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短歌連作 「号泣」

◇ 笑いながら靴に菫が咲くほどの未来をきみと案じるだろう だって植物園の緑が前髪を羨んで帰れなくなるもの 眠りましょう 影絵の星の王子へと影絵の鳥を贈る八月 いくら檸檬を盗んできても髪の毛の生えない人形と暮らすだけ 劇場があなたに甘い顔をするずっといてほしいってことかな 日記にはとても書けないことばかりしてきた歯車の輝きよ 趣味といえば埋めたラジオが音楽のように聴かせてくれる泣き言 読み慣れない文字にみえても蜂の巣を飛びだした蜂 私のどこが? シャワー室まで