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アジア5ヶ国のクリエイティブカルチャーを振り返る Looking Back 2021 - 韓国編 Woochi Jeon

Looking Back 2021 は、アジアのクリエイティブカルチャーやマーケティングの最新の動向について、月イチで配信するubies Newsletterの年末特別企画。ubies Alliance Membersそれぞれの視点で、自国の2021年を振り返っていただきます。第四弾は、韓国代表Woochi Jeon

2021年のソウルはビッグウェーブ

 

2021年のアート、カルチャー界における最も大きなイシューと変化は、当然、コロナが長期化するに従いなくなった、あるいは新たに生まれた様々な変換点にある。 

しばらくすれば過ぎ去ると思われていた多くの事が日常となる中で、絶対変わらないと思えた巨大ギャラリーから、最も若い革新的なカルチャースペースまでが、各々の生存方法についての探究を拡大している。

2021年、大部分のアート、カルチャー界は、非対面形式での活動に慣れつつある。受け取る側と供給する側のどちらも、オンラインメディアの不便さに鈍くなり、暗号通貨での取引は芸術界でももはや乖離感を与えなくなったし、メタバースでは展示会が開かれている。「NFT」( 非代替性トークン )という概念で作品を売買する。

2021年、韓国で最も権威のあるアートフェアの一つ、KIAF SEOULでは、歴代最高額の売上を記録した。各界各層のVIPや人気芸能人、インフルエンサーだけでなく仮想通貨市場で一獲千金を実現した若い富裕層でフェア会場は活気に溢れ、各ブースのギャラリーは現場で売れた作品を入れ替えるのに大忙しだった。これも、先に述べたパンデミック以降の変化の波とつながった同じライン上の出来事だ。

しかし一方では、このような状況に理解が追いつかなかったり、変化を拒む人も多い。そのため、2021年のソウルは、繁盛と混沌の入り混じったカオスの時期であり、市場だった。幸い、アート、カルチャー界は、常に好奇心旺盛な人々でにぎわっているため、多くの人々はすでに新しい方式を試したり、勉強したりしている。

新たな未来市場へ参入する、あるいは防御するために、ギャラリー、スタジオ、アーティスト、代替空間の様々な動きは、2022年にも巨大なビッグウェーブをつくり出すだろう。多くの人がこの時期に大きな変化があると考えているが、結局のところ、いま存在している"差"は、これからさらに大きくなっていくだろう。


📩 このコンテンツは、12月27日配信の ubies Newsletter vol.6.4 に掲載されたものです。

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