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詩まとめ

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2020年6月の記事一覧

【詩】流転と転星

がらんどうの街にひとり 海を目指して歩くわたし 流星群が来るというのに 傘も差さずに夜を往く きっとそのうちの一つがわたしの脳天を撃ち抜いて、そうしたら中からクラッカーの紙くずが飛び出すの 紙くずに紛れてプラチナシルバーの指輪が落ちてしまう それを追いかけてわたし、星を一つ人質にして海に飛び込んだ 願い星のくせに、わたしを見捨てるなんて許さない 海の底が焼け落ちて、わたし達は青に呑まれていく 怖くて少し泣いてしまったら、赤い手が伸びてきてわたしの頰を包んだ 攫ってきた星を抱

【詩】雲

雨を降らせ 青空を隠し 皆に疎まれる それが常だと信じている 影なき所に光が射さぬ様に その暗き影の様に なくてはならぬ悪なのだと 現に見上げる人々の目はいつも曇りきり 今日も青空を隠し 人々の顔に影が差す頃 見上げる顔が一つ 見慣れない瞳が二つ 「奴等まだ気付けてないのさ。だが知っているんだぞ、僕は」 口元にやり 細い月 雨を降らせ 青空を隠し 皆に疎まれる それが常だと信じていた 影なき所に光が射さぬ様に その暗き影の様に なくてはならぬ悪なのだと それでも