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ドラゴンクエスト10を振り返っていく 17.メギストリスのストーリー攻略、父の強い想いと母の強い愛

ちょっと大げさな副題をつけてしまいましたが、プクリポ種族のメギストリス王国のストーリーは、ver1内においても、1・2を争う名シナリオとだと思います。父とは何か?母とは何か?ちょっと、母親役としては変わっている、アルウェ王妃ではありますが、彼女の持つ「愛の深さ」と、父親役の、民を思うがあまりに、道を誤るプーポッパン王の「強い意志」には、人間としての強い愛のようなものを感じます。今回は、その二人の子供である、ラグアス王子を話の中心に置きながら、振り返ってみたいと思います。

画像4メギストリス城。プクリポの国らしくかわいい造りですね。

病に臥せる王様は、儀式に命を捨てるのか。

メギストリスの城に着いてみると、何やらプクランド大陸のために、プーポッパン王が命を捨てて、儀式を行おうとしていました。なぜなら、プクランド大陸は滅びの危機に瀕しており、キラキラ大風車塔にある儀式の間で、呪いを解く儀式を行う必要があるのです。しかし、いくら魔しょうを浴びてしまって、既に病に臥せっている状態とはいえ、命を捨てる行為に賛成はできませんよね。

時空の旅人フォステイルは、アルウェ王妃が持っていたノートに願いを書けば、プクランドに迫る滅びの危機も回避できると言いました。しかし、プーポッパンは予言のようなものを信じず、フォステイルを嫌っています。形あるものしか受け入れないのは、良いのか悪いのか…。

スクリーンショット 2021-05-28 143458民のために命を捨てることも構わない王様。すばらしい王様であることには間違いない。
スクリーンショット 2021-05-28 143620フォステイルの人となりがわかるシーン。運命って残酷です。
スクリーンショット 2021-05-28 143807側近のイッドも、存在を知っている、伝説のノート。なぜ彼も知っているのでしょうか?
スクリーンショット 2021-05-28 143900儀式をやっても意味がないと教えても、聞き入れない王様。根拠のないことでは、行動を起こせないというのも、民を預かる者としては仕方のないことかもしれませんね。

キーエンブレムを求めてきたと話すと、キラキラ大風車塔に潜む魔物を退治すれば、もらえるかもとのこと。ということで、王が用意した討伐隊に同行することになりました。

画像4キラキラ大風車塔の入り口です。プクランド大陸全体を守っている不思議な塔ですね。写せませんが、塔の最上部には、かわいいニコちゃんのお花が。

問題の儀式の間にたどり着いてみると、魔物なんてどこにもいなかったのですが、なんと同行していたイッドの手下が、討伐隊を倒してしまいました。すると、彼らは魔物!儀式の間にいけにえを捧げるため、討伐隊を誘い込んだ狂言だったのです。もちろん、クソ野郎どもは即刻倒してやりましたが、イッドの計画だと言ったところで、王様は聞き入れないだろうと、笑い死に。まあ、聞いてはくれないよね、単なる旅人無勢なんかじゃ。

スクリーンショット 2021-05-28 144021儀式を行う魔物が塔にいるみたいだけど、そもそも、そんな神聖な場所にどうやって入るんだと思うよね。
スクリーンショット 2021-05-28 144226よく考えてみると、こんな理屈許されるんだろうかというお話。
スクリーンショット 2021-05-28 144534討伐隊が無残にもやられてしまい、いけにえになってしまいました…
スクリーンショット 2021-05-28 144627そのセリフ、そのまんまお前らに返してくれる!と思って戦いたくなる、胸アツシーンです。もう隠しようはないけど、すべてバラしちゃってるのは如何なものかな?

真実を話しても聞き入れない王様。フォスティルと行動を共にすることに。

メギストリスに戻って、王に謁見しましたが、儀式の間には魔物などはおらず、イッドの手下が魔物になり討伐隊を殺したと言っても、まったく聞く耳を持ってくれない王様。予想通りではあったのですが、消息不明の討伐隊に対する気遣いはないのか…と思いつつ、立ち去ることに。なぜか、お怒りモードなのも、魔しょうが原因なのかもしれません。

立ち去れと言われたので、メギストリス城を後にしようとしたところ、フォスティルに声をかけられました。フォステイルは未来を予知できるので、主人公の存在も知っており、王の儀式では国を救えないこともわかっていました。国を救うためには、アルウェ王妃が持っていた、願いがかなうノートが必要だという事。このノートは、3つ目の願い事を書くと、なにやらまずいことがあるみたいなのですが…。それでも、探すしかないよね。

スクリーンショット 2021-05-28 144942普通にイッドの方を信じちゃうのはわかるけど、できた王様だったら、旅人の言ってる話にも耳を傾けて、水面下で討伐隊の行方を調べてほしい。
スクリーンショット 2021-05-28 145014そこまで言わなくても…と思うけど、もうこの王様は何にも信用できないんでしょうね。
スクリーンショット 2021-05-28 145127フォステイルはすべてお見通しのご様子。
スクリーンショット 2021-05-28 145206未来を予知できるってすごいことだけど、嫌なことまでわかっちゃうとしたら、それはそれで不幸かもしれない。
スクリーンショット 2021-05-28 145232やはり、アルウェ王妃のノートが鍵。
スクリーンショット 2021-05-28 145341オルフェアの話を覚えている人だったら、ああ、だからか…と思うシーンですね。しかし、このノート。一体どこの誰が作ったものなんだろ?と思いませんか。そういや、フォステイルからもらったのが、このノートだったんじゃないの?って思ってる人は鋭い。なのに、彼はノートを探してるんです。なぜでしょう?

アルウェ王妃の別荘についてみると、不思議な扉が待ち受けていた。

画像4アルウェ王妃の別荘です。ツタも結構生えていて、時間の経過を感じますね。
画像4別荘の内観です。蜘蛛の巣が張っていたり、壊れている家具があったり、物々しい雰囲気を感じさせますね。

アルウェ王妃のノートを探しに、アルウェが居たリンクル地方の別荘に向かう事に。家はそのまま残されていたんですが、もぬけの殻という感じで、何かむごい事が、ここであったんだなという感じがありありとありました。しかし、そんな屋敷の中に、不思議な扉が。そこに立ってみると、中から死んだはずのアルウェ王妃が、手招きして呼んでるではありませんか。普通は単なるホラーですが、そんな話ではなく笑、中に入ってみることに。

そこからはアルウェの回想シーンから始まるのですが、ラグアス王子はノートに願いをかけて生まれた子供で、ラグアス王子自身も、未来を予知できる能力があることがわかります。その予知能力のせいで、父とはうまくいかず、不仲に。しかし、母親であるアルウェは、ラグアスをうまくあやして、強い子になるよう促すのです。ラグアスはメギストリスの自室にずっとこもりきりのはずですが…。

スクリーンショット 2021-05-28 145448銀の丘、アルウェ王妃の別荘、ラグアスの自室。みな不思議な扉が待ち構えていましたが、一体これが何を意味するのかは、未だはっきりとはわかりません。
スクリーンショット 2021-05-28 145630ノートに願いをかけてまで、息子が生まれることを望んでいたアルウェ王妃。話の終わりまで知ると、ラグアス王子の存在も重要だったことがわかります。
スクリーンショット 2021-05-28 145741未来を予知できることをいっても、父は一切聞く耳を持とうとしなかった様子。ここまで、嫌うのはなぜなんでしょうね。。
スクリーンショット 2021-05-28 145838こんなふわふわしたキャラクターですが、子育てに関してはすばらしいんです。
スクリーンショット 2021-05-28 150128ラグアス王子に会わない限りは、話が見えませんね。

ラグアス王子の回想から、驚くべき事実が明らかに。

ラグアス王子の部屋の前に行ってみると、同じく不思議な扉が…そこに触れてみると、今度はラグアス王子の回想が始まりました。3つ目の願いをノートに書いたアルウェ王妃が死んだ後、彼は父に、母が死ぬ未来を既に知っていたと打ち明けました。しかし、父はまたもや受け入れず、半ば絶縁のような対応をとるわけですが…。その後、ラグアス王子は心を病み、自室に1年も引き込もってしまいます。結局、ノートの力を借りることになるわけですが…。

スクリーンショット 2021-05-28 150309父に言っても理解されないと思いつつ、父への気遣いから出た言葉だったのですが、伝えたいことってなかなかうまく伝わらないものですね。
スクリーンショット 2021-05-28 150406父の言葉も素直ではなく、本心を言い表してるものではないと思うのですが、こういう言葉をかけられるのもつらいですね。
スクリーンショット 2021-05-28 1506381年も自室に引きこもった後、彼がとった方法はノートに願いをかけることだったのですが、フォステイルだったらってなに?

なんと、フォステイルはラグアス王子でした!ノートの願いによって、フォステイルになっていたことがわかる、びっくりシーンです。しかし、フォステイルの姿になっても、王様は聞き入れてくれることはなかったのです。

そんな中、なんとイッドが登場し、魔物姿に!またもや驚きの展開でしたが、儀式に王家の者を捧げれば、大陸全土に呪いがまき散らされるということが明らかに。なのに、騙され続けている王様…。悲しくなりますよね。「こいつは許せねえ!オラがぶっ倒してやる!」と孫悟空ばりの界王拳3倍かめはめ波の怒りを持って、イッドに挑むことになります。でも、こんなにぶっ殺してやりたい敵もなかなかいません。見事な悪役です笑。

スクリーンショット 2021-05-28 150711どうにか未来を変えたくて、フォステイルになったものの、結局なんにも変えられなかった無力さたるや、相当なものでしょうね…。
スクリーンショット 2021-05-28 150731フォステイルがラグアス王子だったと明かされた瞬間。本当のフォステイルも、もちろん実在していますが、今回の一件には絡んでいません。(なお、本物のフォステイルが、ノートをアルウェ王妃に渡した事を覚えていれば、今回のフォステイルが、ノートを探していたことに疑問を感じるはずなんです。うまい見せ方だと思います。)
スクリーンショット 2021-05-28 150840イッドが姿を明かしたシーン。こんなところまできて、自己紹介とは、ずいぶんあつかましい野郎です笑。
スクリーンショット 2021-05-28 150915やっぱりね…という感じですね。
スクリーンショット 2021-05-28 150940王様はそそのかされていただけというのが、とっても悲しい‥。
スクリーンショット 2021-05-28 151145アルウェの別荘に行った際に、アルウェから渡されたリュートがノートだったという、また驚きが。

イッド撃破の後…父の強い想いと母の強い愛

儀式の間で無事イッドを倒すことはできましたが、王もイッドに攻撃され、死ぬ寸前に。そこで、すべての事の顛末を知るわけですが、最後に自分の過ちを認め、それでもなお、国やプクランドを魔しょうから救ってくれることを願って、死んでしまいます。なかなか残酷な結末なのですが、ラグアス王子は、ノートに魔しょうを消滅させる願いをかけました。プクランドが消滅する危機は回避できたのですが、彼は父を救いたい一心で、ノートに父を蘇らせる願いを書こうとします。しかし、ノートは3つ目の願いになりますから、ラグアス王子も滅んでしまうのか…。そんな時…。

スクリーンショット 2021-05-28 151738最後になってすべてを悟った王様。胸が痛くなります。
スクリーンショット 2021-05-28 151807なぜここまで、過ちを認める事ができるのであれば、もっと前に踏みとどまることができなかったのか…。考えさせられる場面です。
スクリーンショット 2021-05-28 151830いまわの際になっても、国やプクランドを想う王様。死してもなお、自分の職責を忘れない姿には、頭が下がりますね。
スクリーンショット 2021-05-28 151946ラグアス王子が願いを書けば、彼自身が死んでしまうかもしれないのですが…悩んでいる暇はありません。

願いをかけようとすると、なんと、ノートが消えてしまうことに!これは、アルウェ王妃の願いが発動したためでした。アルウェは未来を予知できるので、ラグアス王子が自分の命を懸けて、ノートに願いを書こうとすることを知っていたんですね。それをアルウェ王妃が、自分の命を懸けて阻止したわけです。つまり、母が子供の未来を案じて、自分の命を懸けて子供を守ったわけですが、父も自分の命を懸けて国の将来を守ろうとしたわけで、両親ともども、自分の命を懸けて、何かを守ろうとしたわけです。

ラグアス王子は、そんな父や母の姿を見て、メギストリス国の王になることを決意し、即位しました。こんなに偉大な父と母に育まれた彼が、王に向かないわけはありませんね。彼からキーエンブレムをもらい、この話は終わりに。何度の大どんでん返しもあり、涙もあり、素晴らしい話でした。

スクリーンショット 2021-05-28 152020まさかの、ノートが消滅するというシーン。初めて遊んだ人なら、ほとんどの人が驚いたのではないでしょうか。
スクリーンショット 2021-05-28 152104母は、息子を守るため、自分がむごい死に方をしても、命を懸けて息子を守ったんですね。このシーンは、ver1のストーリーにおいて、1・2を争う名シーンだと思います。自分も久々に見て、感慨に浸りました。
スクリーンショット 2021-05-28 152251ラグアス王から、紫のキーエンブレムをゲット!いろんなキーエンブレムをゲットしてきましたが、このキーエンブレムはほんと感慨深い。

最後に、このストーリーに関して、自分の意見を書きたいと思います。単なる余談なので、興味のない方は、読み飛ばしていただいて結構です。

まず、プーポッパン王は、果たして優れた王様だったのかという疑問です。死してもなお、国を想う気持ちは素晴らしいですし、民を何よりも守ろうとする想いも、真似できないほどの職に対する責任感を感じますが、結果的に、そそのかされ続け、滅びの危機をあわや迎えるところまで、いってしまいました。

この話の核は、王が優れていたかどうかについて考えるのは、もちろん重要ではないのですが、ラグアス王が民衆に耳を貸し、どんな些細な意見や出来事にも気を配るようになったのも、父の失敗が教訓として活きているのかもしれません。つまり、ラグアスが王としてふさわしい人格を得るために、必要な試練だったと思えば、プーポッパン王の愚策は重要だったのかもしれませんね。

そして、もう1つ考えたいのは、アルウェ王妃の、ノートに書いた最後の願いについてです。彼女は未来を予知する能力がありますので、将来に、ラグアスが自分の命を投げうって、父を救おうとする未来が見えていたのかもしれません。しかし、息子にも予知能力があるわけですから、彼女自身が、未来にこういうことが起こりうるのだと、息子に伝えるべきだったのではないかと思うのです。親子で父を説得に当たれば、父が魔しょうに覆われる未来も回避できたかもしれませんし、父も死ぬことはなかった…?と考えることができます。

しかし、この話に出てくる「運命」が邪魔をしてきます。「運命はあらかじめ定められたもの」という話ですが、これではノートによって願いをかなえる行動も、あらかじめ定められたことになってしまいます。しかし、定められた運命を変えるために、本当のフォステイルが、ノートをアルウェ王妃に手渡したわけで、このノートの存在と運命の存在が、ぶつかり合い続けているわけです。

つまりは、「運命」の中で、ノートによって得られる最善の選択を選んだ…というような結びになりそうですが、ラグアスがここまで悲しみを背負う必要があったのかどうかは、答えが出せそうにありません。

難しい話になってしまいました。読んでいるだけで、本当に胸が熱くなる話ですので、ごちゃごちゃ言うのもなんだかなと思うのですが、結末が結末なだけに、もっといい終わりを考えてしまうわけでして…いやはや、長くなりました!

次回もまた、ストーリーか、その他の話になるかわかりませんが、お楽しみに!

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