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健康アウトカムしか見ていないUbieの"率直イノシシ" 【ユビーエンジニアインタビュー企画vol.3】

猪突猛進の権化である八木俊広さんは、2019年にUbieに入社したプロダクト開発エンジニアです。Ubieは創業以来「率直なコミュニケーション」を大切にしてきましたが、実現したい世界に向けて突っ走るために必要なプラクティスであることを八木さんは声高に主張しています。

本記事は「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションにしたヘルステックスタートアップ「Ubie」におけるソフトウェアエンジニアにインタビューを行う企画です。

八木 俊広 プロフィール

プロダクト開発エンジニア。2019年入社。 主にtoBプロダクト開発に従事し、直近ではtoC向け新規事業の開発も行っている。 前職以前は主にAndroidアプリケーションの開発を専門としていたが、 UbieではWebフロントエンド・バックエンドを中心にプロダクト開発に携わっている。


ミッションや事業に惹かれて入社するも、中はカオスという状況が心に火をつけた!

——どのような経緯でUbieを知りましたか

直近の経歴からお話しすると、前々職はクックパッドでモバイルエンジニアをしていました。トクバイの立ち上げメンバーの一人でもあります。前職は小さい会社の取締役CTOを務めていました。

AndroidとKotlinに関心があり、コミュニティにも出入りしていて、そこでの顔馴染みだったshirajiさんたろうさんがUbieに入社していたのは知っていました。ある日、Twitterで二人がオフィス移転のツイートをしているのを目にして、遊びに行ってみようかなと思ったんです。2019年初頭の出来事で、それがUbieとの出会いですね。

当時、toCサービスである症状チェック(現、症状検索エンジン「ユビー」)を海外、しかもインドで展開する構想を聞いて驚きました。実際に、何人かのメンバーがインドへ視察に行ったりと本気度合いがうかがえるなと。当時の段階で症状チェックのユーザ価値は多大なるものだと想像が容易だったのですが、これをどうビジネスにしていくのだろうという疑問がありましたね。

——Ubieへの入社の決め手となったものはなんですか

共同代表の2人と話したことですね。創業から2年未満という時期だったということもあり、特に社外から見た時にUbieのビジネスが不明瞭だったので、そのことについて聞きました。

Ubieのミッションとして「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」ことで自分や身近な人たちはもとより、世界中の人々の健康を守る。そこにエンジニアとして自分が貢献できたら素敵だなと、素直に思いました。

それからtoB・toC 両事業のロードマップと現在地。壮大な夢が広がってるんですが、地に足もついていて、しっかり描けているんだなと。今振り返ると計画通りに進まないことも少なくありませんでしたが、絵に描いた餅になっておらず、実際の動きが伴っているように見えました。そのあたりがUbieへの入社を決断した背景です。

——実際に入社してみて、どうでしたか

想像していた以上に、体制やプロセスが整っていませんでした(笑)野生の状態です。リリースフローも粗々な状態で、しかも当時は新メンバーに対してメンターがいなかったこともあり、ドキドキしながらリリース作業をこなしたのを今でも覚えています。この経験のおかげで「誰かに頼るんじゃなくて自分でやるんだ」と覚悟を決めたと、前向きに捉えています。

僕は3年も同じ会社にいれば飽きちゃうタイプの人間だと自覚しています。しかし、もう入社から5年が経とうとしているUbieには、まだまだ飽きが来ません。食べるところがまだある!相変わらず「俺がやらねば」の精神で、日々突っ走っています。

症状検索エンジンとは別のアプローチで、適切な医療に案内する少数精鋭チーム

——現在 取り組んでいる業務はなんですか

症状検索エンジン「ユビー」の中で医師に直接相談できるプロダクトに、エンジニアとして携わっています。

人々を適切な医療に案内するという意味ではユビーと同じですが、開発中のプロダクトでは、さらに医師とオンライン上で会話し、症状に関する相談ができる場を提供します。特に、希少疾患に関連する症状をお持ちの方を対象としています。希少疾患の中には、発症から正しい診断がなされるまで10年もの歳月がかかるものも珍しくありません。その期間をぐっと短くすることで人々の健康に寄与します。

——どのようなところに難しさを感じますか

効率よく進めるためには、いくつかのハードルがあって、それが難しいです。例えば、ユーザに関する情報のような、プロダクト固有というわけではない汎用的なデータの格納先が整備されていないため、プロダクトごとに個別で開発するということがあります。また、メールを送ったりプッシュ通知を送ったりといった通知基盤システムの保守運用が属人的であるなど、プロダクト横断的なテーマのオーバーヘッドがややコストに感じます。

——一方で、楽しさややりがいを感じているのはどのようなところですか

やはり、適切な医療に案内できた瞬間ですね!具体的にはプロダクトを利用してくれた方が、医師との相談によって、特定の希少疾患との関連する可能性が見つかり、しかるべき医療機関へ紹介されると、その方の回復への道筋を一歩進められたと実感します。めちゃくちゃ嬉しいですね。

このような成功体験を支えているのは、目の前の仕事を淡々と処理していくということだけではなく、ユーザ価値に真正面からチームメンバー全員で取り組んでいるということが重要だと思っています。ユーザの抱えている課題を理解したり、病気への解像度を高めたりと、ソフトウェアエンジニアである僕も当然のようにやっており、そこで見聞きしたものをプロダクトやランディングページにいかに反映させていくかといったところに、やりがいと楽しさを感じます。

八木流「率直なコミュニケーション理論」

——Ubieという組織の気に入っているポイントはなんですか

どのメンバーも優秀なところですね。能力だけの話ではなくて、本当に仕事に対して真剣に取り組んでいる。僕、真剣な人が大好きなんですよね(笑)

それから、これはUbieという組織を語る上でもっとも重要なことなんですが、率直なコミュニケーションが可能であること、それを実践していることです。率直なコミュニケーションが可能だとスピードが上がる。リードタイムが縮まる。

率直なコミュニケーションには、発信と受信の両方のスキルが備わっていることが大切です。「言った方がいいかな?」とか「どんな風に伝えたらいいかな?」とかじゃなくて「すぐ言う」。これは発信側に求められる姿勢です。受信側は、率直な発信を受け止めて解釈するスキルが必要です。

このプロトコルが組織全体で浸透していると、話が早い。人に合わせてコミュニケーションスタイルを変えたり、トンマナを揃えたりする必要がなく、常にコトに集中することができます。すごく遠回しな表現や駆け引きめいたやり取りにマインドシェアを奪われないので、思考がクリアです。

——率直なコミュニケーションのコツはなんでしょうか

コミュニケーションを諦めないことです!

率直にもグラデーションがあって、断定とか強い意志をもって発言するのがMAXの率直さだとしたら、諦めて何も言えなくなっちゃうのが率直ゼロの状態と言う風に、その間に幅があります。

率直って難しくて、意識していないと「遠慮の力」が働いて、伝えたいことがあってもどんどん率直度合いが下がっていき、最終的に諦めることになりかねません。

その感覚はわかります。「言い切れるほどの自信はないけど、経験や直感としてあること」って、なかなかさじ加減が難しいですよね。でも、飲み込んではいけない。正解を言い当てなければならないなんてことは、ないんです。

質問を投げかけるときも同様です。素直に、率直に、自分の理解が足りないところを質問することが重要です。「野暮かな」とか「自分だけ前提知識が抜け落ちていて恥ずかしい」とか、それは誤解です。率直であることが一番いい。

——最後に、読者へのメッセージをお願いします

本気で、真剣に、事業に取り組みたい人にはいい環境です。


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