2022年9月28日の米国株相場:相場は底をついたか?
底シグナルが1つ点灯した
英国の国債購入(QE)をきっかけに債券利回りが米国も低下し、株式市場は急騰することになり、S&P500は7日連続の下落にはなりませんでした。
S&P500
S&P500は6月の安値3636に対して死守しながら今日の相場を終えました。
寄り付きが弱く、一方で引けに対して強く終える上昇の仕方は、マーケットで底を試す1つの典型的なシグナルです。今後、出来高を伴った連続的な上昇(フォロースルーデー)が出現すれば本格的な相場の上昇局面入りとなります。
NASDAQ
NASDAQについても、6月の安値と200日移動平均線を試す動きをしていましたが、こちらについてもギリギリ耐え抜いた様子です。
S&P同様、寄り付きが弱く、引けにかけて強く終える上昇を見せ、明日に向けて期待が寄せられる結果となりました。
マーケット概観
今日のマーケットについては以下のとおりです。
株式
S&P500は2%上昇した
ナスダック100は2%上昇
ダウ平均株価は1.9%上昇
Russell2000は2.9%上昇
通貨
ユーロは1.4%上昇し0.9731ドル
英ポンドは1.4%上昇の1.0880ドル
日本円は0.5%上昇し、1ドル=144.14円となりました
暗号通貨
ビットコインは2.4%上昇の19,534.48ドル
イーサは0.8%上昇し、1,335.24ドルとなりました。
債券
10年物国債利回りは23bp低下し、3.72%になりました。
ドイツの10年債利回りは11bp低下し2.12%へ
英国の10年債利回りは49bp低下し4.01%へ
コモディティ
ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は4.4%上昇し、1バレル81.96ドルとなりました。
金先物は2%上昇し、1オンス=1669.60ドル
以下の指標結果に示すとおり、原油在庫の減少に伴い、原油価格は80ドルを回復しました。
今日の経済指標結果
前週分(9/17-9/23)MBA住宅ローン申請指数 前回: 3.8% 結果: -3.7%
8月 卸売在庫[前月比] 前回: 0.6% 予想: 0.5% 結果: 1.3%
8月 中古住宅販売成約指数[前月比] 前回: -1.0% 予想: -1.6% 結果: -2.0%
8月 中古住宅販売成約指数[前年比] 前回: -22.5% 予想: -25.5% 結果: -24.5%
前週分(9/17-9/23)原油在庫[前週比] 前回: 114.1万バレル 結果: -21.5万バレル
前週分(9/17-9/23)ガソリン在庫[前週比] 前回: 157.0万バレル 結果: -242.2万バレル
前週分(9/17-9/23)留出油在庫[前週比] 前回: 123.0万バレル 結果: -289.1万バレル
住宅ローン申請指数については、前回から大きく減少しました。住宅ローン金利が大きく上昇する中で、住宅需要の減少が反映された形になります。
また、卸売在庫が増えていることも、景気後退の兆候として考えられるため、市場は好感しました。(特に景気循環株のような企業業績にとってはもちろんマイナス材料です)
明日の重要指標イベント
第2四半期 実質GDP[前期比年率] 前回: -0.6% 予想: -0.6%
第2四半期 個人消費[前期比年率] 前回: 1.5% 予想: 1.5%
第2四半期 GDPデフレータ[前期比年率] 前回: 8.9% 予想: 8.9%
第2四半期 PCEコアデフレータ[前期比年率] 前回: 4.4% 予想: 4.4%
前週分(9/18-9/24) 新規失業保険申請件数 前回: 21.3万件 予想: 21.6万件
前々週分(9/11-9/17) 失業保険継続受給者数 前回: 137.9万件 予想: 138.4万件
セントルイス連銀のブラード総裁が発言予定
株式市場にとってベストシナリオは明後日2022年9月30日(金)にPCE発表が市場予想に対して好感の持てる数字となり、出来高を伴った上昇を行うことです。
今週後半の動きが今日1日の動き方によってさらに重要度が増しました。引き続きnoteで連載を行っていますので、いち早く記事のリリースを知りたい方はフォローいただけますと幸いです。
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