【無料】2022年10月13日の米国株相場: CPI発表
開場の日は毎日お届けしている、米国相場解説。
今日もマーケットの動き、経済指標結果と重要動向、明日の予定についてお届けします。
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CPI発表
今日発表されたCPIは以下のとおり、総合指数は市場予想どおり8.2%、コア指数は市場予想よりも高い6.6%となりました。
この発表を受けて、市場関係者が予想する次回の利上げ見通しは97%が75bpsと予想しています。
これを受けて、WSJ誌も「75bpsの利上げ根拠が揃った」と報じました。
上記の記事でも指摘しており、このnoteを毎日欠かさず読んでいる読者の方であれば認識しているとおりだと思いますが、FRBはこれ以上の利上げは不必要に深い景気後退を引き起こすリスクが高まっており、利上げペースを落としていきたい考えが強まっています。
しかし、インフレ低下の兆しが予想以上に小さく、強くハト派に転向することは難しい状況です。
そのため、これまで利上げしてきたペースをさらに強めること(100bpsの利上げ)は考えられにくいものの、利上げペースを今すぐ緩めることも考えづらい(50bpsに戻しにくい)ため、11月FOMCでは75bpsの利上げを9月の見通しどおり続けていくことに落ち着くと見られます。
そのため、マーケットは材料出尽くしという意味でも、ショートポジションをカバーし始めたというテクニカル的な意味でも、また、今日発表されたTSMC等の決算数字が予想以上によかったというファンダメンタルズ的な意味でも、市場が反発する材料が揃った形になります。
一方で、12月FOMCでは50bpsの利上げペースに緩めるかが焦点となります。
今回のCPI結果を踏まえて、12月FOMCでも引き続き75bpsの利上げが行われると予想する市場参加者が大半となりました。
今回のCPIを受けた、FRBの態度はある意味予想どおりの結果であり、次のPCE・雇用統計・CPIを材料にFRBがどのような動きになるか注目が集まります。
今日のマーケットは以下のとおりです。
株式
S&P500は2.6%上昇した
ナスダック100は2.3%上昇
ダウ平均株価は2.8%上昇
Russell2000は2.4%上昇
通貨
ユーロは0.8%上昇し0.9776ドル
英ポンドは2%上昇の1.1317ドル
日本円は0.2%下落し、1ドル=147.26円となった
暗号通貨
ビットコインは1%上昇の19,369.94ドル
イーサは0.9%下落の1287.49ドル
債券
10年物国債利回りは6ベーシスポイント上昇し、3.96%になりました。
ドイツの10年債利回りは3ベーシスポイント低下して2.29%へ
英国の10年債利回りは24ベーシスポイント低下し4.20%へ
コモディティ
ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は2.2%上昇し、1バレル89.15ドルとなりました。
金先物は0.4%下落の1オンス=1,671ドル
今日の重要指標結果
9月 コア消費者物価指数(コアCPI)(食品・エネルギーを除く)[前年比] 前回: 6.3% 予想: 6.5% 結果: 6.6%
9月 コア消費者物価指数(コアCPI)(食品・エネルギーを除く)[前月比] 前回: 0.6% 予想: 0.5% 結果: 0.6%
9月 消費者物価指数(CPI)[前年比] 前回: 8.3% 予想: 8.1% 結果: 8.2%
9月 消費者物価指数(CPI)[前月比] 前回: 0.1% 予想: 0.2% 結果: 0.2%
前週分(10/2-10/8) 新規失業保険申請件数 前回: 21.9万件 結果: 22.8万件
前々週分(9/25-10/1) 失業保険継続受給者数 前回: 136.1万件 結果: 136.8万件
前週分(10/1-10/7)原油在庫[前週比] 前回: -344.3万バレル 結果: 987.9万バレル
前週分(10/1-10/7)ガソリン在庫[前週比] 前回: -135.6万バレル 結果: 202.2万バレル
前週分(10/1-10/7)留出油在庫[前週比] 前回: -472.8万バレル 結果: -485.3万バレル
新規失業者についてはこのところ上昇をしているものの、これまでの水準以上に拡大している様子はまだ見られません。
明日の重要指標
9月 小売売上高[前月比] 前回: 0.3% 予想: 0.2%
9月 小売売上高(自動車除くコア)[前月比] 前回: -0.3% 予想: -0.1%
9月 輸入物価指数[前年比] 前回: 7.8% 予想: ー
9月 輸入物価指数[前月比] 前回: -1.0% 予想: -1.1%
9月 輸出物価指数[前月比] 前回: -1.6% 予想: -1.2%
カンザスシティ連銀のエスター・ジョージ総裁が発言予定
10月 ミシガン大学消費者信頼感指数 前回: 58.6 予想: 58.7
8月 企業在庫[前月比] 前回: 0.6% 予想: 0.8%
リサ・クックFRB理事が発言予定
小売売上高
小売売上高については、総合指数・コアともに市場では下落が予想されています。自動車販売や建築資材などについては引き続き堅調で、原油価格の下落が続いているため、ガス消費量については最近の減少幅が拡大することが予想されるでしょう。
外食産業は9月の季節調整効果が例年通りプラスであることから、成長ペースが早まると予想されています。
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