クイーンC┃2021/2/13(土)


1. 展開

エイシンヒテンが逃げる予想。前走(阪神JF)と前々走(白菊賞)の個別ラップを集計すると、次の通り。

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阪神JFは3番手を追走し、一番緩んだところでも11.8という消耗ペースで最後は脚が残らずに11着と大敗。対して白菊賞は道中12.3-12.2と息を入れたことでラスト3F 11.1-10.9-11.9と加速できている。

今回、鞍上が再び白菊賞で手綱を握った団野大成に戻ることもあり、白菊賞の時のような中緩みのラップを刻んでくる。カイトゲニーがどのぐらい絡んでくるかが鍵だが、自分のペースでいけた場合、エイシンヒテンは粘り強さを見せてくるはず。


2. 有力馬分析

①アカイトリノムスメ

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ディープインパクト×アパパネの良血馬。新馬戦こそ7着に沈むも、その後は東京芝1600mで2連勝。未勝利戦を勝った際のパフォーマンスは特質するほどではないが、前走赤松賞がかなり強いパフォーマンス。

一番緩んだところでも11.9で、後半4Fは個別ラップ45.7秒で走破。常に11秒台の脚を使いつつも直線を向いて10.8まで加速。上級条件になれば東京マイル戦はコーナーから加速する展開になることが多く、後半4Fの時計と後半2Fの時計を考えると、今回も上位に食い込んでくることが予想される。

②ククナ

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アルテミスS2着実績に加え、C・ルメールが継続騎乗ということで人気しそうなバックグラウンド。

しかし、前走のシンザン記念では消耗展開で、最後まで脚を伸ばしてはいたものの決め手に欠ける伸び脚で4着。アルテミスSも2着には入っているものの、序盤から中盤にかけては大きく緩む展開で、実質後半3Fだけの瞬発戦。

好走レンジとしては後者の瞬発戦にあたるが、今回行われるクイーンCが2歳時に行われるアルテミスSのように大幅に緩むとも思えず、仮にククナの好走レンジに展開が向いたとしても決め手に劣る印象。

③インフィナイト

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調教ではよく動く馬。

消耗展開になった阪神JFでは最後12.3と脚が止まっている。ともに不良馬場で行われたサウジアラビアRCと新馬戦(新潟)では好走しているものの、いずれも明らかな瞬発戦。

仮に今回のクイーンCが瞬発戦になったとしても、良馬場で目を見張るようなキレを見せるとも思えない。

④ステラリア

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前走、東京マイルで行われた1勝クラスで2着。このレースの個別ラップを見てみると後半4F 45.9で後半3Fの持続力も優秀。しかし、序盤~中盤がやや緩めの入りになっている部分が減点材料。コーナーからレースが動いた場合、加速についていき最後に同じような脚を使えるかが課題。

⑤リフレイム

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新馬戦、1勝クラスの勝ち方からも大物感のある当馬。

ともに東京芝1400mで行われた前走(京王杯)と前々走(1勝クラス)の個別ラップを見ると、実はこの馬は使える脚がかなり短いのかなという印象。東京マイルらしいコーナーから加速して4Fでの持続力を求められる展開になると分が悪いし、気性面から折り合いの課題を抱えているので距離延長が必ずしもプラスになるとも言えない。

⑥アールドヴィーヴル

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新馬戦を見て、相当上まで行くだろうなと思ったのがこの馬。

新馬戦は不良馬場の、しかも京都内回りで向正面では最後方に近い位置取りから差しきる驚愕のパフォーマンス。外回りに広げても不良馬場の京都マイル戦で上り34.9は近年では見られない数字。

個別ラップを見てみると、不良馬場にも関わらず後半4F 46.8で11秒台の脚を長く使い、さらに直線を向いた段階で再び加速するギアチェンジ性能を持っていることが分かる。

しかも、京都の内回りコースなので後半4F~3Fの地点はコーナー部分であることを考慮すると、大箱の東京はより走りやすくなる。

血統的にも決して道悪の方が良いというタイプではないので、良馬場の東京マイルに条件が替わればさらにパフォーマンスをあげてくる可能性も多いにある。

⑦レフトゥバーズ(⇒抽選除外)

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もう1頭、新馬戦で怪物級のパフォーマンスを残したのがこの馬。

新馬戦段階で、アカイトリノムスメの1勝クラスと同じ勝ち時計。さらに、後半4Fの個別ラップも同じ。直線を向いた段階で10.5まで加速する脚はアカイトリノムスメよりも上。

しかも、アカイトリノムスメの赤松賞は直線追い風だったのに対し、レフトゥバーズの新馬戦は直線向かい風。このことを考えると、新馬戦段階で既にレフトゥバーズのパフォーマンスはアカイトリノムスメ以上と評価できる。

⑧レッジャードロ

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さらにもう1頭、新馬戦でハイパフォーマンスだったのがこの馬。中山のマイル戦で最後方から差しきるパフォーマンス。

個別ラップを追いかけてみると後半4F 45.8で11秒台の脚を使っていることがわかる。ただし、コース形態の関係もあるが序盤~中盤は比較的緩やかなペースでこの馬自身は追走していることと、前回は平場ということで斤量-2キロの恩恵があったことをどこまで考えるかがポイント。

とはいっても、持続力という観点においてはかなり能力は高い。


3. 予想

◎アールドヴィーヴル
○アカイトリノムスメ
▲ステラリア
△エイシンヒテン
△レッジャードロ
△ククナ

エイシンヒテンが中盤緩ませる逃げを打つと措定した場合、前走のパフォーマンスや引き続き松山弘平が手綱を取るということからも、アールドヴィーヴルはコーナーから押し上げる競馬をしてくる。

不良馬場で後半4F 46.8の時計を考えると、東京マイル戦の流れにもあっさり対応できるし、この条件替わりでどこまでキレる脚を出せるのかが楽しみ。

同じく新馬戦で怪物級のパフォーマンスを発揮したレフトゥバーズだが、前走後に横山武史は「想像以上の瞬発力で、直線では僕が馬の動きについていくのに精一杯でした」とコメント。ここからも、この馬の能力を把握し、今回もそれを信用して乗るはずなので、たとえスローになっても自分から積極的に押し上げずに直線勝負に賭ける可能性が高い。

それでも前走の脚を見ると差しきれるだけの能力は持っているとは思うが、ポジション差で本命をアールドヴィーヴル、対抗にレフトゥバーズ。

3番手評価は順当にアカイトリノムスメ。実績面でも評価できるが、今回も人気を背負うので騎手としても早めに仕掛けたいという心理が働くはず。スローになれば結果的にこの動きがハマる可能性は高い。

⇒抽選でレフトゥバーズが除外のため、本命アールドヴィーヴル、対抗アカイトリノムスメ。次点で前走のパフォーマンスを考えてステラリアを単穴に。




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