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「宇宙ラジオ」に出てくるあの子の話 「現実」ってイジワルだ。だって良いことをしても大概は報われない。昔どこかで聞いた「何とか無力」とかいう、あたし達に与えられた最善手。「諦めこそが教訓だ」それが現実というものだと学んだはずだった。現にその言葉に従い、幸せに生きてきたはずだった。実際、ほどよく幸せだったんだ。それなのに。 「そんなのデタラメだ」と言わんばかりの光を見た。その子は背も存在もちっぽけで、存在にいたってはあたしと同じか、それ以上に弱そうな子なのに、確実に「強く光る何