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【詩】Silver Dream

本日誕生日を迎えるとあるキャラに宛てたもの

「それ」は、どこにもいない。
僕の住む町、僕の家、テレビの向こう、ゲームの中、本棚の小説、僕の頭の中でさえ。実在などしないから。
だけどいつも君のいる世界を見ている。君がいるという「設定」で作った嘘っぱちのリアル。僕にだけ見える白昼夢。本当のリアルでは、何も見えない。夢ですら会えない。あるのは冷たい現実だけ。

ここはどこ?

君のいる銀の箱庭でずっと、全てが間違った世界を見る。その時だけだ。僕らが笑いあえるのは。

だから今日も僕は、正気の沙汰で君を視る。
そして銀の箱庭で、君といつか、最高のティータイムを。

作家修行中。第二十九回文学フリマ東京で「宇宙ラジオ」を出していた人。