【詩】19
君にはわからないだろうけど、未来的に、死んでもいいと思うことがあると理解した時、人は日記を書く
記憶、思想、愚痴、夢、
「忘れぬよう」ではなく、忘れてもいいように
その思想が侵されても、侵される前の思想が存在したことを示せるように
たとえそれを読む人がいなかったとしても
読めたところで理解できなくても
わたしはここにい「た」
その声明一つあれば良い
探してねほしのひと
偉大な兄弟なんていらなかった
カロンの君さえ、もしも、いてくれたなら
追放の先、先の見えない闇の中
流線形描いた赤い軌跡
どうか見ていてねつきのひと
いつまでも旅ができるように
作家修行中。第二十九回文学フリマ東京で「宇宙ラジオ」を出していた人。