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2022年8月1日の米国株相場

債権利回りも株価指数も下落

皆さんが寝ている間に3つの大きな出来事があり、債権利回りも低下し、株価も先週FOMC後の純粋無垢な上昇をやめました。

  1. 元NY連銀総裁のビル・ダドリーが「これ以上金融引き締めを行わない希望的観測は根拠がなく、逆効果である」とBloombergに寄稿した

  2. 製造業PMI、ISM製造業指数を受け、アトランタ連銀は2022年第3四半期の実質GDP成長率を2.1%から1.3%に大幅な下方修正を行った

  3. ペロシ下院議長の台湾訪問見通しが報道され、米中関係の緊張感がさらにもう一段高まった

モルガン・スタンレーを筆頭に「Bad is Good(悪いことは良いことだ)」とする意見は市場を席巻し株価の後押しをしていたが、一転、元NY連銀の渓谷と、経済の大幅な減速、そして地政学リスクの高まりは何も良いことを生まなかった。

おかげで景気後退と地政学リスクを織り込む形で債券市場にお金が集まり、債権利回りは低下。一方で、頭を冷やされた株式投資家もリスクオフする形で株価指数はいずれも続伸とはならなかった。

今日のマーケットは以下のとおり。

株式

  • S&P500は0.28%下落

  • ナスダック100は0.06%下落

  • ダウ工業株30種平均は0.14%下落

通貨

  • ユーロは0.4%上昇し1.0256ドル

  • 英ポンドは0.7%上昇の1.2253ドル

  • 日本円は1.2%上昇し、1ドル=131.63円

8月4日(木)に英国BoEの50bpsの利上げを示唆されており、ポンドドルは上昇を続けています。一方で、地政学リスクの高まりから円買いが加速し、ポンド円は円高傾向を続けています。

債券

  • 10年物国債利回りは6ベーシスポイント低下し、2.58%

  • ドイツの10年債利回りは4ベーシスポイント低下し、0.78%

  • 英国の10年債利回りは6ベーシスポイント低下し、1.81%に

コモディティ

  • ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は5%下落し、1バレル93.67ドル

  • 金先物は0.3%上昇し、1オンス=1,788ドル

後述する中国PMI指数の結果が市場予想よりも悪かったため、原油先物は大きく下落しました。

今日の経済指標結果

米)製造業PMI【確報値】 前回 52.3, 予想 52.2, 結果 52.2
米)建設支出 前回 -0.1%, 予想 0.3%, 結果 -1.1%
米)ISM製造業景況指数 前回 53.0, 予想 52.2, 結果 52.8

中)製造業PMI 前回 51.7, 予想 51.5, 結果 50.4
韓)製造業PMI 前回 51.3, 結果 49.8
印)製造業PMI 前回 53.9, 結果 56.4
独)製造業PMI 前回 52.0, 予想 49.2, 結果 49.3
仏)製造業PMI 前回 51.4, 結果 49.5
伊)製造業PMI 前回 50.9, 予想 49.3, 結果 48.5
欧)製造業PMI 前回 52.1, 結果 49.8

インドを除き、世界各地でPMI指数の下落を記録し、特にヨーロッパ圏は軒並み好不況の分かれ目となる50を下回る結果になりました。下落を記録したほとんどの地域は2020年6月以来、2年ぶりの記録となります。

明日の重要イベント

米)JOLT労働調査
米)エバンス:シカゴ連銀総裁の発言(投票権なし)
米)メスター:クリーブランド連銀総裁の発言(投票権あり)
米)注目度の高い経済指標の発表はない

豪)住宅建設許可件数
豪)RBA政策金利&声明発表

主要企業決算発表: キャタピラー、ウーバー・テクノロジーズ、エアビーアンドビー、AMD、コカコーラ、エレクトロニック・アーツ、ギリアド・サイエンシズ、マリオット・インターナショナル、マイクロチップ・テクノロジー、マイクロストラテジー、マッチ・グループ、プルデンシャル・フィナンシャル、ペイパル・ホールディングス、スターバックス、その他


冒頭に説明した3つの出来事についての詳細は、購読者限定で解説します。

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