entry number.9-9『初恋の人からの手紙』

「お前の彼氏はオレがみさだめてやるよ。だから、ちゃんと会わせろよな。」

初恋の相手は幼なじみでした。このセリフを言った彼は私にとって、幼なじみであって、親友のような、家族のような存在でもあった。

彼は地元にいて、私は東京へ出てきたけど、距離ができても連絡を取り続けている。お互いの恋愛事情もほぼ把握し合っているから、もう恋愛対象ではないのだけど、それでも大事な存在に変わりはない。

社会人1年目の夏休み、帰省した時に当時の彼氏と距離を置いてて、別れるタイミングがわからなくなってる。そんな相談をしたら、「そんな別れるって決めてるのに動かないでグダグダしてるのは良くないから、今すぐ電話して別れろ」って言ったよね。

その時に言ったんだ。
「お前の彼氏はこれから俺が見定める！」って。

冗談だと思って笑ってたけど、本気だったから驚いたよ。

そのあとも、電話でいつも相談に乗ってもらってた。メールのやり取りもほぼなくて、いつも電話ばかりだった。そんな彼から初めて手紙をもらったあの日のことを忘れない。

私の結婚式。彼は受付に手紙を渡してた。

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結婚おめでとう。
オレにちゃんと紹介する前に結婚しやがって！！

まぁ、それでもお前が幸せになるならそれでいいや。

いよいよお前も結婚かと思うと、感無量だわ。

知っての通り、オレ　バツイチだから、オレから言われてもって思うかもしんないけど、結婚生活って色々ある。楽しいこともだけど、辛いことも、相手と向き合わないといけないことも。

当時を振り返って、今になって思うことがある。

もっと話をすればよかった。
もっとプライドを捨てていればよかったのかもしれない。
もっと違う形で一緒に頑張れたのかもしれない。

そうはいっても戻れないし、戻ることがあっても変わらない気もするけどな。オレだから。

結婚するやつに何言ってるんだって思うかもしれないけど、同じ後悔はして欲しくないから。だから、お前はちゃんと相手と話をしてほしい。プライドが出てきたら、そんなもの捨てて相手とちゃんと向き合おうとしてほしい。

伝える言葉は選べよ。

それでもうまくいかないとき、つらい時はいつでも帰ってきたらいいよ。もちろん親御さんもいるけど、オレだっているからさ。

ごちゃごちゃ書いたけど、ちゃんと幸せになれよな。

お前は、ここまでいろんなことを頑張ってきたんだ。もう幸せになっていいんだよ。幸せを受け取っていいんだ。

相手もお前の話を聞いたり、写真見せてもらったけど、いいやつそうじゃん。

きっと幸せにしてくれるよ。

まぁ、何が言いたいかと言うと

結婚おめでとう！幸せになれよ！！

またな。
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披露宴の時、手紙のことも、こんなことも何一ついってなかったくせに。こんなの反則だ。

涙が止まらない。

これから二次会で化粧直しもあるのに、全然できないじゃないか！！しかも、ホテルとるよって言ったのに、二次会には参加しないで今日帰るからって。そんななにも言わせないで帰るなんてずるい。

今日はもう会えないけど、次帰った時は必ず旦那さんと絶対会ってもらうんだ。遅くなったけど、見定めてもらおう。二人はきっと仲良くなる気がする。

ありがとう。