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【餅】逆噴射プラクティス&自作創作物のまとめ

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自作の創作佛のまとめです。 逆噴射プラクティス参加作品とZINE的なヤツや一次創作、二次創作、Webサービス及び名状しがたい何かを収蔵します。
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2018年11月の記事一覧

どすこいジャパンカップ(芝2000m/両国)(第2話)

(第一コーナーのおさらい) 全世界が注目する今年最後のG1レース。 「ジャパンカップ」両国の街そのものを利用した世界最重量の市街地レースだ。 ──────────── どすこいジャパンカップ(芝2000m/両国)第2話「バックストレート」 ──────────── 出走力士01. 泥土竜 02. 酸鼻 03. 穴昆蛇(あなこんだ) 04. 潮測(しおはかり) 05. 聴海(ちょうかい) 06. 模写櫓(もしゃやぐら) 07. 押井守(おしいのかみ) 08. 福の胆

どすこいジャパンカップ(芝2000m/両国)(第1話)

全世界が注目する今年最後のG1レース。 「大相撲ジャパンカップ」両国の街そのものを利用した世界最重量の市街地レースだ。 今年最も活躍した力士たちが集い最強を決めるワンデイレースは、大横綱大銀河ら主力が国際巡業に旅立ったという試練の1年間を支え続けた若手力士の次期エースを占う大切なレースになるだろう。 パドックに連なり、すり足を続ける力士達。予想のために肌つやを確認する観客や世話をする力士養成員達も真剣だ。 「ハーキュリーズからすごいと聞かされていたが……こんなものかジ

『分かれ道』「明暦大火異聞(三)」

(前巻のおはなし:若尊に夢中) 江戸時代。 「感情こそが諸悪の根源である」という徳川家光の処断により江戸住民は感情を抑制されるようになった。有感情行動を取り締まる威力部門「感情奉行*1」与力の犬養殲衛門は業務執行中にポップミュージックを被爆。音楽の悪魔に取りつかれ《アート》蒐集のために有感情者の根城を襲い殺戮を繰り返す魔人と化した。殲衛門の次なる標的は……。 *1 江戸の三大奉行 感情奉行:江戸っ子の感情を取り締まる無慈悲の武力機関。 時社奉行:時空ポータル*2を管理する

#国技館ロイヤルランブル 【製作ノート】

(ネタバレ要素が多いので後日有料化するかも。また、追加の質問などがあれば追記の形で回答します) 「国技館ロイヤルランブル」のライナーノーツです。 本編についてはこちらをご覧ください。【製作ノート】おつかれさまでした。 本作は一気に書いたのでほとんど創作メモは残っていないんですが、要素を思い出しながら書き残しておこうと思います。 2018年4月にパイロット版が誕生本作の執筆は2018年4月に急に頭に沸いたアイデアを発端とする。 「力士を大量に土俵に詰め込んだらきっとおも

『滑らかな完全犯罪』「明暦大火異聞(二)」

江戸時代。 「感情こそが諸悪の根源である」という徳川家光の処断により江戸住民は感情を抑制されるようになった。その幕府方針に不満を持った由井正雪ら反幕組織は異郷の未来人と結託。幕府転覆を計画するが《感情奉行》の武力によりそれは未然に塞がれた。正雪らが遺した《時空ポータル》は幕府の管理下となり時空管理神社を管轄する《時社奉行》が置かれた。こうして江戸の三奉行である「勘定奉行」「時社奉行」「町奉行」が成立し、歴代将軍が治世する盤石の元禄時代が始まる……はずだった。 (前巻のおはな

「国技館ロイヤルランブル」(13/終)「It's "SUMO" World」

01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (先場所の様子) 「どすこーい!」「どすこーい!」『大相撲混沌場所ロイヤルランブル事変』から数年。"次元猟犬"多角力が土俵へ顕現するなど相撲業界の様相は激変したが今もクラシカルな伝統相撲を続けるのが大銀河部屋の力士達だ。大横綱の名跡を継いだ横綱大銀河を中心とする銀河軍団はいまなお日本の伝統美を象徴している。 「どすこーい!」 「どすこーい!」 豊臣秀頼による日本支配の野望は潰えた。己の全余

私的ピックアップ外伝 作者別ぜんぶ感想③「へるまさん」

へるまさんの特徴は、なんだろう一言では言い表しにくい。そんなときは「好き」か「通報」のどちらかしかないと思う。 どーも、お望月さんです。逆噴射私設大賞で作者に殴られた賞の3名を個別ピックアップします。詳しくはこちら。 へるまさんの特徴は、疾走感のある暴力と良識を吹き飛ばした不謹慎さのセンスオブワンダー。そしてたまに怖い。ルール無用だけど3カウント以内に凶器を捨てるくらいの良識がある。全体的に飛距離が強くグリーン際で1Wをフルスイングするような豪快さがある。 本人による解

「国技館ロイヤルランブル」(12)「deus ex machina」

01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (前回の取組) 触手の持ち主は土俵下の職員キャップにジャンパーの若者。彼はキャップを外し土俵へ上がった。「国家安康党」首領、豊臣秀頼その人である。 「SHHHH!!! 下郎ども頭が高いぞ!!」 土俵上には現役の両横綱、若銀河と万寺。二人は顔を見合わせ(俺が先にいくぜ)(応)(あとでやろうな)ウィンクをした万寺が一歩前に出た。若銀河は後ろに下がり腕を組んでの構え。万寺が腰を深く落とし……殺意

「国技館ロイヤルランブル」(11)第十一話「旧支配者」

|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (前回の取組) 横綱万寺、メキシコ出身。 貧しいスラムで育った彼を拾い、まっすぐ育てたのは肉塊親方であった。慣れない環境、合わない食事、厳しすぎる稽古。「いつか殺してやるよ」と笑いながら軽口をたたきあう、肉親以上の肉塊親方が死んだ。 横綱若銀河、東京都出身。 大横綱の父を追い自らも横綱となったがいつも巨大な背中を追い続けていた。初めて本割で父親と立ち合い、ついに自らに足りないものをつかんだ

「国技館ロイヤルランブル」(10) 第十話「国盗り」

|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (前回の取組) 土俵下、時限ゼミの元へ近づく影があった。相撲協会の職員キャップとジャンパーを着こんだ巨漢。団体職員……ではない。この顔はテッポウ禁止の通路でハーキュリーズ・ヘラクレスと立ち会っていたあの男ではないか。 「よく頑張ったな」 「坊チャン……」 「もうひと頑張りしてもらうぞ」 「オレ、モット相撲トリタイ……」 「ああ取らせてやるよ」 巨漢は時限ゼミのまわしに再び黄色と黒のさがり

「最後の魔法!恋の千秋楽!」(完結編)

(これまでのあらすじ) 魔女から”魔法のまわし”を受け取った小結乳白色舞海は連戦連勝。ついに千秋楽で憧れの横綱の胸を借りることになった。”魔法のまわし”とは一体? ついにその謎が明かされる。 クリームシチュー化したちゃんこ鍋がいきなり爆発して白濁親方は気絶!!ゆっくりと湯気の中から姿を現した魔女は乳白色関に言った。 「ヒッヒッヒッ!お前さんの願いを言え、なんだって叶えてやるよ」 「私、横綱に勝ちたい!」 「そうかえ。えいっ!」 (イヨォーーッ! ポンッ……ポンッ……

「国技館ロイヤルランブル」(9) 「かわいがり」

01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (前回の取組) 土俵下で大銀河の強烈な上手投げを受け失神していた時限ゼミの意識が復帰した。土俵を見上げると、そこには二つの相撲竜巻が発生していた。 横綱若銀河は大銀河と睨み合い、それだけで強烈なオーラが発散されている。 横綱万寺は肉達磨の強烈な打撃を避け続けている。それらから距離をとり漁夫の利を狙うのは八極弾だ。 肉達磨の強烈な蹴たぐり!万寺は片足を上げて受けるが鉄の棒で殴られたような痺

「国技館ロイヤルランブル」(8) 「伝説力士」

01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (前回の取り組み) 「巨人!?」観客も力士も視聴者も我々も、そう錯覚したのは無理はない。 昭和の英雄大銀河は前代未聞の128連勝を果たした文字通りの大横綱であった。日本人であればこの巨人の取組を知らないものはいない、その現役時代の姿が巨大な幻影となって襲い掛かったのだ。巨大なを受けて後ずさる力士たち。一方で、動じないのは外国人横綱万寺とバイオ生命体の時限ゼミだ。 「SHHHHH!!!!」耳を

「国技館ロイヤルランブル」(7) 「昭和の巨人」

|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|13| (前回の取組) 国技館最終ランブル(残り7名) 07 大関 大失恋 (異能「客観視」の使い手) 09 横綱 万寺 (外国人横綱) 10 横綱 若銀河 (もっとも完成された横綱とされる) 12 元関脇 八極弾 (暴力事件で追放されたレスラー)  13 元大関 肉達磨 (肉塊親方。限りなく横綱に近づいた平成の怪物) 14 元横綱 大銀河 (大銀河親方。若銀河の父、昭和の英雄) 15 乱入者 爆