わたしのたいせつなぼく


ぼくのなかのかれらはいまどうしてるだろう。

わたしはわたし。

わたしはわたし。

どこまでいってもわたしでしかない。

『耳をかさないで?』

そう言ったけれど、とどいてるだろうか。

〝ぼく″ の、こころにどどいてる?

それでもわたしはここにいよう。

それでも愛そう。

1つの愛に絞れない〝ぼく″ のために。


でも、なんだかちょっと違う気もする。

でもなんだかとってもしんぱいで。

世界はこんなにもいろんな愛に満ち溢れているのに。

きづいてる?

どうしようもなくなったら、ここまでおいで?

いつだってだきしめてあげる。

いつだって、目の前の〝ぼく″をほんとうの愛で愛してあげる。

たとえ、それが、何番目かのかれらの1人だとしても。


かれらと一緒に歩むときめたなら、

まどわされず、ただ、生きていてほしい。

たとえ、わたしの声が届かなくてもただ、生きて。

この世界のどこかで〝ぼく″もわたしも今日も生きている。

本当にそれが1番だいじなことだから。


生きる意味なんて、生きてみないとわからない。

色んな愛を知って、色んなひとに抱きしめてもらって、すこしずつ、すこしずつ、実感がわけばいいんだよ。

だきあうと、こころがなくても、あたたかい。
あたたかいけど、たりなくなる。
それでもね、こころを、すりへらさないで?
ほんとうの自分を消さないで?

すりへったらここにきて、またかれらのいうとおり、さがしにいってもいいんだよ。

だけどやっぱりかれらはほんとにひつよう?

ずっとみてきたからわかるんだよ。

いつもくるしそうで、どこかたりていない。

こんなわたしを誰に何をいってもいいよ。

わるものに、だって、なってあげる。

それがいちばん救いになるならば。


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