手土産はいらないから作品を買ってくれという人がいて同じ作家として驚いた。
オレンジを剥きながら思い出した。
昔、アパートにまだ住んでいた時。小学生中学年くらいだ。母を励ましたかったのか、驚かせたかったのか。喜ばせたかったのか。絵本で読んだ、小さい紙切れを追って行くとゴールに着くというお話しを再現しようと、自分が出かける前に母が必ず見る場所にスタートの紙切れを置いて出かけた。ゴールには小さい、細いかわいい鉛筆をプレゼントとして置いた。
3本だと物足りないから4本。この色は好きだけどせっかくだし、と選んだ数本の細い鉛筆。
ドキドキと帰ってきたら、鉛筆