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BOOM BOOM SATELLITESとAMEFURASSHI

BOOM BOOM SATELLITESとAMEFURASSHI
意図して並べてみたものの、共通点はほぼ見当たらない。
どちらも名前はアルファベット大文字ですね。

この2組のアーティストの共通点は、私の脳みそを沸騰させるライブを見せてくれたことである。

BOOM BOOM SATELLITES

BOOM BOOM SATELLITESは1990年に結成された川島道行と中野雅之による男性二人組のバンドだ。
2016年の川島道之の逝去に伴い既に活動を終了している。

音楽性を説明するのは難しいが、噛み砕くとロック色の強いテクノというか。wikipedia先生によるとbig beatというジャンルの日本の代表的なバンドだそうで。同じジャンルにはThe Chemical Brothers や The 
Prodigy が属するということなので、想像は付くだろうか。
ピンと来なくとも、この曲は誰でもどこかで聞いたことがあると思う。

その昔、ガムのCMにもなっていましたね

曲はもちろんMVも最高にかっこいいこの曲「KICK IT OUT」は彼らのアンセムで、18年も前に発表されているが、今見ても全く古さを感じなくて改めて驚いている。

私がこのバンドと出会ったのは2009年くらいの事で、そこから活動停止するまで何度もライブやフェスに足を運んだ。

AMEFURASSHI

AMEFURASSHIは愛来・市川優月・鈴木萌花・小島はな からなる4人組の女性グループだ。2018年結成だが、彼女たちの活動歴はその倍ほどある。
女性グループとぼやかして書いたのは、彼女たちをどう称して良いかが微妙だから。

若い女の子のグループなのでアイドルと呼んでも正解なのだけど、公式なプロフィールには「ガールズグループ」とある通り所謂日本のアイドルグループのイメージとは見た目も音楽性も少し違うかもしれない。
本人たちも発信している分かりやすい言い方をすると「K-POPっぽい」。
個人的には世界的な音楽のトレンドに合わせた曲作りとそれに伴うビジュアルを追求した結果、同じ方向を向いているK-POPと近い仕上がりになっているだけで「ぽい」とはちょっと違うかな~と思っている。

代表曲はまだはっきりしないので、一番最新のMVはこちら

ちなみに彼女達の音楽制作にはやはりこだわりがあるようで、2021年以降の楽曲は特定のプロデュース集団とタッグを組んで制作されている。
マジで曲がかっこいい。ここ数年はアイドルばっかり見ていたけど、そうだった、私はこういう音楽性が好きだったのだと久しぶりに思い出させてくれた。

脳みそが沸騰するライブ

冒頭にも書いた通り、この二組を並べた文章を書いているのは、彼らが私にとって特別なライブを見せてくれたからである。

BOOM BOOM SATELLITESのライブはとにかくアツかった。低音の効きまくった攻撃力の高いゴリゴリの音楽をぶつけられて、我々観客もそれに熱量で応える。その応酬を繰り返しているうちに脳内麻薬がドバドバ生成される。
冷静になって考えてみると、ループしたベーストラックを多用する楽曲が多いし光の演出も派手なものが多かったから、大音量で聞いているうちに自然とトランス状態になりやすかったんだと思うけど、男女関係なくもみくちゃになりながら音楽に手を伸ばして掴んだ快感は堪らなくて、次の日のアザや筋肉痛の痛みさえも気持ちよかった。

特に印象に残っているのは2012年のSTUDIO COASTでのサカナクションとの2マンライブだ。先にサカナクションが出るのでそちらのファンに前を譲ろうと、私は2柵前を確保していた。結構見やすかったのでBOOM BOOM SATELLITESの時もここでいいかと見ていたが、曲が進むにつれどんどん脳内麻薬ダダ洩れ状態になって踊りまくって叫びまくって脳みそが沸騰して、ふと我に返ったら最前ブロックの2列目にいたほどだ。

しかし、彼らはもう活動を終了してしまった。
バンド・アイドルに関わらず、様々なグループのライブに行ったし、心に残るアクトもあった。しかし、あの脳みそが沸騰するような興奮まで覚えることはなかった。
多分これから先、あの経験を味わうことはないのだろうなと思っていた。

その思いを揺るがしたのがAMEFURASSHIだ。

AMEFURASSHIにはその名の通り雨に関する曲も多く、梅雨時期には恒例のライブ「梅雨祭」がある。昨年はRAM RIDER氏をDJとして迎えて新宿Renyで行われた。
私は2020年後半から半年ほどAMEFURASSHIの現場に通ったが、その後ブランクがあり2年ぶりくらいに出戻った身で、このライブが久しぶりのワンマンだった。そして私が遠のいていた2年間にAMEFURASSHIは大きく路線変更し、今の方向性になっていた。
久しぶりのような、初めてのような、なんとも言えない気持ちを抱えて向かった新宿Reny。前述したがここ数年はアイドルライブばかりに行っていて、この規模のライブハウスもなかなか久しぶりだった。

AMEFURASSHIは最近まで、なかなかに集客に苦戦していた。スターダストプロモーションという超大手事務所でももクロと同じアイドルセクションに属しているゆえに大手アイドルの扱いを受けることもあるが、その実は5~700人規模の2部制のライブを満員にすることが難しいような状態であった。しかしその中でも彼女たちは努力を続け、また路線変更後の音楽面も評価されつつあり、この梅雨祭では開始1か月前に全公演が完売させることができた。当然、観客もその喜びはひとしおで、公演前から期待は膨らみ続けていたように思う。

ライブはRAM RIDER氏によるAMEFURASSHI楽曲のREMIXプレイから始まった。知った曲の新しい表現に観客も徐々に温まった頃にメンバーが登場。そこからのパフォーマンスは、事前の期待の高まりをはるかに超えるものだった。それに歓声やペンライトで全力で応える観客。ジャンルも規模も違うけど、そこには確かにかつて感じた「演者と観客の熱量の応酬」があった。

私も大人になったし、客層もかつての現場とは違うから最前付近に躍り出ることはなかったけど、その盛り上がりに、久しぶりに脳内麻薬が分泌される、脳みそが沸騰するようなあの興奮を確かに覚えたのだった。
それ自体も嬉しかったし、またこれを感じられるアーティストに出会えたことも嬉しかった。


そんなライブが今年も開かれるよ

そう、そんな梅雨祭が今年も開かれる。

6月7日(金)18時30分開演。今年の会場は文京シビックホール!1800人規模のホール公演だ。昨年の梅雨祭成功から1年の間に、AMEFURASSHIは着実に動員をの伸ばしている。

昨年はDJとのコラボだったが、今年はダンサーとのコラボ。大きな舞台でたくさんのダンサーを従えてパフォーマンスするAMEFURASSHIを見られるのは本当に楽しみだ。また去年のように興奮するライブが味わえるかと思うと今からワクワクが止まらない。

そして!なんとまだこの公演のチケットが買える!

もしこのnoteを読んで、AMEFURASSHIを気になった人がいてくれたら、ぜひライブを見に来てほしい。彼女たちは時々フリーライブも行うが、音も演出もしっかり作りこまれたワンマンライブでこそ、パフォーマンスの真価が発揮される。

とはいえ、いきなり今週のライブに来るのはハードルが高いかもしれない。
そんな方の為に(?)U-NEXTでは去年の梅雨祭を含む2本のライブが無料で公開されている。YoutubeやTikTokにはファンメイドのライブ動画が無限に公開されているので一度検索してみてほしい。それらを見てくれるだけでも本当に本当にうれしい。

今後、AMEFURASSHIはさらに大きな会場でのライブが予定されている。
今の彼女たちには、スターダムにのし上がらんとするアーティスト特有のキラキラした眩さと勢いを感じる。応援していても一番楽しい時期だ。
それを追いかける楽しさを、そして脳みそが沸騰するような楽しいライブを、あなたも一緒に体感しないか?

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