収
⑥セラフィ効果でゴルドナイト召喚。デュアル効果でアブレーションサーチ。
⑦ゴルドナイトとセラフィでウイルスソードマンをリンク召喚
⑧ウイルスソードマンとインヴォーカーでイゾルデをリンク召喚。効果でフェニックスギアフリードサーチ
⑨イゾルデ効果で装備魔法を2枚落としてアマゾネス霊術師を特殊召喚。効果で融合をサーチ
⑩融合発動。手札のフェニックスギアフリードと光デュアルでラプテノスを融合召喚
11:イゾルデと霊術師でギガンティックスプライトをエクシーズ召喚。効果でデッキからカーボンクラブ特殊召喚
12:カーボンクラブ効果でデュアルを落としてデュアルをサーチ
13:カーボンクラブとギガンティックでリトルナイトをリンク召喚

最終盤面:リトルナイト+ラプテノス+任意のデュアル+任意のデュアルサポート

盤面に妨害(兼ラプテノスを除去から守る役)を残した上でリソースをたっぷり抱えることができました。

「アブレーション」をサーチした場合、相手ターンにエヴェックを経由することで更にモンスターを増やすことができます。

そしてターンが帰ってくれば蓄えたリソースを使って展開してボコボコ……という展開を狙うことができる、かもしれません。

ちなみにゴルドナイトがデュアルすると機械族になってしまうせいで、一度戦士リンクを挟んでからイゾルデに行かざるを得ません。あの1行がほんとにノイズすぎる。機械になるな

細かな採用カードの説明は後にして、このデッキが目指す初動での理想の動きはこれです。

そして蓄えたリソースで何を目指すのか。

ギガプラントをループさせます。

このモンスター、ターン1が無い上に蘇生先の制約も一切無いので、ラプテノス下であれば蘇生したギガプラントでギガプラントを蘇生、更にそいつがギガプラントを蘇生し……という、擬似的なテレホンループを起こすことができます。

もうここまでくればなんだってできます。初動に融合とエクシーズが絡むのでシンギュラリティなんかを出してもいいかもしれません。

あと単純に24打点が無限に出るだけでもおもろいです。ギガプラントから何をやるかはまだ思案中です。エクストラの枠控えめで面白いことができないかと思案しています。

このデッキの目指す方向性が決まったところで、細かい採用カード……の、特にテキストが知られてなさそうなものをいくつか。

フェニックスギアフリード。

咎姫で釣れる炎でかつ、メタンハイドの素材になれるレベル8であり、イゾルデからサーチ可能

この条件を満たすモンスターがこいつしかいないのでこいつを採用。エヴェックで吊り上げると相手が魔法を使うたびに無限に盤面を増やすモンスターになります


デュアル・ソルジャー。
イゾルデから出せるデュアルモンスターとして。

効果もなんか天盃龍みたいなこと書いてて強そう。


その他はモルガナイトなどの召喚権を増やすカード、落とす装備魔法はイゾルデで拾ってからラプテノスを蘇生しに行ける再融合を採用しました。

構築に関してはこんなところで。まだまだやりたいことも定まってないですが、ひとまず今のところはこんな感じで落ち着いています。



まとめ

デュアルは確かにクソカスですし、時代に取り残されてますし、新規も来ないですが、来ないなりに新時代のギミックを使って何も出来ないことはないと感じました。

特に咎姫やスプライト関連などの最新ギミックを使えるステータスをしているのは大きいですね。エルフが生きてればもっと良かったんですけど。

デュアルモンスターたち……特にカーボンクラブが無限の発展性を示してくれているので、いつかもっとしっかりとしたプランを練って何かの形にしたいと思っています。……CSに出る以外で。

本記事はここまでとなります。読んでいただきありがとうございました。みんなもデュアル、しよう!

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