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2022年8月31日の米国株相場

株式指数は4日連続の下落となり、8月のS&P500は4.2%減、NASDAQ 100は5.2%減という結果になりました。

雇用統計発表に注目が集まっていますが、S&P500の出来高は右肩上がりに増えており、連続的な下落をたどる中で出来高の上昇は不吉な兆候としても知られています。

週明けレイバーデー後、再び出来高を戻していく中で、相場展開は本格化していくことでしょうが、FRBの態度が変わらない限り、この下落相場がすぐに終わることはないでしょう。

インフレの傾向や足元の経済動向を色々と詮索することも大切ではありますが、最も重要なことはFRBの態度がどう変化していることであり、それが今のマーケットを形作っています。

メスター総裁「来年初頭までに4%を超える必要がある」

クリーブランド連銀ロレッタ・メスター総裁は「インフレがピークアウトしたと結論づけることはできない」と発言し、FRBのインフレへの追加対応は必要であると述べました。

方針としては「2023年の早い時期までに政策金利を4%以上に引き上げる必要がある」と考えており、来年の利下げについては「考えていない」とのこと。

年内ではなくとも、来年・再来年にリセッションが訪れるリスクは「高まっている」とも明言し、リセッションが来るとしてもFRBはインフレへの退治を優先させることを改めて強調した形です。

クリーブランド連銀ロレッタ・メスター総裁

本日のマーケットは以下のとおりです。

株式

  • S&P500は0.8%下落した

  • ナスダック100は0.6%の下落

  • ダウ平均株価は0.9%下落

  • Russell2000は0.4%下落

通貨

  • ユーロは0.3%上昇の1.0049ドル

  • 英ポンドは0.3%下落の1.1616ドル

  • 日本円は1ドル=138.91円と小幅な変動に留まりました

債券

  • 10年物国債利回りは6ベーシスポイント上昇し、3.16%になりました

  • ドイツの10年債利回りは3ベーシスポイント上昇し1.54%へ

  • 英国の10年債利回りは10ベーシスポイント上昇し2.80%へ

コモディティ

  • ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は2.8%下落し、1バレル89.09ドル

  • 金先物は0.9%下落し、1オンス=1721.40ドル

重要指標結果

8/20 - 8/26 MBA住宅ローン申請指数 前回: -1.2% 結果: -3.7%
8月 ADP雇用者数[前月比] 予想: 30万人 結果: 13.2万人
8月 シカゴ購買部協会景気指数(PMI) 前回: 52.1 予想: 52.6 結果: 52.2
前週分(8/20-8/26)原油在庫[前週比]
前回: -328.2万バレル 結果: -332.6万バレル
前週分(8/20-8/26)ガソリン在庫[前週比]
前回: -2.7万バレル 結果: -117.2万バレル
前週分(8/20-8/26)留出油在庫[前週比]
前回: -66.2万バレル 結果: 11.2万バレル

ADP雇用者数については集計方法の変更に伴い、2ヶ月ぶりの発表となりました。

ADP雇用者数とは
「民間の給与計算アウトソーシング会社であるADP社(Automatic Data Processing)が発表している米国の雇用統計。 労働省が毎月発表する雇用統計の2日前に発表されるため、非農業部門雇用者数の先行指標として注目されています。」

https://www.daiwa.jp/glossary/YST1993.html

メンテナンス前は労働省の発表する雇用統計に対してこのところ乖離が大きく、先行指標として使えるものではありませんでした。話半分として受け止めながら、金曜日の雇用統計も見ていければと思います。

明日の重要指標

8月 チャレンジャー人員削減数[前年比] 前回: 36.3% 予想: ー
第2四半期 非農業部門労働生産性指数[前期比] 前回: -4.6% 予想: -4.6%
第2四半期 単位労働費用 前回: 10.8% 予想: 10.8%
前週分(8/21-8/27) 新規失業保険申請件数 前回: 24.3万件 予想: 24.8万件
前週分(8/14-8/20) 失業保険継続受給者数 前回: 141.5万件 予想: 144.9万件
8月 製造業PMI 前回: 51.3 予想: 51.3
7月 建設支出[前月比] 前回: -1.1% 予想: 0.0%
8月 ISM製造業景気指数 前回: 52.8 予想: 52.2
アトランタ連銀連銀ラファエル・ボスティック総裁が発言

▼ 昨日の相場は以下のとおりです

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