ぼくの中のかれら

ぼくはぼく。

あのこはあのこ。

きみはきみ。

わたしはわたし。

あなたはあなた。

あのひとはあとひと。


みんな1人に1人だけ。

でもぼくの中にはみんないる。

あのひとはぼくに言う。
愛されたかったら好かれたかったらうそをついたらいい。

かれはぼくに言う。
むかついたらからかったらいい。

あのこはぼくにいう。
つらいといってたすけをもとめたらいい。

きみはぼくにいう。
ほかのだれもみないでと。

わたしはぼくにいう。
みみをかさないでと。

あなたはぼくにいう。
おまえは幸せになんかなれないと。

ぼくはぼくに聞く。
ほんとうの声はどれ?

ぼくはいつもかれらといっしょ。
つらいときもかなしいときもかれらがいたからしょうがない。

しょうがないけど、このきもち。
なんだろう?

どこかいつも満たされない。
どこかいつもみんながいない。

でもいいよね、かれらがいるから。

わたしってひとがいっていた、
『耳をかさないで』

どういういみ?

ぼくはぼくなのに。
ぼくはひとりだよ。

そう、いつもぼくはひとりぼっち。

こんなにこんなに暗い中、
ボクすらもみえなくなってしまいそうで。

でも、ぼくはぼく。

きっと誰かが愛してくれる。
きっときっと愛をくれる。
あのひともいっていた。
愛されたかったら、、、、

それまでかれらとおしゃべりしよう。
思う存分おしゃべりしよう。



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