【無料】2022年11月15日の米国株相場

開場の日は毎日お届けしている、米国相場解説。
今日もマーケットの動き、経済指標結果と重要動向、翌日の予定についてお届けします。

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露ミサイルがポーランドに着弾、2名死亡

NY時間13時頃にロシアのミサイルがポーランドに着弾し、2人が死亡しました。ウクライナ進行後、NATO加盟国であるポーランドに着弾したのは初めてです。

今回着弾した場所は農場で、大きな跡とひっくり返った農作業車がSNSでも拡散されました。

⚡️First video from the site of the explosion/strike in Poland pic.twitter.com/UOQHBAzine

— War Monitor (@WarMonitors) November 15, 2022

今回の件でロシアは「ウクライナを狙ったもの」であると釈明し、NATO加盟国を狙った攻撃ではないと否定しています。

米国国防省はポーランドに状況を確認中としており、冷静さを表しています。

今回着弾した位置が国境沿いの農地であったこと、ならびにロシアの反応から考えると、本当にウクライナを狙ったものの何らかのミス・アクシデントにより、ポーランドに着弾してしまったものと考えるのが自然です。

着弾したポーランド東部のプシェボドフ

インドネシアのバリ島で開催されている、G20は2022年11月16日(水)まで続きますが、G20期間中にこのような出来事を起こしてしまったこと自体、ロシアは大きなミスを犯したといえます。

NATOは今回の一件で軍事行動を起こすことも出来るわけですが、ロシア側は意図的な攻撃ではないため、攻め入れる可能性は低いと考えられます。

しかし、G20でロシアが極めて非難されることは確実でしょう。

ウクライナのゼレンスキー大統領はG20での演説中、プーチンがバリ島にいないことを「G19サミット」と表現していましたが、G19の足並みを揃えることになったと言わざるを得ません。

G20に出席するロシアのラブロフ外相

株式市場も今回の騒動で急落する動きを一瞬は見せましたが、結局立ち戻り、前日比プラスで混乱することなく今日のマーケットを終えました。

S&P500

+0.87%📈 50日移動平均線出来高: -2%, 前日比出来高: 7%

5分足チャートでご覧のとおり、露ミサイルのポーランド着弾報道により、一時下落しましたが、その後急回復したことがわかります。

S&P500 5分足チャート

日足チャートでは、200日移動平均線にタッチする方向で伸ばしています。

S&P500 日足チャート

恐怖指数VIXについても上ヒゲを伸ばした後、24.54で終えており、市場が大きく混乱することはありませんでした。

今日はウォルマート（WMT）の決算発表が好調で、小売セクターは強く上昇しました。

NASDAQ

+1.45%📈 50日移動平均出来高:+15%, 前日比出来高: +12%

NASDAQは株価指数の中で最も50日移動平均線に近いものの、前日比でプラスで終わり、200日移動平均線に向けて動いています。

NASDAQ 日足チャート

今日の重要経済指標

• 10月 生産者物価指数[前月比] 前回: 0.2% 予想: 0.4% 結果: 0.2%

• 10月 生産者物価指数[前年比] 前回: 8.4% 予想: 8.3% 結果: 8.0%

• 10月 生産者物価指数[コア・前月比] 前回: 0.2% 予想: 0.4% 結果: 0.0%

• 10月 生産者物価指数[コア・前年比] 前回: 7.1% 予想: 7.1% 結果: 6.7%

• 11月 ニューヨーク連銀製造業景気指数 前回: -9.1 予想: -5.0 結果: 4.5

生産者物価指数（PPI）はCPIと同様に予想よりも低下し、株式市場にとって追い風となりました。内訳としては、エネルギーが引き続き縮小し、サービスが引き続き大きく牽引していることがわかります。

しかし、10月の上昇の大部分はエネルギー価格が2.7%上昇したことが起因しています。一方で、サービスについては▲0.1%に減少し、2020年11月以来初めて減少になりました。

明日の重要イベント

• 前週分（11/5-11/11）MBA住宅ローン申請指数［前週比］ 前回: -0.1%

• 10月 小売売上高[前月比] 前回: 0.0% 予想: 1.0%

• 10月 小売売上高[コア・前月比] 前回: 0.1% 予想: 0.6%

• 10月 輸入物価指数[前月比] 前回: -1.2% 予想: -0.5%

• 10月 輸入物価指数[前年比] 前回: 6.0% 予想: 0.0%

• 10月 輸出物価指数 前回: -0.8% 予想: -0.5%

• 10月 鉱工業生産指数 前回: 0.4% 予想: 0.2%

• 10月 鉱工業生産指数[設備稼働率] 前回: 80.3% 予想: 80.4%

• 9月 企業在庫 前回: 0.8% 予想: 0.6%

• 11月 NAHB住宅市場指数 前回: 38 予想: 37

• 前週分（11/5 - 11/11）原油在庫［前週比］ 前回: 392.5万バレル

• 前週分（11/5 - 11/11）ガソリン在庫［前週比］ 前回: -90.0万バレル

• 前週分（11/5 - 11/11）留出油在庫［前週比］ 前回: -52.1万バレル

• ジョン・ウィリアムズNY連銀総裁が発言予定

• マイケル・バーFRB副議長が議会証言予定

• 9月 対米証券投資 前回: 1979億ﾄﾞﾙ

• 9月 対米証券投資[ネットTICフロー合計] 前回: 2756億ﾄﾞﾙ

• クリストファー・ウォラーFRB理事が発言予定

• G20サミット

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